「ぶれない軸を作る東洋思想の力」 by 田口佳史、枝廣淳子

「ぶれない軸を作る東洋思想の力」
田口佳史、枝廣淳子
光文社新書
2018年12月20日 初版第1刷発行

 

図書館で枝廣淳子さんの名前で検索して出てきた本。田口さんとの共著ということで2018年の本だったけどさっそく借りてみた。


田口佳史さんは1942年生まれ東洋思想研究者。

私が、彼の著書を初めて読んだのは、多分 「なぜ今世界のビジネスリーダーは東洋思想を学ぶのか」だったと思う。とても共感した。

特に、
「どんなに優れたビジネスプランを作っても、実行する人に徳がなければうまくいかない」
というところ。そこにとても共感した。そんな実態をま目の当たりにしていた時期だったからかもしれない・・・。


(話はそれるが、 Google ドキュメントの音声入力で上記1文を入力していたら「徳」が、「得」とと変換された・・・・・、恐るべし、ビッグデータAI・・・・)


枝廣さんのシステム思考と田口さんの東洋思想とが一緒になった本、どんなものなのか楽しみに読んでみた。


とてもお勧めの本。

私の中では星5つにしてもいいくらい。
購入して手元に置いておこうかな、と思っているくらい。

 

ほぼ田口さんの教えが書かれているといった感じ。


人生を春夏秋冬とした時、それぞれ
第1章「春」 幸せな子どもの育ち方
第2章「夏」 青年期の自分の育て方
第3章「秋」 人生の陰と陽を生きる成年期
第4章「冬」 人生の終章の行き方
とそれぞれのステージでの教えがあり、
終章 現代を生きるための東洋思想
で、まとめられている。


第1章から第4章、それぞれのステージで Q & A のようなページが設けられている。


枝廣さんの書かれた、「はじめに」によると、
”本書は、田口先生に私が様々な角度や切り口でお話を伺い、『人生100年時代を幸せに生きる糧に』と一緒に編み上げたものである。”
と。

 

たまたま図書館で見つけて借りた本だったけれども、私には、とても良い本だった。


タイトルを見たときから私にとってのブレない軸とは何なんだろうかという質問を持って本を読み進めた。
私にとっての原理原則とは?


読み進めて思ったのは、唯一絶対の解などないということ。。。。それでいいのだ。
それでいて、東洋思想で大切にしなさいと言われることに、強く共感する。
では東洋思想とは何なのか?
東洋思想において、ひとつの軸は「根源」を大切にするということ。
物事の本当の本質は何なのか。


「外側にあるものすべて、内側の産物、心の産物」というのが東洋思想の考え方。
外見で見えているものだけではなくて、内在する根源を考えるということ。

それが、禅の教え。
私なりの理解だけれど。


そして一人一人の考え方の軸となるのは、やはり内在する根源によるものなのだと思う。
人のものの考え方を育むのは、やはり幼少の頃の教育ではないだろうか。
幸せなことに、私は家族に恵まれ、のびのびと育ててもらった。
「慈愛」も「義愛」も、ふんだんにもらって育ててもらったと思う。
特別に、何か優れた家庭だったとかいう事ではないけれど、自由に育ったおかげで、そんなにへそ曲がりに育たなかったのではないかと思う。

 

第1章の 幸せな子どもの育ち方、のところで出てくるはなしが、人としての基本を作るはなし。


江戸時代の寺子屋は「清掃・応対・進退」の大切さを教えていたとか、意味が分からなくても素読(とにかく読む)ことで、いつか理解につながるとか、「孝と徳」が、愉快な人生をつくるとか。

盛りだくさんの生きるヒントがある。

 

覚書にしたいことがたくさんありすぎるのだが、

今日は、この興奮、良書に出合えたという興奮を覚書にしておこう。

 

Meguruca!

清掃の3つの効用

「整理整頓能力が身につく」、「すがすがしい、がわかる」、「愛着心」

 

さて、今日は、机の上の清掃をしてから、勉強しよう。