『マンガ日本の歴史 現代篇7 高度成長時代』  by 石ノ森章太郎

マンガ日本の歴史 現代篇7 高度成長時代
石ノ森章太郎
中央公論社
1994年6月5日 初版印刷
1994年6月20日 初版発行

 

「現代篇6 占領から国際社会へ」の続き。

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とうとう、現代篇シリーズも最後。とうとう、、、私が生れて以降の話がでてくる「高度成長時代」。私は、戦争も終わって、日本が経済成長の波に乗っていた時代、1968年に生まれたという事実。そこからして、私は運がいい。もっとも、激動の60年代、70年代の記憶は薄いのだが・・・。

 

目次
序章  もはや戦後ではない
第一章  安保条約 改定へ
第二章  高度成長時代
第三章 《戦後》は終った!
完結に当たって 石ノ森章太郎

 

7巻になると、出てくる人の名前が、私でも顔が思い浮かぶ人がふえてくる。最後は、時代の流れのように、本書の流れも速い。人物、キーワードの覚書。

 

石原慎太郎:1956年(昭和31年) 芥川賞受賞『太陽の季節』が映画化。長門裕之南田洋子が出演。姉妹編の『狂った果実』には、石原裕次郎北原三枝が出演。
太陽族」が世間でわきたつ。

 

・昭和31年  年次経済報告( 経済企画庁):「もはや、戦後ではない
  経済企画庁長官:高崎達之助
  厚相:小林栄三
  首相:鳩山一郎

 

三種の神器冷蔵庫、掃除機、洗濯機 が、一般家庭に広まる。昭和31年暮れには、カラーテレビの実験局が開局。これは、「全国通訳案内士」の試験でも、頻出問題。

 

・「一億総白痴化」発言:評論家、大宅壮一の発したTVの低俗化を批判した言葉。流行語となる。

 

・1956年(昭和31年):「日ソ 共同宣言」がモスクワで調印。鳩山一郎の日ソ、日中国交回復にむけた強い決意の結果。

 

石橋湛山: 戦前からの自由主義 ジャーナリストで反吉田の闘将。鳩山辞任後、 岸信介 (東条内閣の商工大臣で時の党幹事長)、 石井光次郎朝日新聞の元役員で故緒方竹虎 の後継者)をやぶり、首相に就任。自由と民主の論陣をはりつづけて首相についた石橋だったが、72歳という高齢で、体調を崩して、2か月で退陣。辞任発表をしたのは、自由民主党幹事長・三木武夫

 石橋湛山について読んでいたので、点と点がつながった気分。ぜひ知ってもらいたい日本人のひとり。

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岸信介:戦後はA級戦犯として逮捕された。27年の 公職追放解除で政界復帰。首相となって、日本を中心とするアジア政策について米大統領アイゼンハワーとの交渉にあたった。安倍晋三の祖父。佐藤栄作実弟

 

・1958年(昭和33年)10月8日: 警察官職務執行法改正案 が突如として議会に提出される。岸の狙いは、安保改定、国民の防衛意識喚起、憲法改正と海外派兵を可能にすることだった日本社会党をはじめ反対する人びとによる警職法反対運動が過熱化。岸首相は、改正案を審議未了とする。自民党の全面敗北。

 

・1959年(昭和34年)4月10日、皇太子と美智子さまのご成婚。パレードの様子はTV中継された。

 

・「安保改定反対」の声は「 日米安保条約 改定阻止国民会議」として全国的に活動が広がる。

 

・ 1960年 (昭和35年)1月19日、岸首相は、 ワシントン・ホワイトハウスで新安保条約を調印。 アイゼンハワー大統領が調印式に出席。

 

三池争議: エネルギー革命による炭鉱合理化 で三井鉱山 三池鉱業所は 1214 人の指名解雇を発表。組合側が猛反発。そんな中、 北海道炭鉱夕張第2坑でガス爆発。 死者 ・方不明者は40人。三池争議は泥沼化。組合員が刺殺された。

