「モノの書き方」 話題の達人倶楽部[編] 2016年11月5日
たまたま、図書館の棚で目についたので手に取ってみた。
私は、文章の書き方をちゃんと勉強した記憶がない。
多分、我流で、見様見真似でやってきたのだと思う。
例文が、〇、×、で示されているのでわかりやすい本だった。
一回読んだからと言って、そう書けるようになるわけではないだろうけど。
様々な場面で書かれる文章を想定している本だと思うが、主にはビジネスや公文書を想定していると思われる。
「ワイドショーのナレーション」は、大げさ表現の見本。という項が面白かった。
大げさな表現は、読む人を辟易させるもの。
×「流行の居酒屋に潜入、人気の秘密を探った」
〇「流行の居酒屋を訪れ、人気の秘密を探った」
居酒屋に「潜入」はオーバー。「訪れる」で十分、とのこと。
確かに番組の宣伝文とかにありそうで、笑ってしまった。
広辞苑によると、
潜入(せんにゅう)
①こっそり入りこむこと。
②水中にもぐり入ること。
③恒星または惑星が月の背後にかくれる現象。
④「仙入」とも書く。スズメ目センニュウ科の鳥の総称。
惑星や、鳥の名前だったとは、知らなかった。
「岩波国語辞典 第二版」も、ひいてみた。
見つけられないように、ひそかに入り込むこと。
としかなかった。
ちなみに、「こっそり入り込む」という英語なら、
Infiltration into ~.
あるいは、
sneak into ~.
日常会話では、潜入もinfilrationも使う機会はなさそうだけど、一つ勉強。
「の・の文」、「が・が文」 というのは、初めて聞いた。
~の~の~の~が、とか、
~が~が~が、、、とか。
みっともない文章の代表らしい。
×「日本経済が危機に瀕していると、多くの経済学者が述べているが、日本経済が真価を発揮する時代がこれから来ると予測がされている報告もある。」
〇「日本経済は危機に瀕していると、多くの経済学者が述べている。その一方で、日本経済はこれから真価を発揮すると予測する報告もある。」
なるほど、みっともない文章。
たしかに、が・が文章、読みにくい。
間違った日本語も指摘されている。
×「お体をご自愛ください」
〇「ご自愛ください」
たしかに、「お体を大切に」と書こうとして、「お体、ご自愛ください」と書きそうなきがするので、気をつけよう。
否定分よりは肯定文のほうがよい、というのも勉強になった。
具体的な事例が並べれれた本で、いわゆるマニュアル本のようでもあるけれど、私には新鮮な本だった。
本から、私をさがしてくれたのね。
ありがとう。