2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧
「小説8050」 林真理子 著 新潮社 2021年4月30日 発行 いやーーーーー! 面白かった。 一気読み。 面白いというのは、「楽しい、愉快な」という事ではなく、「充実していた」、という意味で。 テーマは、重い。 あまり、新刊の小説単行本を買う事はない…
「緊急提言 パンデミック」 ユヴァル・ノア・ハラリ 寄稿とインタビュー 柴田裕之 訳 河出書房新社 2020年10月20日 初版印刷 図書館で見かけたので、借りてみた。 2020年3月、4月に、ハラリが「タイム」誌、「フィナンシャル・タイムズ」紙、「ザ・ガーディ…
人生の先輩が、宴席からの電話口で、歌ってくれた。 「べろべろの神様は、正直者の神様で、、、」 ♪ ~♪~♪~! おいおい?! なんじゃそりゃ。 なんで、彼がそんな歌を歌いだしたのかは不明だが、 よい加減に酔っぱらった電話だったので、 私が「飲みすぎな…
珊瑚枝枝撑著月さんごしし、つきをとうじゃくす from 碧巌録百則 とある方の、本日の禅の言葉、で出会った言葉。 僧、巴陵に問う、「如何なるか是れ吹毛剣」陵云く、「珊瑚枝枝月を撐著す」 僧が巴陵禅師に質問した。「吹毛剣と言う言葉があるが、それはどう…
教養とか、学ぶという事について、思ったことの覚書。 重要なのは、自分の頭で考えること。 日本の教育に関してのレクチャーで、 「教育ではなく、学育が必要だ」、ということを講師が言っていた。私なりの解釈は、教育は、教えて育てる。⇒ 他動詞学育は、学…
「蒲団」 田山花袋 著1930年が、第一刷。2002年に改訂版第一刷。岩波文庫 米原万里さんが、プラハのソビエト学校から帰国し、日本の学校での衝撃。先生が、「蒲団」を読んだことがあるか?と子供たちに聞いたら、自分しか読んだことのある人がいなかった。日…
「内田樹による内田樹」内田樹 著2013年9月20日初版発行株式会社140 B 内田さん自身がご自身の著書や翻訳本について紹介した本。図書館で目に付いたので借りたのだけどなかなか面白い。確かにたくさんの著書を書かれてる方はこういう本を時々だしてくださる…
「COVID-19 GREAT RESET ダボス会議で語られるアフターコロナの世界」 クラウス・シュワブ、 ティエリ・マルレ 著 藤田正美、チャールズ清水、安納伶奈 翻訳 2020年9月15日 第一版 (電子書籍版) 日経ナショナルジオグラフィック社 発行 COVID-19後の世界は…
「星を継ぐもの」by ジェイムス・P・ホーガン 1980年初版 創元SF文庫 とある人が、おすすめと言っていたのだ読んでみた。 確かに、面白かった。 なるほど! そうきたか!! が、、、読みながら、冷静な自分がちょっと寂しかった。 話の中の現在が、2028年。 …
「困は窮して通ず」 こんはきゅうしてつうず 苦しむことは、誰もが嫌うことであるが、困窮こそ、次に打開の道がつうじているのだ。 この言葉に出合ったのは、下記の本。 「立花宗茂 戦国「最強」の武将」 加来耕三 著 中公新書ラクレ 2021年 1月10日 内容紹…
「あのこは貴族」 by 山内マリコ 集英社 2016年11月30日 第一刷発行 映画になったことも知らなかったのだが、本を読んだ人の面白かった、という声をきいて、読んでみた。 以下、ネタばれあり。 東京育ちのお嬢様、華子が結婚に焦って、見合いをしまくって、…
「牡丹花下の睡猫児。学ぶ者、この句を透得して識るべし。若し又、向上の人来らば、更に不伝の妙を施さん。」 柳生新陰流の創始者、上泉伊勢守信綱の口伝『影目録』から。 「牡丹の下で猫が気持ちよさそうに眠っている。しかし人が近づくと、さっと逃げてし…
「日本辺境論」 内田樹 新潮新書 2009年11月20日発行 日本人とはどういう人なのか? 日本人は、世界に貢献できるのだろうか? という疑問に、答えはあるのかと思って読んでみたけれど、 答えがあるわけではなかった。 でも、そうか! だから日本人はそういう…
御製 という言葉自体、聞きなれない。 半藤一利さんの、「語り継ぐこの国のかたち」の中、「戦争の中の天皇」という章ででてきた。 広辞苑より 御製:天皇が作った詩文・和歌。平家物語「女院の御製と思しくて」。 平家物語ときいて、音として、あぁ、「ぎょ…
「語り継ぐこの国のかたち」 半藤一利 大和書房 2018年10月30日 第一刷発行 2021年1月12日に亡くなってしまったことが残念。 1930年5月21日のお生まれなので、それは、大往生ともいえるのだろうが、やはり、師として仰ぎたくなる方がなくなってしまうのはさ…
