『ニコラス どこにいってたの?』 by レオ・レオーニ

ニコラス どこにいってたの?
レオ・レオーニ
谷川俊太郎 訳
あすなろ書房
2009年1月30日 初版発行
2020年2月10日 12刷発行
Nicolas, where have you been (1987)

 

レオ・レオニの絵本が読みたくて、図書館でさがしてみた。本書も訳は谷川さん。

 

表紙にいるのは、なんだかみたことあるぞ?というねずみの絵。相変わらず、かわいいぞ。

 

表紙を開くと、そでには、
”せかいいち あまくて
おいしい のいちごを
みつけるんだ!
みんなに ないしょで
しゅっぱつした ニコラスを
まっていたのは・・・・?”
とある。

 

ものがたりは、野原のはじっこにくらす、のねずみたち。

小さなねずみは、エロディ、ヘンリー、ウィリアム、ニコラス。
4匹が、あまくて美味しいいちごは、もうなくなってしまった、とさわいでいる。

あかくて、よくうれて、みずけが多い、おいしいいちごが食べたいのに、
うすももいろで、あまくもないいちごしか見つからない。

 

みんなの話をきいていたレイモンドおじさんが、
「とりたちが さきに きたんだ」
という。

ニコラスは、「そんなのずるい」
みんなは、「どうして やつらが 一番いいのをもっていくんだ?」
「とりたちなんか くたばれ!」
みんなで叫んだ。
「とりたちなんか くたばれ!」

 

ニコラスは、とりよりさきに甘くておいしいいちごをみつけようと、誰にも言わずに、広い野原を横ぎって、出発した。

 

廻りには背の高い草ばかり。
草の他は何も見えない。

ニコラスは、あるきにあるいた。

と、突然、おおきなおそろしいとりにさらわれてしまう。

 

絵は、カラスかな?
ニコラスよりずっと大きくて、怖そう・・・。

 

ニコラスは、とりにつかまれて、空へ・・・。
「たすけて!たすけて!」きいきいさけんで、必死にもがいた。
すると、とりは、ニコラスをおっことした。

そらからまっさかさまに落ちていくニコラス。

ピンチ!!


が、ニコラスが落ちたのは、3羽のひながうとうとしている鳥の巣だった。

「きみはだれ?!」

ニコラスは、ひなたちにこれまでの冒険話を聞かせた。
ひなたちは、
「僕らと一緒にいてよ」といって、ニコラスの話をききたがり、とりの話をしてあげる、といった。

そこへ、お母さん鳥が虫をくわえてもどってきた。
お母さん鳥は、ニコラスも一緒にいてもいいと言ってくれる。

 

「でも、のねずみの子は 何をたべるの?」

ニコラスは、「野いちごだよ!」と教えた。

 

すると、お母さん鳥は、これまでにニコラスが食べたことがないほどおいしい甘いいちごをニコラスのために、くわえて持ってきてくれるのだった。

 

ニコラスは、ひなたちと一緒に楽しく過ごす。
ピイピイ
チュウチュウ
夜は、母さん鳥のやわらかいむなげにくるまって眠った。

 

だが、ある朝目が覚めると、ひなたちはいなくなっていた。
巣立ちの日がきたのだ。
巣の中には、美味しい野いちごがいっぱいおいてあった。
でも、ニコラスは、さびしくて、食べられなかった。

 

意を決して、ニコラスは巣から降りる。
高い木から、こわごわと地面に降りる。
やっとこさっとこ、地面におりると、なんと、目の前には、エロディとヘンリーとウィリアムがいた。

「ニコラス! いったいどこに いってたの?」

 

ニコラスは、おおきなとりにつかまった話を始めた。
すると、すぐにみんなはかんかんに怒り出して、
「とりたちなんか くたばれ!」
「とりはみんな やっつけろ!」

ニコラスは
「おしまいまで はなしを きけよ! おねがいだから!」
と、やっとのことでみんなをしずめると、
ひなたちとすごした、楽しい日々のことを話した。
みんなの顔から、怒りが消えていった。

 

そして、
「ニコラス! うしろをみてごらん!」
鳥たちが、赤い野いちごをくちばしにくわえて、
「きみたちのだよ!」って。

 

レイモンドおじさんが現れて、
「これで わかったろ。
1わの わるいとりだけで、
ぜんぶのとりを わるいと きめつけちゃ いけない」

みんな、おいしいいちごを楽しみました。

おしまい。

 

わるいとりもいるけど、いいとりもいる。
そういうお話。

 

ニコラスがとりにさらわれた話をきいて起こるのねずみたちは、
武器を手に、荒々しい。
まるで、戦争の場面みたい・・・。

『みどりのしっぽのねずみ』で、みんなが互いにいがみあったときと似ている。

megureca.hatenablog.com

 

みんな、仲良しがいい、ね。

 

一面だけを見て、すべてがそうだと思ってはいけない。

それは、わかっているけど、、、

やはり、見知ったことから推定してしまうのは、人間の性。

経験を積むというのは、「違う側面もある」ということを身をもって知るってことなんだろう。

 

こうした絵本や小説を読むっていうのも、疑似体験。

だから、人生を豊かにしてくれる。

 

読書は、楽しい。