『知りたい 食べたい 熱帯の作物 コーヒー』  石脇智弘 監修

知りたい 食べたい 熱帯の作物 コーヒー
石脇智弘 監修
堀川理万子 絵と造形
農文協
2021年2月20日 第1刷発行

 

図書館の児童書のコーナーで目についた本。私は、コーヒーが大好き。ほとんど、カフェイン中毒なくらい、朝から晩までコーヒーを飲んでしまう。飲みすぎるので、デカフェの豆も用意しているほど。

 

以前、英語の勉強教材として、コーヒーについての動画を使っていたことがある。

youtu.be


そこで、コーヒーの発祥などを知って、面白い!とおもっていたのだけれど、それ以上は情報収集したことがなかった。

子供用の本だけれど、楽しそうなので、借りて読んでみた。

このシリーズには、バナナ、パイナップル、もあるらしい。

表紙をひらくと、中表紙が茶色くって、コーヒー豆が並んでいる。かわいい。

 

もくじ
自分で育てたコーヒーの味
赤い実を食べたら 踊り出す!
これが コーヒーノキの木だ!
ブルマン、モカ、キリマン、ってなんのちがい?

ヒトと出会って世界へ
儀式の「カフア」からコーヒーが生まれた
植民地から世界へ、現代へ
江戸時代にコーヒーを飲んだサムライ

コーヒーの一生と栽培ごよみ
豆じゃない! タネをまこう!
発芽も成長も、マイペース
花が咲いた! 実になった!
さあ、収穫だ。果肉を食べてみよう

水洗い、天日干し、コーヒー豆!
フライパンで炒ってみよう
コーヒーの科学。豆のひき方、いれ方
ミルクや砂糖、スパイスを入れて飲む
香りを生かしたスイーツを作ってみよう!
コーヒーを味わいながら世界の話をしよう

 

感想。
うん、面白い!

動画にもでてきたけれど、コーヒーは、その実をたべたヤギが元気になったので、人も食べてみたら元気になった、という発見の歴史が言い伝えられている。その発祥の地は、エチオピア。酒を主食にする人々が暮らす、エチオピアだ!

megureca.hatenablog.com

『酒を主食にする人々』のなかで、高野さんがエチオピアでのコーヒー儀式についてふれていたけれど、本書でも紹介されている。

 

自分でコーヒーを育てて、実をとって、コーヒーを淹れてみよう、というところまで話が広がっている。観葉植物として売っている「コーヒーノキ」でも、大きなプランターに植え替えたり、地植えしたら大きくなるらしい。ちょっと、心惹かれる・・・。実ができるまでには3年くらいかかりそうだけれど。

 

コーヒーまめ知識を覚書。
・私たちが飲んでいるコーヒーは、主にアラビカ種(Coffee arabica L.)とカネフォラ(ロブスタ)種(Coffee canephora var. robusta)。種が違うだけで、属は一緒。インスタントコーヒーに使われるロブスタは、カネフォラ種の変種。

 

・アラビカ種:エチオピアが故郷。産地の名前で、キリマンジャロとか、ブルーマウンテンとか呼ばれる。

 

キリマンジャロタンザニア(アフリカ大陸・エチオピアより南)で生産。

 

・マンデリン:インドネシア北スマトラ州アチェ州で生産。

 

グアテマラ アンティグア:グアテマラで生産。

 

・ブルーマウンテン:ジャマイカで生産。

 

・コーヒーは、人と出会ってエチオピアから世界各地へ広がった。10世紀には、ペルシアの医学書に薬として記載がある。イスラムとの出会いが、コーヒーを世界各地の修行者たちの儀式で「カフア」として使われ、世界にひろがった。

なんと、ワインとキリスト教の関係と、コーヒーとイスラム教の関係がおなじだったとは!

17世紀にヨーロッパでコーヒーが人気となり、安くたくさんコーヒー豆が必要になったことから、18世紀ころからオランダやフランスなどが植民地で奴隷を使って栽培を始めた。その時に一大生産地になったのが、ブラジル。


・アラビカ種は自家受粉するので、1本でも実をならせることができる。

 

・コーヒー豆と言っているけれど、ほんとうは、種。

 

・生豆とよんでいるのは、果実を乾燥させて種をとりだし、パーチメントと呼ばれる堅い殻をとりのぞいたもの。シルバースキンと呼ばれる薄い皮は、焙煎のときに自然に焦げ落ちるので、そのままでよい。

 

・焙煎時間が長いほど、苦味がある。焙煎時間によって、呼び名がある。
浅炒り:ライト、シナモン
中炒り:ミディアム、ハイロースト、シティロースト
深炒り:フルシティ、フレンチ、イタリアン

 

・コーヒーの香りの秘密:焙煎することで生まれる数百種類の香気成分は、生豆に含まれる糖分やアミノ酸、クロロゲン酸などが熱をうけてつくられる。

 

・お湯の温度で味が変わる。酸味は速く抽出されるのでお湯の温度や粉の大きさの影響は少ないけれど、苦味はゆっくり抽出されるので、温度は高め、粉は小さいほど、また、時間をかけるほど、苦味は強くなる。

 

思わず、自分の好きなコーヒーの淹れ方、豆の焙煎具合なんかをいろいろ試したくなっちゃう。若い頃は、シティローストがすきだったけれど、最近はミディアムにすることが多い。いろいろコーヒーを飲んでみると、私は酸味が強めのすっきり目が好きだということがわかってきた。牛乳を入れて飲むときには、がっつり焙煎強めでもいいんだけれど、ストレートで飲むときは、さっぱり目がいい。ゆえに、スタバのコーヒーは、そんなに好みではない。ドトールコーヒーは割と好き。でも、同じドトール系でもエクセルシオールのほうが好き。あと、マクドナルドのコーヒーも嫌いじゃない。でも、マックのコーヒーを飲むと、眠れなくなる。。。。カフェインが強い気がする。人間カフェインメーター。

 

365日、ほとんど欠かすことのないコーヒー。コーヒーノキは、学名として「コーヒーノキ」というらしい。買って育ててみようかな。育て始めるなら、暖かくなったころかな?2026年に育て始めたら、2030年には実がなるかしら?

今度、どこかでコーヒーノキを見かけたら、買ってみよう。

 

児童書は、面白いものがたくさんある。

大人だって、十分楽しめる。

本があるって、いいね。