映画:レジェンド&バタフライ
制作会社: 東映京都撮影所
監督:大友啓史
観てきました。そんな予定はなかったのだけれど、あ、今日は映画安い日だ、、、と思ってちょうど時間がよかったのが、本作だった。予告編をみたときに、綾瀬はるかちゃん、かわいいなぁ。。。。キムタクかぁ。映画館でみてもいいなぁ、、、とおもっていたので、観てきた。
東映創立70周年記念作品。フラッとはいったら、なんと3時間の大作だった・・・。
織田信長と濃姫の物語。歴史としては、濃姫が斎藤道三の娘で政略結婚だったこと、信長は本能寺の変で自害の最後を遂げるというのは、ネタバレというまでもなく、皆さんご存じのとおり。その歴史背景における、ふたりのラブロマンスって感じかな。
感想。
やっぱり、綾瀬はるか、かわいい。そして、乗馬する姿や、立ち回りが様になっている。もう、すっかりこういう作品得意だなぁ、って感じ。『八重の桜』や、『精霊の守り人』の時もかっこよかった。時代劇、というか剣士の綾瀬はるか、好きだ。
信長を演じる木村拓哉も、やっぱりキムタクはキムタクでかっこいい。
以下、ちょっとネタバレあり。まぁ、歴史事実は変わらないけど。
政略結婚で、輿入れのその日に立ち回りの大ケンカ。そういう二人が、信頼したり、突き放したり、そうして最後は本当の夫婦になっていった、ってそんなラブストーリーだった。歴史ものとおもってみると、ちょっとがっかりする。あまり、勉強にはならない・・・。
歴史的場面は、一応、年号や戦の場所が字幕として出て来るけれど、戦の相手はほとんど出てこない。キャストにもなっていない。
4万の軍勢でおしよせてくる今川軍。軍議を開いても結論をだせないダメ男の信長。濃姫は、敵は勝つと思っている、それが敵の弱点、そして明日は雨が降るから人馬の音は敵に気づかれないはず、といって信長の背中を押す。桶狭間の戦い。かの有名な桶狭間の戦いも、出陣したと思ったら勝って戻ってくるので、今川義元は出てこない。
どこまでも、二人の恋の行方はいかに?!?!って感じ。
いつも、ケンカ腰の二人だったが、道三が亡くなったときに、自害しようとした濃姫を「おぬしの役目は、わしの妻じゃ」と言い放ち、手刀を濃姫から取り上げ、命を守った信長。
信長は南蛮物に魅せられていき、ワインをたしなむ姿がでてきたりする。また、ラストシーンで重要な小物となるのは、信長と濃姫がこっそり市中にでかけたとき、市でかった置物。信長が、濃姫が欲しそうにしているのをみて、買ってあげたもの。青銅の香炉みたいに見えたけど、何かはわからない。ただ、カエルをモチーフにしたもので、上洛するために本能寺にむかった信長に、濃姫が渡すのだ。
二人は、市中で買い物をしたり、南蛮人の演奏や踊りをみて楽しむのだが、信長がせっかく買った金平糖を子供にすられ、その子供を追いかけていったことで流民のような集落で切り合いの事態となる。濃姫も信長と一緒に、何人もの人を切り殺す。。。命からがら集落を逃げ出し、隠れた小屋で二人ははじめて?結ばれる。
濃姫は、その時?の子供を身ごもるのだけれど、その子は死産となってしまう。それは、信長が天下布武のために戦に明け暮れている間の事だった。そして、比叡山焼き討ちなど、殺戮を繰り返す信長。苦しむ信長と、それを見ているのが苦しい濃姫。信長にしてみれば、「父さんと天下を取るのが私の夢だった」という濃姫の夢をかなえているつもりだったけれど、気が付けば、泥沼の殺し合いになっていたのだった。
濃姫は、自分が信長に惹かれていくことを自覚しつつも、信長が自分のことを好いていないと思い込んで苦しむ。そして、自分から離縁を言い出す。あっさり認めた信長だった。。。
だが、濃姫が駕籠で去っていくのを館からみている信長は、とっさに叫び出しそうになるのを、刀の柄を口にくわえて、耐えるのだった。。。
