ブッダ 【第4巻】旅立ちの朝
手塚治虫
潮ビジュアル文庫
1992年12月25日 第1刷
2014年1月1日 第60刷
第3巻の続き。
目次
第2部
第9章 旅立ちの朝
第10章 バンダカの死
第3部
第1章 苦行
第2章 弱肉強食
第3章 老婆と浮浪児
主なな登場人物、地名
・シッダルタ:のちのブッダ、釈迦。シャカ族の王子
・ヤショダラ:ブッダの妻
・ラーフラ:シッダルタとヤショダラの息子
・バンダカ:コーリヤ国のあばれんぼう勇士。ブッダが気に入らない。が、カピラヴァストゥの城に入り、ブッダを特訓。カピラヴァストウを支配したいと野望を持つ。
・ダイバダッタ:バンダカがシャカ族の女に生ませた息子。
・コーサラ国:シャカ族を支配しようとする敵国。
・デーパ:苦行を第一と考えるサモン(バラモンではない僧)。タッタとミゲーラにつかまったときに、自分の眼を焼いて見せたため、片目がつぶれている。
・アッサジ:親から見捨てられたはなたれ小僧の幼児。
第4巻では、シッダルタの出家の話と、ダイバダッタ(バンダカの子)の話。
ヤショダラは王子の息子を生む。ラーフラ(障碍)と名付けられた。シッダルタの出家の覚悟は変わらず、子供がうまれ7日後、王位継承を拒んで密かに城をでる。そして、頭を丸めると一人で修行の道をめざした。
シッダルタが城を出てまもなく、コーサラ国のシャカ族への攻撃が激しくなり、王はやむなくバンダカに王の座を譲る。バンダカは懲りずにヤショダラに妻となるよう迫るが、ヤショダラはバンダカを拒む。とにかく自分の子が欲しかったバンダカは、別のシャカ族の女を嫁にして、子供を生ませる。王位と子供を手にしたバンダカだったが、コーサラ軍との戦いで戦死。うまれたバンダカの子はダイバダッタと名付けられた。
一人修行の道をもとめて歩いていたシッダルタは、途中でデーパにであう。そして、様々な苦行を経験させられるが、断食の苦行中に死んだ仙人の姿をみて、苦行することに疑問を持つ。だが、デーパは、苦行して死ぬことが偉大なのだという。
デーパとシッダルタは、タッタとミゲーラに再会する。タッタはシッダルタを国に連れ戻そうとする。帰りたくないシッダルタは、デーパと逃げ出す。そして、途中の民家で押し付けられたアッサジというはなたれ小僧と苦行の道を歩き続ける。
一方、ダイバダッタの話。バンダカのおきさきが生み落とした子。生まれてすぐにバンダカは戦死してしまったので、再婚した母と義理の父、そして、その二人の間の子と育つが、母以外は愛情を注ぐこともなく、周囲の子供ともうまくやっていけない。人は、バンダカの子だから乱暴ものだと思っているし、事実我儘で、乱暴者だった。ある時、子供達だけでピクニックに出かけるが、象に襲われて子供たちは全員洞穴に落ちてしまう。子供の力で洞穴から出ることはできず、岩の間からしたたる水のしずくだけで命をつないだ。が、ダイバダッタは、自分で水を独り占めしたいがために、他の子供を石で殴り殺す。数日後、捜索にでた大人たちが見たのは、洞穴の中の子供の死体と、ひとり生き残っていたダイバダッタだった。ダイバダッタは、子供たちの殺人の罪で国から追放される。まだ幼いダイバダッタは、オオカミに育てられる。が、食べもしない動物を殺したことで、オオカミのお母さんに怒られる。虎だって、お腹がいっぱいの時は虫一匹も殺さない、と。
乾季がくると、動物たちは水をもとめて北へと移動し始める。オオカミとダイバダッタも北を目指すが、途中で母オオカミは亡くなり、一緒に育った子オオカミはヒョウに食べられてしまう。一人ぼっちになったダイバダッタは、さまよっているうちに、ナラダッタと出会う。ケモノのように暮らすナラダッタになついたダイバダッタだが、ナラダッタにおまえに修行は無理だから人間の社会へ帰れと言われる。一人さまよっていたダイバダッタは、老婆に救われるが、その老婆に人殺しを依頼される。
動物も、人も、簡単に命が終わってしまうことを知ったダイバダッタ。最後はその老婆に毒をもってしまう。そして、一人ガンジス河をくだっていくのだった。
ダイバダッタのキャラが、いまいちわからなかったので、調べてみた。手塚治虫のサイトによると、
”バンダカの息子だが出生前に実父は死去。幼いうちに友4人を殺して死刑となるが、狼に助けられ彼らの家族に。狼の“母”と“兄”を失ってからはナラダッタのもとで暮らし、のちに人里に戻る。成長後にタッタと出会い、彼を剣士に仕立ててそのマネージャーとなってマガタ国へ売り込む。そこで出会ったルリ王子の心を次第に掴み、後にそそのかして父王を幽閉させた。その間に彼はブッダに帰依しているのだが・・・。”
ダイバダッタ|キャラクター|手塚治虫 TEZUKA OSAMU OFFICIAL
とあった。
かつ、提婆達多(だいばだった)という名前がウィキペディアにあった。
”釈迦の弟子で、後に違背したとされる人物”だそうだ。
生れはともかく、そのような人物がいたというのは史実らしい。
さて、ブッダはどっかで苦行に見切りをつけるはずだけれど、4巻ではまだまだ苦行の道を行っている。なにがブッダを苦行から見切りをつけさせるのか、、、続きは、また今度。
