2023-01-01から1年間の記事一覧

言葉: 空谷 くうこく

あいまいだった言葉の覚書。 『父の詫び状』に出てきた言葉、「空谷(くうこく)」。 megureca.hatenablog.com 向田さんは、お父さんの転勤で、鹿児島市に住んでいた時期がある。その時の社宅は上之平といって山野裾の高台にあり、縁側に立つとすぐ前に桜島…

『父の詫び状』  by 向田邦子

父の詫び状向田邦子文春文庫2006年2月10日 新装版第一刷2007年5月15日 第四版 向田邦子さんの『父の詫び状』。頭木弘樹さんの『絶望名言』の向田邦子さんの話しの中で紹介されていた本。 megureca.hatenablog.com そこで『父の詫び状』の「あとがき」からの…

『海底二万里(下)』 by ジュール・ヴェルヌ

海底二万里(下)ジュール・ヴェルヌ朝比奈美知子 訳岩波文庫2007年9月14日 第1刷発行 ネモ船長が、海底での一つの社会をつくっていることがわかった上巻。その続き。 megureca.hatenablog.com 表紙裏の説明には、”人間社会に対して激しい不信の念を抱くネモ…

『海底二万里(上)』 by ジュール・ヴェルヌ

海底二万里(上)ジュール・ヴェルヌ朝比奈美知子 訳岩波文庫2007年8月17日第1刷発行 森見登美彦さんの『熱帯』出てきた、『海底二万里』。 megureca.hatenablog.com 『熱帯』の中では、ノーチラス号、ネモ船長をネタにしたキャラクターが出てきた。出典がわ…

言葉:久闊を叙するもものかは

”久闊を叙するもものかは” 2023年9月17日、日経新聞の朝刊の連載 『陥穽 陸奥宗光の青春』にでてきた「久闊を叙するもものかは、龍馬はいきなり桂に剣術試合を申し入れる。」と。 先日、夏目漱石の『吾輩は猫である』を読んでいると、日本語だけれどわからな…

『吾輩は猫である』 by 夏目漱石

吾輩は猫である夏目漱石新潮文庫昭和36年9月5日 発行平成15年6月20日 91刷発行平成17年8月5日 98刷発行 夏目漱石の代表作、『吾輩は猫である』を数十年ぶりに図書館で借りて読んでみた。漱石が高浜虚子にすすめられ「ホトトギス」に書いた『猫』が始まり。最…

『大和を都に選んだ古代王権の謎 日本はこうしてつくられた』 by 安部龍太郎

大和を都に選んだ古代王権の謎日本はこうしてつくられた安部龍太郎小学館2021年1月2日 初版第1刷発行 *月刊誌『サライ』に連載されている「半島をゆく」を底本に加筆修正したものです。 図書館で安部龍太郎で検索したら出てきた本。借りてみた。本を手にし…

『熱帯』 by 森見登美彦

熱帯森見登美彦文藝春秋2018年11月15日 第一刷発行2018年12月15日 第二刷発行 先日、サラリーマン時代の同僚や先輩と久しぶりに会食をした。その時、読書の話題になり、一人が『熱帯』を「すっごい変、とにかくめちゃくちゃ。だけど、すっげー面白い」といっ…

『眠れる美女』by 川端康成

眠れる美女川端康成新潮文庫昭和42年11月25日 発行平成22年1月15日 68刷改版平成24年11月30日 73刷 頭木弘樹さんの『絶望名言』のなかで、川端康成 ブックガイドで紹介されていた本。 ”『眠れる美女』『片腕』『散りぬるを』の3作が収録されていて、解説は…

映画『北のカナリアたち』 

映画『北のカナリアたち』監督:阪本順治撮影:木村大作原案:湊かなえ『往復書簡』(幻冬舎文庫刊)脚本:那須真知子音楽:川井郁子 礼文島のカナリアパークに行ってきたので、せっかくなので映画もみてみた。古い映画なので、Amazonプライムで有料レンタル…

