だるまちゃんとてんじんちゃん
加古里子 さく/え
福音館書店
2003年3月1日 こどものとも発行
2006年10月15日 こどものとも傑作集 第1刷
だるまちゃんシリーズ。
あるひ だるまちゃんは つりざおと パンをもって魚釣りに出かけました。
「危ない所へいってはいけませんよ」
とお母さんに言われたので、だるまちゃんはさかながたくさんいて、あぶなくないところをあちこちさがして、ひとついけ へいきました。
お母さんは、エプロンをして、サンダルをつっかけて、出かけていくだるまちゃんに手を振る。
だるまちゃんは。左手に釣り竿、右手に袋をつかんで出かける。頭には野球帽をかぶって、足は長靴。
だるまちゃんは、 パンを丸めて 餌にしました。
その餌を針の先につけて池に入れました。
しばらくすると浮きが動いて魚がかかりました。
だるまちゃんが 釣り竿を引っ張りましたが、魚はあがってきません。
さかながつよくて、だるまちゃんがこまっているとこに てんじんちゃんがやってきて手伝ってくれます。
最初は、あおてんじんちゃん。烏帽子帽をかぶって、青い羽織のあおてんじんちゃん。背負った籠の中には、青くて丸いものがたくさん入っている。
あおてんじんちゃんに手伝ってもらっても、魚はあがってきません。
そこに、きいろてんじんちゃんがやってきて、三人一緒に釣り竿をひっぱりました。
きいろてんじんちゃんは、藁を背負っている。
赤いだるまちゃん、あおてんじんちゃん、きてんじんちゃん、三人ならんで、信号みたい・・・。
次に、黒い牛をつれた くろてんじんちゃんがきて、いっしょに力を合わせてひっぱりました。
さあ もうひといきだぞ。
いち にの さん、 それ
ぷつん!と、糸がきれてしまいました。
「あれ ざんねん!」
さかなのちからが つよかったから。
今度は、だるまちゃんがてんじんちゃんたちが家に荷物を運ぶのをてつだいました。
家に着くと、だるまちゃんも てんじんちゃんたちが片づけるのを手伝いました。
「さあこんどは ごはんたきだよ」
こんどは、みんなそろってご飯の準備。
こめを あらうのは さっさっさ
こめを とぐのは しゃっしゃっしゃ
かまどのひかげん もやしかた
はじめ ちろちろ ほそいえだ
なかは ぱっぱと ふといまき
おいしいごはんを たくときは
ゆげでる ふうふう あわでる ぷうぷう
それでも あけるな ふた とるな
と、かまどの火を上手に燃やしました。
ふっくらごはんを すこしさまして
みんなで おにぎりを つくりました。
そして、てんじんちゃんの お父さんとお母さんのいるはたけにいって、
みんなでおひるごはんに おにぎりを食べました。
「色がついているから、だれがつくったおにぎりか すぐにわかるね。」
だるまちゃんは あかいうめぼし
きてんじんちゃんは 黄色いたくあん
あおてんじんちゃんは 青い菜っ葉
くろてんじんちゃんは のり
お昼ごはんの後、
だるまちゃんは、てんじんちゃんのお父さんとお母さんが畑でとった野菜を、
お家に運ぶのを手伝いました。
だるまちゃんは
「はい おてつだいの ごほうびです はたけの たからを どうぞ」
といって、てんじんちゃんのお母さんから野菜をお土産にもらってお家に帰りました。
途中、さかなつりをしたひとつ池で、釣り用にのこっていたパンを
「ほーら パンの めぐみだよ」
といって、いけのさかなに みんなあげました。
お家に帰ると、おかあさんにきょうのことをはなしました。
「おともだちが さんにんもふえて、
それに おおきな おさかなが やさいにかわって
楽しいさかなつりだったわね」
と笑いました。
おしまい。
なんっていうことはないけど、あたらしいお友達ができたお話。
ページをめくりながら、このテンポ感はなんだろう?とおもったら。
見開きの左右に、いくつかの場面が左から右に描かれているのだ。
横に進む、四コマ漫画みたいな感じ。
もちろん、コマに区切られているわけではないのだけれど、
なんか、動きを感じる。
さんにんのてんじんちゃんと、だるまちゃん、四人が協力して魚をつろうとしたり、ごはんをたいて、おむすびをつくっている様子にも、いきいきとした動きを感じる。
それが、この本の 楽しさかもしれない。
森に行って、池に行って、魚釣って、にげられて、
魚釣りをやめて、てんじんちゃんたちの荷物運びを手伝うという切り替えの早さ。
執着しないだるまちゃんが、かわいい。
私なら、釣れるまで粘ってしまうかもしれない・・・・。
それにしても、だるまちゃん、おっさんくさいな、、、年齢不詳。
