「今度こそ本気で目標達成したい人のための 『続ける』技術」 by 石田淳

「今度こそ本気で目標達成したい人のための 『続ける』技術」
石田淳 IS 行動科学マネジメント
2006年10月30日初版発行
フォレスト出版

 

何かを習慣化したいと思ってる人へのハウツー本である。
図書館で予約していたのが回ってきたのだけど、何で予約したのかも忘れてしまった。
多分、 誰かが引用していたのだと思う。

 

初心者向け?のような簡単な本。

 

私にとっては、やると決めたことを続けるというのはそんなに難しいことではない。
唯一、難しいのはダイエットか?禁酒か?
実のところどちらもそんなに、やりたいと思っていないから、問題になっていない。困るほど太っているわけでもないし、アル中になっているわけでもないので、時々意識すればそれで大事にはならないで済んでいる。


でも「習慣化」とか、「続ける」と言ったことの本が、これだけたくさん世の中にあるというのは、やはり継続することに挫折してしまう人が多いからだろう。私だって挫折することだってなくはない。そして、図書館の本とは言え、手に取って読んでみようという気になっているわけだ。

 

こう言っては何だが、そんなにびっくりする秘訣が書いてあるわけでもない。それでも、本当に続けたいのに続けられなくて困っている人には、参考になる本だと思う。


個人的には、そもそも本当に続けたいと思ってるのかどうか、結構、そこが重要だと思う。
問題解決ではなく、 問題発掘の方が重要ということ。


なので、あくまでも本当に続けたいことがあって、その続け方を習得したいという人とっては参考になるところもあると思う。

 

何か続けたいことがもうすでに心に決まっているなら、
続けられない事例としてよくありがちな、英会話学習・ダイエット・禁煙・整理整頓・日記の 事例や、本書に出てくることを実践したAFTERの話は、飛ばして読んでいいと思う。
ざっと30分で読める。

 

技術と言っているそのポイントは、 継続したいと思っている行動を

「増やしたいと思っていること」

「減らしたいと思っていること」

の2つに分類すること。

 

増やしたいことであれば、


① 行動の補助(ヘルプ)を作る。
  英語を勉強したいのであれば、常に勉強道具を持ち歩く。→ 携帯の学習アプリな らどこでも学習できる。


② 動機づけ条件(ごほうび)を作る。
  英語習得したいのであれば、話す機会を作る。→ 日常生活で英語を使わないなら、スクールへ行くのは機会になる。


③ 行動のハードルを低くする。  
  英語習得したいのであれば、英語を身近におく。→ 英語のメルマガを登録するとか、英語に触れられる機会を増やす。

 
続けたいことが「減らしたいこと」であれば、この逆をすればいいということ。


その行動をとるためのハードルを増やせばいい。
ダイエットをしたいなら家でお菓子を常備しないといったようなこと。

 

特にこの本だけで言っていることではないし、習慣化の基本として、広く一般的に言われていること。

 

そして、私が強く共感できたのは、「続けるためには『計測・測定』が重要である」ということ。


これは何かを続けるという事に限らない。改善や成長を目指すのであれば、計測・測定はおそらく最も重要なアクションとなる。

 

ダイエットにおける、体重・体脂肪。
飲み過ぎを辞めたいのであれば、飲んだお酒の量の記録。
何かを学習したいのであれば、試験を受けてスコアを記録するのも一つだし、勉強時間そのものを記録するというのも計測。

仕事においても同じ。

自分の一日の仕事を時間単位で記録してみて、価値創造していると言える時間の少なさにびっくりしたことがある。

社内コミュニケーションに費やしている時間は、ほとんど価値を創造していない。。。

それでも、会社に行って仕事をしていると、なにか役に立っているような気になっているというのは、恐ろしい。。。

 

何か目標があって、それに向かって頑張りたいのであれば、そのために費やしている時間を計測してみるといい。

増やしたい行動、例えば英語の勉強なら、やった時間はうそをつかない、と自信につながる。

減らしたい行動、例えば飲酒なら、今週は休肝日が何日あった、と振り返られれば、漫然と休肝日を増やそうとおもっているより、励みになる。

 

何事においても、計測するというのは、重要な手法である。

 

いずれにしても技術というのはあくまでも技術。
なぜそれを継続したいのか。
なぜそれをやりたいのか。
そこが明確になっていれば、継続するというのはそんなに難しいことではない。

 

そして、「やりたい」という気持ちは、他人が提供できるものではない。

自分のなかにふつふつと湧いてくる「やりたい」気持ちがあれば、行動につながるし、継続できるのだ。

 

子供だろうと、恋人だろうと、自分以外のだれかの「やる気スイッチ」を押すことはできない。

「やる気スイッチ」に気が付いてもらうように仕掛けることはできるかもしれないけど、押すのは本人しかできないのである。

 

誰かのやる気スイッチを押したくなっている自分に気が付いたら、まず、自分のことに集中しよう。

たいていのことは、余計なお世話。

 

自分の人生は、自分で考えて、自分で決める。

続かないのは、続けないと自分で決めているという事。

誰のせいでもない。

自分の意思。

 

続かなくて悩んでいるなら、本当に続けたいと思っているのか、

自分のあたまで考えよう。