『往復書簡』 by 湊かなえ

往復書簡湊かなえ幻冬舎2010年9月25日 第一刷発行2010年10月25日 第三刷発行 先日、礼文島に旅をした。 megureca.hatenablog.com 旅の前に礼文島をしらべていたら「カナリアパーク」なる観光名所があった。何かと思ったら、映画『北のカナリアたち』のロケ地…

『若きウェルテルの悩み』 by ゲーテ

若きウェルテルの悩み ゲーテ 髙橋義孝 訳 新潮文庫 昭和26年1月28日 発行 平成22年5月20日 117刷改版 平成23年4月20日 118刷 言わずと知れた、ゲーテの代表作『若きウェルテルの悩み』。これもカフカの『変身』と同じように、若いころに読んだ。けど、ちっ…

映画『オオカミの家』 クリストバル・レオン & ホアキン・コシーニャ

映画『オオカミの家』 制作・監督: クリストバル・レオン & ホアキン・コシーニャ 映画好きな友人に、「すごい変なもの観てしまった・・・・。観て感想を聞かせてほしい・・・・」と言われ、気になったので、観てきた。 友人曰く、「背景をしってから見たほ…

『希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話』 by 頭木弘樹

希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテフランツ・カフカ頭木弘樹 翻訳飛鳥新社2014年5月6日 第1刷発行 頭木さんの本なので、図書館で借りてみた。『絶望名人カフカの人生論』に続く1冊。 megureca.hatenablog.com 1つ…

『変身』 by フランツ・カフカ

変身フランツ・カフカ高橋義孝 訳新潮文庫昭和27年7月28日発行 平成23年4月30日 107刷 改版平成28年6月5日 105刷 絶望名人カフカの本。読み直してみた。 初めて読んだのは、10代だったろうか、20代だったろうか、もう記憶にない。実家の文庫本の本棚の中に並…

『小説小野小町 百夜』 by 髙木のぶ子

小説小野小町 百夜髙木のぶ子日経BP2023年5月18日 第一刷 日経新聞の2023年6月24日朝刊書評 に出ていたので、図書館で予約していた。ちょっと待ったけれど順番が回ってきたので、読んでみた。 記事では、”小野小町は平安前期の歌人としてよりも、「絶世の美…

『絶望名人 カフカの人生論』 by フランツ・カフカ、 頭木弘樹

絶望名人 カフカの人生論フランツ・カフカ頭木弘樹株式会社飛鳥新社2011年11月3日 第1刷発行2011年11月25日 第3刷発行 頭木さんの本だから、図書館で借りてみた。2011年の本。わりと最初の頃の作品。ひたすら絶望に向かっていくカフカの作品の中から文章が引…

国内旅行 稚内・礼文島 4日目最終日

稚内・礼文の旅もとうとう最終日。 前日、14:40 香深港(礼文)発のフェリーで16:30過ぎに稚内に戻って、ホテルにチェックインした後にノシャップ岬に夕日を見に行こうかと思っていたけれど、海からの日の出を礼文島でみたし、月夜も拝んだから、ホテルそ…

国内旅行 稚内・礼文島 3日目

稚内・礼文の旅3日目 ホテル礼文で迎えた2回目の朝。前日10時間トレッキングの疲れがあるだろうし、ゆっくり寝ようと言っていたのだけれど、21:00に寝たもんで、6:00前には自然と目覚めてしまった。そして、朝風呂。筋肉痛を感じつつも、朝風呂でゆったり、…

国内旅行 稚内・礼文島 2日目

稚内・礼文の旅2日目 ホテル礼文で迎えた朝。少し雲はあるけれど、晴れの予報。 部屋の目覚まし時計を5:15に目覚ましをかけていたのに、ならなかった。まぁ、携帯の目覚ましで起きたけど、そして、昨日のうちに受け取ったお弁当を持って、いざ出発。 フェリ…

