映画 『Twisters(ツイスターズ)』
監督 リー・アイザック・チョン
脚本 マーク・L・スミス
広告では、
”「ジュラシック・ワールド」制作陣が贈る。超巨大竜巻vs人類。巨竜を迎え撃て!”って。
意外と面白いよ、って友人が言うので、観に行ってきた。
1996年のパニック映画「ツイスター」の続編だそうで、違いは「ズ」と複数の竜巻になったところか?!
1996年の「ツイスター」は、Amazonプライムで観ることができるので、観てからこのTwistersを観に行った。「ツイスター」で出てきた竜巻のメカニズム研究用データ収集機が「ドロシー」という名前で、なるほど「オズの魔法使い」のドロシーは、竜巻であっちの世界に飛ばされちゃうんだっけねって、そのアナログな感じの機械と名前に、いいね!って感じだった。でもって、結構面白かった。実は、マイケル・クライトンが脚本。そりゃ、面白いだろう。
で、今回はもっとITチックな竜巻研究者たちかしら?とおもいつつ、観てきた。
感想。
おぉ!いいんじゃない!!
1996年のよりこっちの方が好きかも。「ツイスター」も、よかったけれど、、、。
竜巻による被害が止まらないアメリカが舞台。日本でも竜巻が起こることはあるけれど、ニュースを見る限り、アメリカの竜巻の規模は半端ない。大陸という性質なんだろうか?
物語は、やはり、竜巻をなんとかしようとする研究者と竜巻をネタにしているユーチューバーの話。で、データ収集の高度化もそうだし、CGも有るのかもしれないけれど、竜巻の迫力がすごかった。いやいや、それ、ないでしょ!!!ってくらい、いろんなものが飛ぶ。鶏小屋から、車から、、、もちろん人も・・・・。
結構、手に汗握る、、でもって、主人公のケイトが可愛いし、がんばれ!ケイトって応援したくなっちゃう。エンドも、悪くない!
以下、ネタバレあり。
主人公のケイト(Daisy Edgar-Jones デイジー・エドガー=ジョーンズ)が友人たちと竜巻発生データ取得のために、竜巻に向かっていくシーンから始まる。そして、そこで、、、悲劇が、、、、。データ収集どころか、友人たち、そしてケイトの恋人も竜巻の餌食で亡くなってしまう・・・。
と、ケイトと友人のハビだけが生き残った、、、悲劇から5年後、ケイトは故郷のオクラホマを離れて、ニューヨークの気象予報警報センター?のようなところで働いている。もう、竜巻を追いかけて竜巻をコントロールしてやろうという若き日の夢は故郷に埋めてきた、、って感じ。
と、そこに突然ハビがケイトの会社に尋ねてくる。竜巻調査会社のエリートビジネスマンとなっていたハビ。ハビは、ケイトに竜巻調査を手伝ってほしい、というのだが、ケイトは過去のトラウマを忘れられず、断る。
だが、、結局は、1週間だけ、ハビの会社を手伝うことにし、故郷のオクラホマへ戻る。そして、竜巻調査を開始するのだが、そこに、超チャラ男キャラのタイラーという竜巻追跡YouTuberが登場。
「ツイスター」と同様に、2つのチームが、竜巻調査を競うのだが、今回は、ハビが率いる真面目な竜巻調査会社とタイラー率いるチャラい連中という対比。これが、なかなか、チャラさがイラつくほど笑える。で、この俳優さん誰だっけ?と思ったら、『トップガン・マーヴェリック』にでていた、グレン・パウエル(Glen Powell)。にやけた顔が、似合う!!チャラ男キャラにぴったり!って感じ。
そして、両者は竜巻を追って、やはり、データ収集合戦をするのだが、ハビのチームはやっ「ドロシー」が出て来る。96年の「ツイスター」にでてきたドロシー。3Dの立体データ収集のために、データ収集器を3か所に別れて3つのチームが設置するのだが、それが、ブリキ男チームだったり、案山子チームだったり、、、。オズの魔法使いそのまんま!!
