世の中に、発泡酒とか、第三のビールとかあることは知っていたが、ビール以外は飲んでおいしいと思ったことがなかったので、興味がなかった。
が、先日、英語の勉強をしていた時に、第三のビールを説明せよ、、みたいな問題があった。
え、、、、。知らないし。。。。
結局、通訳と言うのは、日本語で理解していない、認知していないことを訳すのは大きなディスアドバンテージになってしまうのだ。
雑学、大事!!
ということで、勉強したことを覚書。
第三のビールの正しい説明は、
The weight of malt in the raw material is less than 50% of the raw material other than water. The lower tax rate, less than 25% malt, is the main source of sales.
(2021年度 全国通訳案内士 英語試験)
そもそも、酒類については、ワインの勉強をした時に結構覚えた。
ワインは、水を足さずに果汁のみから作られるので、ほぼ、農産物のようなアルコール飲料。ブドウ果汁からつくるワインが、一般的に私たちがワインと認識しているもの。それ以外の果物でも、果汁100%から発酵させればワイン、と呼べる。それに比べると、ビールや日本酒は、麦芽やホップ、米麹が重要であるにはちがいないが、仕込み水が美味しくないと美味しくできない。
そして、ビールの定義と言うのも国によって異なっているのだ。ベルギービールなんて、これもビールっていうの??と思うような様々なフレーバーや高アルコールのものもある。ちなみに、ベルギーは、ぶどうが育つには寒すぎるので、ワインの代わりにビール文化が発展した。イギリスもそうだ。地球温暖化の影響でイギリス南部では今やシャンパーニュに負けないスパークリングワインが作られるようになっているけれど。
ビールは、基本、ホップと麦と水があれば、作れる。しかも、乾燥したホップと麦でよい。ということは原料をどこかから運んできて作ることができるのだ。
ワインの場合は、ブドウ果汁の新鮮さが命なので、ぶどう産地=ワイン産地となる。
日本におけるビールの定義とは、
「麦芽、ホップ、水、および麦その他の政令で定める物品(麦、米、トウモロコシ、こうりゃん、馬鈴薯など。加えて2018年より麦芽の重量の5%範囲内で果実またはコリアンダーや更新料、ハーブ、花、蜂蜜などの副原料の使用可)を原料として発酵させたもので、その原料中の麦芽の重量がホップ及び水以外の原料重量の50%以上のもの」
低価格を狙った発泡酒は、この麦芽の割合を減らしたうえで、酒税をビールより低く抑えたもの。
第三のビールは、それよりさらに酒税が安い分類を狙ったもの。
酒税一覧:350ml缶飲料換算
ビール:70円
第三のビール:38円
さて、では、この酒税の低い第三のビールとは何ものか?ということ。アルコール濃度と関係なく、安いのである。酒税と言う名の税の癖に・・・。
第三のビールとは、ビールや発泡酒とは異なった原料・製法でつくったビール風味のアルコール飲料のこと。ビール会社は、消費者によりお手ごろな価格でビール風味飲料を楽しんでもらうために、研究開発した商品が第三のビール、ということ。
だがしかし!!!
政府は2017年の酒税法改正で、「ビール」「発泡酒」「第3のビール」の定義を変更(2018年4月施行)した。上記に示した酒税を、2020年10月から2026年10月にかけて段階的に、350ミリリットル当り54.25円に統一するとした。このため第3のビールは実質増税となってしまうことに。
企業が政府の規制や法改正で戦略を変更せざるを得なくなるのは、時代の流れとしていたしかたない、ともいえるが、もともと、消費税がかかる上に酒税までかかっているわけで、良いように使われているよな、、と思う。
でもまぁ、日本においては第三のビールというカテゴリーが存在しているのは間違いない。
大きな研究開発投資をした第三のビールや発泡酒。安さが売りにならなくなるのなら、次は、機能性だろう。低糖質とか、低カロリーとか。
でもさ、アルコール飲むのにそんなこと気にするくらいなら、飲まなきゃいいのに、、、なんて、元もないことを言ってしまう。。。
私も、ダイエットしよう!と思ったときは、ノンアルコールビールを飲んでいたこともあるのだが、別に対して美味しくもないノンアルコールビールをのむなら、麦茶の方がいいな、、、と思うようになった。
たいして美味しくない発泡酒を2本飲むなら、美味しいビール1本の方がいいなぁ、と私は思う。たくさんは飲めなくなってきたからそう思うのか。昔は、居酒屋で生ビール7杯とか、平気で飲めた。。。今は、そんな飲み方したいと思わないし、しないけど。
美味しいものを少しずついただくことの喜び。
それは、年をとって味わえる喜びかもしれない。
ということで、興味のなかった第三のビールだけど、調べていると、つくづく間接消費税って、知らないうちに払っているんだよな、と思う。二重課税だろう!!とか思うけど。
政府は財源確保のために様々な税金を考える。たしかに、嗜好飲料は生活必需品とはいいがたいから、余計な税金を払いたくないなら、たしなまなければいいんだけどね。
私にとって、缶ビール一本は休肝日。。。