子どもに伝えたい和の技術 6 和楽器
JAPANESE MUSICAL INSTRUMENTS
著 和の技術を知る会
文溪堂
2016年3月 初版第一刷
図書館の子どもの本の棚で見つけた本。「和の技術シリーズ」で、第1巻~6巻まであるようす。第一巻から順に、寿司、和紙、花火、和菓子、あかり、和楽器、とのこと。
私自身、三味線を弾くのだけれど、三味線のつくりについてはよくわかっていない。どの三味線がいいなどと検討するまもなく、たまたま出会った三味線の師匠の元でお稽古をしている。My三味線を持つようになって、自分で手入れなどもするようになり、もうちょっと三味線のことを勉強しなくちゃな、とおもっていたところ、ふと、この本が目に入った。
パラパラとめくってみると、三味線だけでなく、さまざまな和楽器のつくりの技術についての本らしい。
もくじ
和楽器の世界へようこそ
和楽器作りの技を見てみよう
和楽器演奏の技を見てみよう
和楽器のある祭り
水道管尺八作りにチャレンジ
もっと和楽器を知ろう
カラフルな写真とともに、各楽器が紹介されている。なかなか、興味深く楽しく読める一冊だった。能や歌舞伎を更に楽しむのにも勉強になるかも。
ちょっと、覚書
・和楽器は、演奏の方法で種類をわける呼び方がある。
「ひき物」:琴、琵琶、三味線など
「吹き物」:笛、尺八など
「打ち物」:太鼓、鼓など
・雅楽(ががく): 天皇や貴族の前や、大きな寺院や神社で演奏されて伝えられてきた日本で最も古い音楽の一つ。 楽器も演奏法も 1000年以上 変わらない。 管楽器、弦楽器、 打楽器の3種類。
・能楽: 能楽は役者たちが言葉を使い、謡い、演じ、劇を進行する「音楽舞踊劇」。 四拍子(しびょうし)と呼ばれる 4種類の和楽器を使い、 650年以上の歴史を持ち、 江戸時代までは 猿楽(さるがく)や申楽(さるがく)と呼ばれていた。
・長唄・邦楽囃子(ほうがくはやし): 長唄は江戸時代に歌舞伎の伴奏として誕生した。 軽快で粋な音楽。 長唄囃子は能楽囃子から発生し歌舞伎とともに発展してきた。 三味線とともに、歌舞伎や日本舞踊 などで舞台にでて演奏するのが出囃子。
・三味線: 中国の三弦(サンシェン)や沖縄の三線(さんしん)から発展して、16世紀後半に大阪の堺に伝わったと言われている。江戸時代には歌舞伎や文楽、祭り、民謡などにも使われた。日本の代表的な和楽器の一つ。
細棹三味線: 長唄をはじめ広くつかわれ、明るい音が特徴
中棹三味線:地唄・常盤津(ときわず)・清元・新内などに使われる。しっとりと落ち着いた音色。
太棹社三味線:義太夫や津軽三味線などに使われ、低く太い音色。
私が使っているのは、中棹ということ?かな?
・三味線の材料
棹・胴の枠:紅木(こうき)、紫檀(したん)、花梨などのかたい木材
胴の皮:猫や犬の皮。練習用には合成皮革素材をつかうこともある。
糸巻き・駒・ばち:象牙、べっ甲、木材、プラスチックなど
糸:絹またはナイロン
・三味線作り:三味線は紅木(こうき)などのかたい素材ほど音が良いとされ、それだけに切ったりけずったりするの作業が大変になる。
1.棹作り: 荒木というおおよその大きさに切った木材を、3つにのこぎりで切り分ける。切るときは、継ぎ手の部分をかぎ形にして、3つを組み立てられるようにする。継ぎ手には、「ほぞ」という木の部品をつけ、その凹凸がぴたりとあうようにして、繋いだ後に継ぎ目がわからないくらい、ぴたり、となるようにする。
そうなのだ。三味線は、ギターのネックの部分が3つに分解して短くして収納することができるのだ。しかし、私はまだ自分で分解したり組み立てたりする自信がないので、いつも、長いままで収納している。
2.胴作り: 4枚の木で、それぞれ形を作り、組み合わせて胴の枠にする。高級な三味線は内側に模様が掘られ、より美しい音色になるように細工される。
私の購入した2棹目の三味線(舞台でも使えるように購入、数十万円)は、内側に模様があるタイプ、らしい。分解して確認したことはないけれど、1棹目(お稽古用で数万円)より、明らかに音が響いてうつくしい。
3.皮はり:皮を湿らせてから、胴のふちにのりをつけて皮を乗せ、張り台に固定して皮を伸ばしながら締め、乾かす。音を聞きながら、張り具合を調整。本物は猫や犬の皮。私が使用しているのは、合成皮革素材。
4.しあげ:各パーツを組み立て、糸巻きをつけて糸をはり、駒をつけて調弦すればできあがり。
・三味線の演奏奏法
右手の奏法
基本:ばちをふりあげて、いっきにバチ先を糸にあて、ばち皮まで振り下ろす。糸をみずに3本の糸をひき分けるには修練が必要。
スクイ:三味線の糸をひき、そのままばち先で糸をすくいあげる。
カエシ:手首をかえし、ばちの裏側で下から上へ糸をひく。三の糸から一の糸へ連続して引くときに使う。(三の糸:三味線を持って構えた時に一番下になる一番細い、高音の糸。一の糸:三味線を持って構えた時に一番上になる一番太い、低音の糸。)
左手の奏法
基本: 親指の付け根に棹をあて、人差し指を曲げて指先と爪で上からしっかり糸をおさえる。中指と薬指も使う。棹には音階の印(フレット)がない。 その中で上下に左手を動かして音階を作る技が求められる。おえる位置は「勘所(かんどころ)」 と言われ、耳や体で感覚を養う。
スリ:指で糸をおさえたまま、上下に動かす奏法。音階では表現できない音色。
ハジキ:左手の指で糸を下にはじいて、強い音を出す方法。
これまで、お稽古のときに教わったことなのだけれど、こうして文字にしてみると、なるほど、、、、という感じ。
私がお稽古している荻江節という三味線は、しっとり系なので、ゆっくりした曲が多く、音色をとても大事にする。スクイ、ハジキ、スリなどは多くの曲で使われる奏法。スリができるのは、フラットレスな弦楽器だからこそ。その柔らかく伸びやかな音色が、三味線の魅力の一つ。
師匠の演奏を見よう見まねでお稽古してきたけれど、こうして文字にしてみると、うん、確かに‥‥という感じ。カエシは、7年間お稽古してきて、1、2曲くらいしか使っていない気がする。3本の糸を、間違えずに目的の糸だけかき鳴らすって、意外と難しいのだ。初心者の頃は、自分の手元をガン見。今でも、時々は手元に視線をやってしまう。加えて、左手の勘所も、ガン見…。まだまだ優雅な演奏には程遠いけれど、これからもお稽古は続けられそうなので、60歳、、、いやいや70歳までは続けてみようと思う。
本も好きだけど、
No Music、No Life.
家に楽器があるって、大事。