 

安保反対の全学連の国会デモが警官隊と衝突。500人の警官隊を 衆議院本会議場に導入、 自民党単独、審議抜きで 新安保条約は可決された。このことから、安保反対闘争は広範な大衆を巻き込んで広がった。
石原慎太郎大江健三郎寺山修司江藤淳 ら 若手の文化人たちも「若い日本の会」を結成し、安保反対を叫んだ。

 

全学連は、ブンド( 共産主義者同盟)に指導され、過激さを増していく

 

全学連主流派による国会再突入勃発。 検挙者182人 負傷者589人。乱闘 の中で東大生・樺美智子が死亡した。直後の緊急閣議で、佐藤栄作蔵相、池田勇人通産相、石原幹一郎国家公安委員会長、 中曽根康弘国務省らは、アイゼンハワー大統領の訪日について論議し、安全を確保できないとの理由で訪日延期を要請。新安保条約は、自然成立し、アメリカ上院も承認。岸内閣は総辞職。

 

・池田内閣誕生。寛容と忍耐方針で、激しい抗争を生んだ 安保の亀裂は埋まったかに見えたが、 その余波として個人テロが相次いだ。 社会党委員長 浅沼稲次郎が刺殺された。

 

・1960年: 国民所得倍増計画閣議決定。 年経済成長率を9%とし 昭和31から33年の国民1人当たりの所属 8万7736円が昭和45年には 20万 8601円になると試算した。他にも、 テレビは全世帯の 86.4%まで 普及、 1000人あたり 車3台から22台へ、 1世帯1住宅、 大都市の水道普及率 70%などの夢を描いた。

 

・ 1961年 所得倍増元年:設備投資ブームにわく。 通産省が認可した三菱化成の水島(岡山県)、 出光興産の徳山(山口県)の 石油化学 センター 設立は、同省の 大型コンビナート 配置促進の一環。

 

・ 物価は上昇し賃金も上がった。

 

・ 人口の都市集中が加速して通勤地獄が深刻となる。 東京の常住人口は1000万を突破し 世界で初めて 1000万都市が出現した。

 

・ 農村の労働力は出稼ぎとして都会に流れ、 「3ちゃん農業」(じいちゃん、ばあちゃん、かあちゃん)が定着していく。 昭和25年には人口の44.6%だった農林漁業人口 は 、35年には 30.6% 、40年には23.0%となった。今では、1%・・・・。

 

・  高度成長は、大都市や 工場地帯でのスモック汚染などを深刻にした。 東京には「工場公害防止条例」「 煤煙防止条例」があったが自動車の排気ガスや冷暖房の排気は防ぎようがなかった。昭和42年ごろから、公害訴訟が激しくなる。

 ・ 新潟県 阿賀野川水銀中毒: 昭和電工鹿瀬工場がアセトアルデヒド製造工程で生じるメチル水銀を含む廃液を流したことが原因。

 ・ 富山県神通川流域のイタイイタイ病三井金属工業の カドミウム 廃液が原因。

 ・熊本の水俣病: 新日本窒素 水俣工場の メチル水銀で汚染された廃液が原因。

 

・ 1963年11月23日 通信衛星による日米間テレビ 宇宙中継の実験が成功。 米国大統領 J・ F ・ケネディの暗殺事件のありさまは、 時を移さず 宇宙中継で日本におくられた。

 

・1963年、 中卒者の集団就職は ピークを迎え 7万8000人を超えた。「あぁ、上野駅

 

・ 1964年 昭和39年10月1日 東海道新幹線が開業。  10月10日、 第18回オリンピック東京大会 開会式。池田総裁の最後の花舞台。

 

・池田の後を、佐藤栄作首相がつぐ。 佐藤首相は 7年8ヶ月にわたる 政権を担当し 最長不倒記録を達成した。 政策の柱は沖縄返還だったが、アメリカとの交渉に時間を要したことで、世間からは「売国奴」とよばれるなど、つらい時期を送りつつも粘り強く交渉を続けた。後に、非核三原則の提唱で、佐藤栄作ノーベル平和賞を受賞。

