京都~兵庫への旅 1日目: 伊根の舟屋@京都

明石の友人に誘われて、『伊根の舟屋』へ行ってきた。

文化庁が、重要伝統的建造物群保存地区に指定している、京都府与謝郡伊根町の伊根地区。

船の収納庫の上に住居を備えた、この地区独特の伝統的建造物で、海の上におうちが建っている感じのところ。太平洋側に住んでいる私にとっては、アクセスは決して良くない。でも、重要伝統的建造物群保存地区に指定されていることもあって、いつかは行ってみたい、、、と思っていたところだった。

 

外国人にも人気の日本の観光名所なので、意外と宿をとるのが大変なところなのだが、コロナでインバウンドが少ない今、友人が宿が予約できたので都合が合えば来ないか?と誘ってくれた。ラッキー!とばかりに、ご一緒させていただき、行ってきた。

 

いやぁ、なかなか壮観。台風14号の後だったこともあって、普段よりは波が高かったけれど、小さな湾をぐるっと囲むように舟屋が並んでいて、水が綺麗。日本海にあっても、南向きの伊根湾なのだ。そして、その伊根湾の南には、湾への入り口をふさぐかのように、青島という小さな島がって、更に波を穏やかにしている。

 

そんな、伊根の舟屋の街並みへ、、、2022年9月、2度目の関西への旅。

 

出発したのは、9月20日台風14号の影響で、前日には東海道新幹線山陽新幹線、のきなみ影響をうけていたので、無事に到着できればいいや、、、くらいのつもりで東海道新幹線に乗り込んで、京都へ。

友人は、明石から車で現地に向かうので、現地集合の予定だった。

朝、9時に東京駅をでて、京都からは、特急電車で福知山経由で宮津駅にむかい、宮津駅から1時間強の路線バスで15:00過ぎに約6時間の旅で伊根集落へ到着、、、のはずだった、、。。

 

だが、しかし、、、、。

新幹線は、順調だった。

前日の運転キャンセルの影響もあって、多少混んではいたものの、満席ではなく、予定通りに11:00過ぎに京都駅に到着。さて、特急へ乗り換えるか、、と思ったら、社内で、「福知山行の特急電車は、午後16:00過ぎの再開の予定です、、、」と言ったような気がする。むむむ???

京都からJRで宮津まで行くのに特急でも2時間かかる。宮津から伊根までバスで1時間ちょっと、、、18:00の晩御飯に間に合わないじゃないか!!!

 

京都駅、新幹線から在来線への乗り換え口で、JRの駅員に「特急以外の在来線の状況はわかりますか?」と聞いたら、みどりの窓口へいってもらうのが一番だ、というのでいったん改札をでて、みどりの窓口へ。長蛇の列・・・。特急券を購入済みだった人の払い戻しなどもあったのだろう。。。

 

携帯の乗り換え案内でみると、在来線なら動いてるっぽい。でも、、次の京都発は12:08で、宮津に15:02着とでる。まぁ、これなら、18:00の御飯には間に合う。

一方で、高速バスで天橋立まで行って、路線バスに乗り換える、という手段もあるとでてきた。高速バスも楽ちんでいいか、と思って、バスのチケット売り場へむかった。

「伊根まで行くつもりなんですけど、一番早く着くバスを」と言ったら、窓口のお兄ちゃんは

「台風の影響で、次のバスは18:00発ですけどいいですか?」

・・・・いかー--ん。

「電車でいきます・・・」

 

すごすごとバスをあきらめ、一応、みどりの窓口に並ぶ。在来線、ちゃんと動いていなかったら間抜けだし、どうせ待ちぼうけなら、京都で時間をつぶした方がいい。

みどりの窓口で、

宮津まで、一番早く行ける方法で」とお願いすると、

「特急が16:25発で、宮津につくのが19:02です。」

え・・・・

「在来線はどうですか?」と聞くと、

「あ、在来線の方が早いですね。」

窓口のお姉さんが教えてくれたのは、

12:08 京都発、山陽本線快速 園部行 

12:44 園部着

12:46 園部発、山陽本線 福知山行

14:04 福知山着

14:17 福知山発、京都丹後鉄道宮福線 宮津

15:02 宮津

3時間かかるけど、一応、携帯で調べたのと同じ経路をいわれたので、

「在来線は、動いているんですね?」

「はい、動いています」

 

と、言うから、、、、在来線に乗った。

12:08 京都発の園部行。

園部というのがどこなのかもよく知らないけど、まぁ、福知山の手前まで、まずは電車に乗る。

 

そして、園部駅に着くと、

「XXXXXX 午後、15:00以降の再開XXXXX]

ん?よく聞き取れないけど???

なんと、、、、園部から福知山に向かう在来線は動いていなかった・・・・。

がー--ん。。。。

窓口のねぇちゃん、動いているっていったじゃないかぁぁぁ!!!