国内旅行 稚内・礼文島 1日目

先月だったろうか、「ウニ、食べに行きませんか?」との友人の言葉に、 「いく!いく!」と即決定した礼文島への旅。 8月は、子供達も夏休みだし、、、友人Kも忙しいということで、ウニの旬にギリギリ間に合うか?!という9月上旬をめざして旅行計画を立てた…

『近代日本暗殺史』 by 筒井清忠

近代日本暗殺史筒井清忠PHP新書2023年7月28日 第1版第1刷 友人が本書をコメントしていて、どんな本なのか気になって図書館で借りてみた。すごいタイトルだ。歴史の勉強していると、日本の過去においてどれほど暗殺が多かったかと言うことに驚く。別に日本に…

『マイクロスパイ・アンサンブル』 by 伊坂幸太郎

マイクロスパイ・アンサンブル伊坂幸太郎幻冬舎2022年4月25日 第一刷発行 知人が、面白いといっていたので、図書館で借りてみた。伊坂さんといえば、昔はよんだけれど、ここ10年以上読んでいない気がした。どんな作家なのかも忘れていた。図書館で予約してか…

『NHKラジオ深夜便 絶望名言』 by 頭木弘樹

NHKラジオ深夜便 絶望名言頭木弘樹 飛鳥新社2023年4月28日 第1刷発行2023年7月6日 第5刷発行 先日、頭木さんの『食べることと出すこと』を読んで、いたく感動した。 megureca.hatenablog.com 彼の本をもっと読んでみたいと思った。彼の『絶望名人の人生論』…

『ミチクサ先生』(上)(下) by 伊集院静

ミチクサ先生(上)(下)伊集院静講談社2021年11月15日 第1刷発行 初出「日本経済新聞」朝刊。2019年9月11日から2020年2月20日2020年11月11日から2021年7月22日 日経新聞の連載小説。連載中は全く読んでなかったのだけれど、、、時々目に入る文字から夏目漱…

『「司馬遼太郎」で学ぶ日本史』 by 磯田道史

「司馬遼太郎」で学ぶ日本史磯田道史NHK出版2017年5月10日 第1刷発行2017年10月15日 第10刷発行 図書館の歴史の棚で見つけて、面白そうなので借りてみた。 先日、磯田さんの『歴史とは靴である』を読んで、やっぱり磯田さんの本は面白いと思った。 megureca.…

『シリーズ日本近現代史① 幕末・維新』 by 井上勝生

シリーズ日本近現代史① 幕末・維新井上勝生岩波新書2006年11月21日 第1刷発行2021年10月5日 第24刷発行 知り合いがこのシリーズを使って勉強会をしていると言っていたので、ちょっと気になって図書館で借りて読んでみた。岩波新書だから、内容の信頼性は問題…

『歴史とは靴である 17歳の特別教室』 by 磯田道史

歴史とは靴である17歳の特別教室磯田道史講談社2020年1月28日 第1刷発行 図書館の棚で見つけて面白そうなので借りてみた。なんとも面白いタイトル。磯田さんの本だし、面白そう。 「本書は、鎌倉女学院高等学校にて、2019年6月11日におこなわれた特別授業の…

『外国人にささる日本史の12のツボ』 by 山中俊之

外国人にささる日本史の12のツボ世界96カ国をまわった元外交官が教える山中俊之朝日新聞出版2020年3月30日 第1刷発行 図書館の歴史の棚で見つけたので、面白そうだなと思って借りてみた。パラパラとめくってみると、本の厚さの割には上下余白が多い。割と文…

国内旅行:犬山城 (その2)

発作的旅立ち。犬山城への旅、昨日の続き。 megureca.hatenablog.com 泊まったホテルは、ホテルミュースタイル犬山エクスペリエンス 。ほんとに駅から1分。温泉ではないけれど、大浴場があるということだったので、大雨になる前にホテルに戻って、お風呂に入…