 

ベトナム戦争勃発。  ジュネーブ協定(1954年)で、 南北 の分断 骨格となった ベトナムでは、南(サイゴン)のジェム政権と 南ベトナム解放民族戦線(ベトコン)が内戦を繰り広げ、アメリカはジェム政権に経済・軍事援助を続けていた。 1965年 アメリカは地上戦にも乗り出す。

 

・  授業料値上げ反対 などの闘争で始まった大学闘争は、政治闘争の色彩を強めていく。

 

・1966年 6月29日:国内外ともに騒然とした状況の中、ザ・ビートルズ来日。

 

・ 1967年 (昭和42年)6月5日、シナイ半島ではイスラエルとアラブ連合の間で再び 衝突 第3次中東戦争が起こる。

 

アメリカでもベトナム戦争反対運動

 

・ 1968年(昭和43年)、 日本の国民総生産(GNP)はアメリカに次いで 世界第2位となり 「昭和元禄」の言葉が生まれた。

 

・昭和43年、 川端康成に日本人初のノーベル文学賞

 

・昭和43年年末、「三億円事件」発生。

 

1969年 (昭和44年)7月20日 アメリカの宇宙船 アポロ11号が月に着陸。 アームストロング 船長とオルドリンは、月面に人類最初の足跡をしるした。

 

1972年、 沖縄返還に日米合意。

・1972年2月 連合赤軍浅間山荘事件

・1972年7月  田中角栄内閣 スタート。9月 日中国交回復。

・1973年10月 第1次オイルショック

1975年 ベトナム戦争終結

・1981年 アメリカのスペースシャトルケネディ宇宙センターから打ち上げ。

・1985年  レーガン アメリカ大統領とゴルバチョフ ソ連共産党書記長が首脳会談。 核軍縮交渉 加速の共同声明を発表。

・1989年 (昭和64年)1月7日、 昭和天皇 崩御。平成と改元

1990年(平成2年)10月 東西ドイツ統一。

1991年 ソ連崩壊。

・1993年(平成5年) 細川護熙連立政権 成立。 自由民主党は野党となり 「55年体制」に終止符が打たれた。

・ 1994年 平成6年2月4日 準国際 大型ロケット H 2 が打ち上げに成功 日本は 宇宙開発でも 先進国に仲間入りした。

 

”「平和」と「地球環境保全」を念じて、「国際化時代」「 宇宙時代」が続く。”

おしまい。

 

なんというか、感慨深い。。。。

 

第一巻を読み始めたのが、2024年4月。それから、1年以上。。。全48巻の最後の旧石器、縄文は読んでは見たけれど、現在の認識とはだいぶ違うかもと思ったので、ブログには残していない。まだまだ、頭に残っていないこともたくさんあるけれど、とりあえず、平成の入り口までは、復習できた気がする。

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私にとって1990年代は、大学卒業~社会人の時代。自分のことで精一杯だったので、世の中の動きはあくまでも外野だった。この後、1995年には、1月17日に阪神淡路大震災、3月20日地下鉄サリン事件。外野とは言えない時代となった。。。。あれから、30年か、、、と思うと、あっという間のようでもあり、長かったようでもあり。

 

歴史を学び直した方がいいと思うようになったのは、40代後半、平成末期かもしれない。全国通訳案内士の試験で日本史を学び直したことをきっかけに、もっとちゃんと勉強しようと思った。でもまだまだ、わからないことだらけ。おまけに、歴史は毎日増えていく。。。それでも、何度も繰り返し出てくる人物名、事件名などは、だんだんと頭に刷り込まれていく。

 

継続は力なり。

 

そして、歴史は今日もつくられていく。

ご先祖様に申し訳ないと思うような日本にしてはいけない。

 

さぁ、今日もがんばろう。