「ウォーレン・バフェット 巨富を生み出す7つの法則」 by 桑原晃弥

ウォーレン・バフェット 巨富を生み出す7つの法則」
桑原晃弥
2011年11月30日
朝日新聞出版
 
知り合いが読んでいて、面白そうだったので図書館で借りてみた。


世界の長者番付トップ10にずっと入り続ける大富豪ウォーレン・バフェット
彼の行動原理を、経済・経営ジャーナリストである桑原さんが彼なりの視点でまとめて書かれた本 。
バフェットの生き方や業績から、それらを詳しく捉え直して、その法則をまとめたのがこの本。あくまでも著者の桑原さん理解における7つの法則。


桑原さんがバフェットに興味を持ったのは、トヨタ生産方式を通じてだったそうだ。根底のところでバフェットの法則と、トヨタ式の考え方がとてもよく似ているという。 
アメリカ人の投資法と日本初のものづくりの技術が似ているとは、不思議な気がするが、あらゆる物事は根底のところで共通しているのだ、というのが彼の認識。


法則を理解すると、「簡単だがなかなか出来ない」ではなく「簡単だからやれる」になると言う。
 
目次にならって七つの法則を列挙すると、
法則1 世間を眺めて判断しない。「逆」が富を生み出す
法則2 成功したらそれ以外やらない。「限定」が富を生み出す
法則3 ストライクのほとんどを見送る。「待ち」が富を生み出す
法則4 バカでも経営できる会社を選ぶ。「スタート」が富を生み出す
法則5 一攫千金を禁じる。「当たり前」が富を生み出す
法則6 敗者の少ない勝ち方をする。「分配」が富を生み出す
法則7 人に惚れ込む基準を持つ。「相棒」が富を生み出す
 
こうして、、目次だけ見ると、ちょっとわかりにくい。簡単なことには思えない。
でも、本書にでてくる、バフェット自身の言葉を追っていくと、投資ということだけでなく、物事の根底は共通している、ということが分かる気がしてくる。


バフェットの言葉を覚書。
 
「投資は、システィナ礼拝堂の天井絵を書いているようなものだ。人が何と言っても評価を決めるのは自分」
 → 自分の中に、判断軸をもって、自分で判断するということ。
 
「乗り込んだボートをいかに上手く漕ぐかということよりも、どのボートに乗るかという事の方がはるかに重要」
 → これは、本当に重要。大学新卒で、企業に入社したとする。多くの人は、そこで如何に上手に漕ぐかで必死になる。長く務めていると、 入った会社が、本当に自分にとって最高・最適の選択だったのかを考えるのが怖くなる。もし、NOという答えだとしたら、それまでの自分の人生はなんだったのか?と考えてしまうから。
日本の終身雇用で長くやってきた習慣からすると、あとから、乗ったボートが間違っていた、、、というのは、怖すぎるのだ。
でも、人生100年時代。たとえ60歳で定年しても、まだまだ先は長い。ボートを見直すチャンスはいつでも遅すぎることは無い。20歳の時、30歳の時には最高のボートでも、50歳を過ぎれば、自分も変わり、会社も変わり、自分と組織の関係性もかわる。その時、また、このボートでよいのか?見直してみるのは重要だと思う。

もっと、自分に合ったボートがあるかもしれない。あるいは、自分でボートを作ったほうがいいかもしれない。

50歳を過ぎたら、見直してみる勇気。重要だと思う。


 
「お金の儲け方で智恵がわかり、お金の使い方で人格が分かる」
 → お金は、天下のまわりもの。正しく、使おう。儲け方は、まだまだ分からないけど、、、。智恵がたりないってことか。。。


 
「お金は、投資に使え。時間は自分に使え。」
 → 投資は、必ずしも金融資産への投資に限らない。自分自身のメンテナンスのために使うお金は、自分への投資。


 
「人生を変えたいなら、友人を変えれば簡単」
→ 深い。そう、環境を変えることで、人生は大きく変わる。 

 

他にもたくさん、なるほど、、、という言葉が出てきた。

 

自分の判断基準を持つ。

つまり、自分の原理原則。

結局は、コツコツ。

敗者の少ない勝ち方、つまりは、Win-Win

 

一攫千金は狙わない。

コツコツ。

 

英語の勉強も、リベラルアーツも、健康維持も、

やはり、コツコツなのだ。

 

やり続けることで、必ず結果はでる。

ただ、努力すればいいのではない。

正しいやり方で、正しい方向を目指さないと意味がない。

 

成し遂げたいことがあるのなら、

やはり、コツコツ、だ。

その、コツコツが、間違ったボートの上でのコツコツでないか、時々見直そう。

 

私自身、ちょっと揺らいでいる。

もう卒業しよう、と決めたボートは降りたけど、次は何なのか、、、。

コツコツ、、、迷いながら、、、でもいいから、進んでいこうと思う。

 

「お金は投資に使え、時間は自分に使え。」

50歳を過ぎた今だからこそ、本当に、そうでありたいと思う。

誰にも等しくある24時間。

何年あるかはわからないけど、1日は24時間。

どれだけ、自分への投資に使えているか、計測してみよう。

 

不思議なことに、投資に関する本だけど、「7つの習慣」との共通項も見えてくる。

 

計測せよ!

だな。