こんな、何にもない駅で、3時間も待てっていうのかぁ!!!

と、、、怒る相手もなく、、、、。

「京都駅で、在来線動いていると言われてここまで来たんですけど、、、、」と、一応、駅員さんに訴えてみる。

園部駅の窓口の駅員さんも、「すみません、一旦改札出ていただいてよいので、、、そこに、ベンチがあります、、、京都駅には言っておきます」と。

「台風だもん、しょうがないですよねぇ、、、」と、、笑うしかない、私。

園部の駅のベンチで、途方に暮れる。

同様に、途方に暮れていた数人の乗客たちは、それぞれ、どこかへ散っていった・・・。

 

とにかく、最速で伊根につく方法を調べると、どう頑張っても19:00過ぎ。

友人に、

「園部で電車止まっちゃったんで、先にご飯食べていて」と連絡すると、

「いま、宮津近くにいるのだけど、園部までピックアップに行く」と。。。

なんてこと、、、いったい何Km戻ってくることになるのか?!?!土地勘のない私はよくわからず、、、とりあえず、お言葉に甘えて友人の到着をまつこと、2時間。。。

 

愛車でピックアップに来てくれた友人に救われ、一路、伊根へ。

 

天野橋立のあたりからは、海岸線をひた走る。海抜0mと思われる海岸道路。波は、まだ台風の影響があるらしく、ざっぶー--ん!!まさに、東映の映画宣伝のような、白波が、時々車道にまで、、、。ひゃ~~~~!!

ちと、コワイ。。。

これは、明日予定している釣りは無理かも、、、と言いながらも、伊根へ。

 

伊根の海は、打って変わって、穏やかだった。

 

おぉぉ!!これが、伊根の舟屋かぁ!!!

と、感動。

彼女は、数年前にも来たことがあるそうだが、私は初めて。おぉ!これが、舟屋!

 

無事に、17:00前にはチェックインをし、ちょっとだけ、町を散歩。台風の影響がのこっているのか、ちょっと風が強くって、肌寒い。スマートウオッチの温度計は、17℃だった。ほんとに小さな地区なので、ふらふらと地図なしに海岸沿いを散歩。

 

古代米を使った、「伊根満開」という赤い色をした日本酒を醸造している向井酒造も歩いて5分くらい。小さな小さな町。醸造所は、既に閉店の時間になっていたのだけれど、前を通りかかると、「100m先の、○○商店でうちのお酒あつかってもろてます」と、醸造所からでてきたおばちゃんが教えてくれた。

夜の部屋の飲み用に300mlの小瓶を一本、ほかにも日本酒「ええにょぼ」、ビールなどを仕入た。

 

友人は、早朝からのイカ釣りを楽しみにしているので、散歩がてら釣りのできそうな場所もチェック。岸壁や堤防に、イカ墨の後をみつけて、「おるおる!」と嬉しそう。そう、彼女は、本当はこの日も早朝に明石をたって、午前中はイカ釣りをするつもりだったのが、台風で断念していたのだ。

 

よっしゃ、明日は、日の出の前から朝釣りだ!と。

 

泊まったのは、WATER FRONT INN 与謝荘

WATER FRONT INN 与謝荘 | 伊根浦地区農泊推進地区協議会

部屋は、座卓と蒲団のみ。畳のお部屋の舟屋。おそらく、8畳・二間続きを二人で使わせてもらった感じ。部屋はふすまで仕切られていて、なんと、外からは鍵がかからない、、、。ま、寝る時も別に鍵もかけなかったけど。大きな一軒家の和室に泊っているみたいな感じ。

連休の合間ということもあってか、私たちの他は、3組のお客様。若いカップル2組と若い女子1組。私たちが、断然平均年齢をあげている。。。

 

食事は、まさに、WATER FRONTのダイニングで。

 

お魚三昧の晩御飯を堪能した。お刺身、焼き魚、煮魚、、、珍味、まさに、お酒のためにあるようなお料理を地酒とともに満喫。

 

食後は、舟屋ならではの外のラウンジで、目の前の海をみながら、伊根満開を堪能。まぁ、ちょっと甘くって、女性向けって感じだろうか。話のネタにはなるかな?っていうお酒。日本酒好き女子の私たちには、ちょっと物足りなさを感じるけど、ま、古代米の赤いお酒という珍しさで星3つって感じかな。ちなみに、杜氏は女性。

外で海風に吹かれながら、のんびりと過ごす時間は至福だった。

空は、満天の星空。

久しぶりに見た、星、星、星、。。。あぁ、、、星だ。

 

翌日からの釣りに備えて、お酒はほどほどにして、おやすみなさい。

 

あぁ、、来てよかった。

秋の虫の音と、静かな波の音が静かな眠りへいざなってくれる。

至福の夜。

 

波の音を子守歌に眠れるのって、至福だ。