で、タイラーは、ケイトの風を読むしぐさや、竜巻の発生を予測するその正確さに驚き、ケイトが気になり始める。ケイトはケイトで、自分の似顔絵をTシャツにして売ったり、YouTubeで儲けるチャラ男は相手にしようとしない。
だけど、竜巻を追っているうちに、竜巻の被害に遭った地域でハビたちがやっていることとタイラーたちがやっていることとに価値観の違いがあることに気が付くケイト。ハビは、投資家から資金を調達するために、その土地売買投資家の要望に合わせるかのように竜巻の情報を投資家に提供しているのに対して、タイラーたちはTシャツを売ったお金で食料を買い、被災者たちにくばっていたのだった。。。
竜巻のデータを取ることより、竜巻が来ることを町の人に伝え、彼らを避難させることを優先するケイトやタイラー。ハビもまた、ケイトに人の命の方が大事だといわれ、資金集めより大事なことがあることに気が付く。
そして、ある町にとどまっているとき、タイラーは気晴らしになるからとケイトをデートに誘いだす。カーボーイのショーを楽しんでいた二人だったが、そこに竜巻警報が。現場は一気に竜巻の被災地と化していく。
人びとを必死に避難させるケイトとタイラーだったが、タイラーが飛んできた巨大な物体の下敷きになってしまう。必死にタイラーを助け出そうとするケイトだけれど、物体はびくともしない。さらにたくさんのものが風でとばされてくる。もう、ここまでか、と思ったとき、ハビが登場!梃子をつかって、タイラーを瓦礫のしたから救い出す。3人は、町の人たちをシアターの中に誘導する。シアターに避難したものの竜巻用の地下シェルターをもたないシアターは、竜巻で飛ばされてしまうのも時間の問題。
と、そんな中、ケイトは嵐の中、車に乗り込んで、自ら考案し、調達した竜巻威力低下グッズを竜巻の中へ投入しようと、竜巻に向かって車を走らせる。タイラーの開発した竜巻観察カーに乗り込んで、竜巻に向かうケイト。必死に竜巻に物質を投入したケイトだったけれど、ケイトの乗った車は、竜巻の威力に耐えられず、アンカーした筈のドリルもずるずると引きずられ、、、、車は、二転三転、、、、、。
だけど、ケイトの竜巻威力低下グッズが効いたのか、竜巻は次第に威力を落とし、、、風はおさまる。。。
人びとが避難したシアターは、天井も壁も、吹き飛ばされて、残された椅子に必死に体を預けていた人びとだったが、風がおさまると、ぽつりぽつりと助かった人々が立ち上がる。
ハビとタイラーは、ケイトが乗った車に駆けつける。
ひっくり返った車から、頭から血を流しつつも出てきたケイト。あぁ、、、助かったのだ!!
そして、ケイトは、また、ニューヨークへと帰っていく。最後は、空港でケイトを見送るハビとタイラー。竜巻を追いかけていた三人は、それぞれの道へ。
いいのか、タイラー!ケイトがニューヨークにいっちゃってもいいのか!!
そして、竜巻チェイサーだったタイラーは、ケイトチェイサーに・・・・。?!
Happy End。
結構、手に汗握り、、、面白かった。
だいたい、ケイトの竜巻手懐けグッズが面白い。学生のときは上手くいかなかった実験だったけれど、最後のシーンに至る前に、タイラーにコンピュータでのシミュレーションを手伝ってもらい、再検討、試作したものが、みんなの命を守るのだ。
気象予報士って、すごいなぁ、っておもうけれど、それどころじゃない。予報するだけでなくて、それを何とかしよう、、、だなんて。
日本の台風も、線状降水帯によるゲリラ豪雨も、、、予報するだけでなく、雨量や風をコントロールできたら、、、いいのにね。地震もかな。。。
しかし、自然にはかなわない、、、というのも事実。
いかにも、アメリカっぽいDreams come true物語だけど、だからこそ、エンターテイメントとして楽しい。最後のシーンなんて、”chase it!"がハマっていて思わず笑顔になっちゃう。
自然の脅威に感嘆しつつ、楽しめる作品。
竜巻って、そのメカニズム、ちょっと調べてみたくなった。私にとって、地球の不思議はまだまだたくさんある。。。。