雲仙温泉の旅館で、案内にいただいた紙に書いてあった。 島原半島の方言だそうだ。 みじょか かわいい やっちゃ だが やっちゃ とても びっしゃげる 押しつぶされる ばちかぶる 罰が当たる さるく 歩き回る はらかく 腹を立てる しゃっちで 何が何でも おっ…
米原万里さんの「通訳」という仕事に対する表現は様々だけど、 「えらくない「私」が一番自由」 米原万里 佐藤優編 文春文庫 2016年4月10日初版 から。 心に響いたことを、覚書。 (「東京外語会会報」1995年3月号)からのインタビュー記事の一部。 米原さん…
草木国土悉皆成仏 (そうもくこくどしっかいじょうぶつ) 草木や国土(情のないもの)も成仏する、という考え。 一切衆生悉有仏性(インド仏教) からの進化し、日本的霊性へ、具体的には空海(密教)、最澄(顕教)、道元(正法眼蔵の山水経)、親鸞、日蓮…
米原万里さんの「グルジアの居酒屋」というタイトルのエッセイから。 グルジア、2015年より日本ではジョージアと呼ばれる国。 実は、日本ソムリエ協会の教本にも出てくる、世界有数の葡萄の産地。美味しいワインやブランデーがたくさんある。 東欧好きの友達…
2021年5月12日、東京都は緊急事態宣言以来、閉館していた図書館が、時間制限はあるものの開館!! うれしい!! 何週間ぶりかの図書館によってみた。 閉館前と同じ。 そして、予約していた本もちゃんと、準備されていた。図書館の皆様、ありがとうございます…
老健にいる 父からのメール定期便に 「おやつに、もみじまんじゅうをたべた」 と。 毎日、おやつをだしてくれる、父がショートステイする老健。 昔は、辛党で炭水化物はお酒しか摂取しなかった父も、今ではすっかりお酒は飲まず、甘いおやつを欲しがるように…
パラダイムシフトを起こすには、読書よりも対話が有効だな、とおもったので覚書。 「医療につける薬」 岩田健太郎 筑摩書房2014年6月15日 初版第1刷発行 内田樹・鷲田清一に聞く を読んだ。 岩田さんが考える医療現場におけるさまざまな倫理問題について、内…
本を読んでいて、 「十把一絡げ」 という、文字が、目に入ってきた。 「お茶はどんなものでもすべて熱湯で入れるべきだと信じ込んでいた。コクのあるてん紅茶でも繊細な玉露でも十把一絡げだ」 という、一節。 『ダリウスは今日も生きづらい』(アディーブ・…
言葉というのは、人類のすごい発明である。 ということに、いまさらながら、本当にそうだと思う。 そして、文字というのは、もっとすごいのではないだろうか? 漢字や、ひらがなの発明がすごい、ということだけでなく、 手書きの文字って、、、楽しい。 私の…
「2022 これから10年 活躍できる人の条件」神田昌典 著 2012年2月3日 発行 PHP ビジネス新書 2012年の本だから、発行から9年。すでに2022年まで8か月、という今、読んでどう思うか? 今読んでも、面白い。 この本、自分のワーキングメモリーを回すことで人生…
「自分の壁」 養老孟司 著 新潮社 新潮新書 2014年6月20日 発行 図書館で目に入ったので読んでみた。 「バカの壁」は、発売当時に読んで、目からうろこというか、そういう事だったのか、と強く強く共感した。 「自分の壁」も、じんわり、共感する。 読んだ自…
インターネット持仏堂 Ⅰ「いきなりはじめる浄土真宗」 内田樹 釈徹宗 2005年3月23日 本願寺出版 内田さんと釈さんとの往復書簡おしゃべりの記録。 内田さんは、1950年生まれなので、55歳の時の本。すごい55歳。どれだけのインプットがあると、これほど点と点…
「アーロン収容所」西欧ヒューマニズムの限界 会田雄次著 1962年第一刷発行、 2016年第92版 2018年1月25日 改版発行 中公新書 著者の会田さんは1916年(大正5年)生まれ。1940年京都大学文学部史学科卒業。1943年、ビルマ戦線へ送られ敗戦を迎える。戦後、1…
「米中戦争前夜」 by グレアム・アリソン 藤原朝子訳、船橋洋一 日本語序文 2017年11月1日 第一刷発行 ダイヤモンド社 なかなかのボリュームの本だった。 物理的なボリュームもだけど、中身として。 歴史をちゃんと勉強していない私には、とても分かりやすい…
「アジア辺境論」 これが日本の生きる道 内田樹さんと姜尚中の共著。 集英社新書 2017年8月24日 内田さんの頭の中を垣間見ることができて、面白かった。 トランプ政権誕生後の本。 かつ、コロナ前。 内田さんと姜さん、二人が、個人として、想起したアジアの…