そして、山里で静かに家臣(伊藤英明が演じていて、これがかっこいい)と暮らしていた濃姫だったけれど、病気で弱ってしまう。見かねた家臣は、信長の元に濃姫の命が危ういことを知らせに行く。すぐに濃姫のもとへ駆けつける信長。そして、安土桃山城にきて病を癒せばいい、わしのそばにいてくれ、、、といって、濃姫と復縁するのだった。信長にそう言わしめた、濃姫の付き人役の中谷美紀がこれまたいい。。おもわず、もらい泣きしてしまうシーンだった。
本能寺の変の前、病で床に臥せっている濃姫だったけれど、出かけようとする信長に、「これをずっともっていたから、私はあなたの元に戻ってくることができた。だから、、、」といって、例のカエルを信長に持たせる。信長はもどってきたら、もう自分の戦はやめる。あとは家臣にまかせるから、二人で異国にいって名前も家もすてて自由に暮らそう、というのだった。
そして、本能寺の変。明智光秀は、魔王だったはずの信長が濃姫といることで魔王でなくなってしまった、もう天下を取るべき人ではない、と思いつめ、謀反を起こすという筋書き。
そして、寝込みを襲われ、わずかばかりの家臣と共に戦う信長。だが、側近として大事にしていた蘭丸も敵の刀に倒れてしまう。もう、火の回り始めた寺の奥へ奥へとすすむ信長。そして、最後に夢をみる。懐からだした濃姫のカエルを左手に、じっと見つめていると、その視線の先の床に抜け道があることを見つける。そして、そこから抜け出し、濃姫の元に戻り、二人で南蛮船で異国へ渡る・・・と。とそんな幸せそうな二人の幻想から覚めると、火の中。手にあったと思ったカエルはそこにはなく、、、最後を迎える信長。
信長に火の手が迫っているとき、濃姫は、一人でそっと息を引き取る。信長の最後を知らずに・・・。
信長、自害。。。
THE END
本能寺の変で、信長は死んじゃうってわかっているから、がっかりはしないのだけれど、、、、やっぱり、寂しい。幸せなハッピーエンドにしちゃえばよかったのに、、、なんて思った。
明智光秀をそそのかすような、徳川家康がでてくるのだが、ほんのワンシーンなんだけど、なんだかすごい存在感。だれだろう???とおもってエンドロールをみていたら、斎藤工だった。特殊メイクをしていたのだろう。ぷくぷくほっぺの家康だったから、まったくわからなかった。でも、目がすごい演技だった・・・。目だけで存在感、、、。
時代劇のラブストーリー。信長を愛した濃姫は、信長の最後を知らずに息を引き取る。それがすくいかもしれない。
まぁ、大変なエンターテイメント映画。合戦のシーンは、やっぱりえげつない・・・。好かんわ・・・。って感じだったけれど、濃姫は、、、綾瀬はるかはかっこよかったなぁ。。。刀をもっても、弓をもっても、馬に乗ってもかっこいい。
最後、幻想のシーンでは、信長と濃姫が二人乗りで馬で走る姿が凛々しい。お尻痛そうだなぁ、、なんておもいながら、眺めた。
時代劇で馬に乗っている役者のみなさん、すごいなぁ。。。
3時間のエンターテイメント。おもしろいけど、長いので、時間に余裕をもってご観覧ください、、、って感じ。
ふらっと見に行くには、時間をとられすぎた。。。けど、綾瀬はるかちゃんの可愛さにめんじてゆるしちゃう。
おもしろかった。
日本史の教科書にでてくる織田信長にまつわる出来事、ちょっとだけ覚書。
1560(永禄3)年:上京を企てて進撃してきた駿河の今川義元の大軍を桶狭間の戦いで破る。
1568(永禄11)年:京都にのぼって足利義明を将軍にたてる。
比叡山の延暦寺、石山(大坂)の本願寺と戦って寺院勢力を抑える。
1573(天正元)年:信長の命令に従わなくなった今川義明を京都から追放。室町時代の滅亡。
近江の浅井氏と越前の朝倉氏を亡ぼす。
1575(天正3)年:甲斐の武田勝頼を三河、長篠の合戦で破る。
・交通の要所である近江に安土城を築き、全国統一の拠点とする。
・楽市・楽座の制をすすめて、領国内の経済力を強める。
・道路改修、関所の廃止などで、物資運搬の便の向上を図った。
1582(天正10)年:毛利攻撃のために安土城をでて、京都の本能寺に宿泊中、家臣の明智光秀に攻められて死亡。本能寺の変。
戦国時代は、ネタとしてはやっぱり面白い。