旅日記: 道東 タンチョウヅルへ会いに行く旅 3日目最終日 丹頂鶴の眠る川 雪裡川(セッツリ川)

道東 タンチョウヅルへ会いに行く旅 3日目最終日 

丹頂鶴の眠る川 雪裡川(セッツリ川)

 

megureca.hatenablog.com

 

釧路への旅、最終日。丹頂鶴が眠る川、雪裡川の音羽(オトワハシ)へ。音羽橋は、川の中で眠る丹頂鶴を、遠くに日の出とともに観察できる絶景ポイント。釧路の日の出が7:00前ということで、6:00にホテルを出発して音羽橋に向かうことに。

朝の外気温はマイナス12℃。当然、車のフロントガラスは凍っているので、エンジンをかけて15分ばかり、フロントガラスの霜が溶け落ちるのをじっと待つ。早朝外での鶴観察のために、持参した防寒着をすべて着込んでいるので、車の中にいればそんなに寒くはない。

長袖ヒートテックにももひきヒートテック。レッグウォーマー、帽子にマフラー。セーターにカーディガンの重ね着。ウルトラダウンとダウンコートの重ね着。腰には、貼るホッカイロ。靴の中には、靴下用ホッカイロも貼った。手袋も大事。これだけ着ていると、モコモコでやや動きが悪い、、、、が、寒さ対策は万全。

夜明け前なこともあって、道路は凍っている可能性もあるので、安全運転でいざ音羽橋へ。7:00前に到着すると、既に、橋には多くの人が巨大なカメラを構えて撮影しようと並んでいた。とはいっても、隙間はあり、満員!!という感じではない。

みんながカメラを構えているので、めざす鶴のいる場所は一目瞭然。じっと目を凝らすと、むむむ??どこだ??? 持参した双眼鏡で、みんなのみつめる方向をみてみると、いたいた!川の遠くの方、朝もや立ち上る川の中に、片足で立って、首をまるめて寝ている鶴たち。徐々に陽がのぼっていくなか、まだ多くの鶴たちは眠りの中。
だんだんと陽が昇り、鶴たちが動き始める。
朝の準備体操かのように、羽を羽ばたかせたり、ウロウロ歩いたり。

ときどき、大きなカメラのシャッターを切る音。
みんな、鶴がいっせいに飛び立つのを待っているのだろう。


20分ほど、鶴の動きを観察していると、体はさむくないのだけれど、足先が寒さにジンジンとしびれてくる。朝陽が登ったけれど、鶴たちが飛び立つ気配はまだない。「寒くないけど、足が痛い・・・」となったので、一旦、車に戻って暖をとる。

 


10分ほど車の中で、暖をとり、再び外へ。
カメラマンたちは、ずー-っと外で、シャッターチャンスを待っていた。かれらも重装備だったけれど、彼等の靴は、雪用長靴のようなすごいものだった。やっぱり、専門家はすごい。

再び鶴を観察していたけれど、まだ寝ている鶴、準備体操中のつる、、、まだまだ飛び立ちそうにない。初日に行った「鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ」では、朝の9:00に餌まきをする。きっと、そのころになったらサンクチュアリを目指して飛んでいくのだろう、、ということで、私たちは、数羽の飛び立ちを見学したところで音羽橋を後にすることにした。

 

釧路へ戻る途中、雪の草原の中に再び鶴発見!!
「あ、つるだ!」の私の声に、思わず車を路肩へ止めた友人K。目の前に農道の小径があったので、そこに車を突っ込み、しばし、二人だけで鶴観察。
贅沢だった。いやぁ、、、鶴だぁ、、、、って感じ。

鶴に大満足し、釧路へ。

 

釧路駅近くで、「和商市場」と言われる市民の台所が朝から営業していて、「勝手丼」と言われる海鮮どんぶりが有名。ご飯を買って、自分で好きなものを載せてもらって食べる方式。車を近くの駐車場に止めて、市場を覗いてみると、お正月明けでまだお休みのお店もあったけれど、魚、野菜、日常品、様々なお店が並んでいる。私は、だし昆布、煮昆布、根昆布を買い込み、市場での目標は達成。加えて、朝ごはんを目当てで和商市場に寄ってみたのだけれど、「勝手丼」やさんにはそんなに惹かれる海鮮類はなかったので、どこかのカフェでご飯にするか、、、と。
しかし、、、店がない・・・・。
セイコマートで、パンでもかってホテルの戻って食べるか、、とういことで、セイコマートに寄ってみたけれど、あんまり食指がのびない。
ホテルに戻って、ホテルの朝ごはんを食べよう、、、としたが、ホテルに戻ってみると9:30で朝ごはんは閉まったところです、、と。
結局、フロントのお姉さんに教えてもらった、歩いて7分ほどの「タリーズコーヒー」をめざすことに。タリーズで、普通にコーヒーとパンの朝ごはんで済ませた。

 

ホテルに戻って、モコモコに着込んだ防寒着を、飛行機に乗れる服に着替え直し、一息いれてからチェックアウト。11:00チェックアウトは、ありがたかった。

 

帰りの飛行機は、18:30発。午後は、市内観光として「釧路市立博物館」とその近くにある「福司酒造」と「コーチャンフォー」(観光案内に、星4.5でお薦めと書いてあった本屋さん)に行ってみることに。

 

釧路市博物館」は、釧路の自然動植物、遺跡、アイヌ文化、丹頂鶴など、様々なものが展示されていて、入場料480円で、大満足。建物は、丹頂鶴をモチーフにしているそうだ。なるほど。結構充実した施設。自然と文化を楽しめるので、博物館はやっぱり楽しい。

 

「福司酒造」は、民家のような入口だけれど、小さな売店がついていて酒粕のよい香りが漂っていた。初日の「あかん遊久の里 鶴雅」でいただいだ、特別純米が美味しかったけれど、空港でも売っているというのでここでは購入せず。

 

コーチャンフォー」は、いってみると、ほんとに巨大な本屋さん。平屋だけどデパート並みに広々としてて、本の他に、文房具、食品、コスメ、おもちゃ。こりゃ、一家でいったら数時間は楽しめるかも?!
文房具売り場で、摩周湖売店で見かけた写真のシマエナガのクリアファイルを探したけれど、なかった。残念。やっぱり、気になったモノはその場で購入すべきだった。代わりに、「北海道実在 シマエナガさんのボールペン」を購入。

袋の裏には、
”シマエナガさんを知っていますか?エナガの亜種で北海道だけに生息するシマエナガ冬の妖精とも呼ばれ、冬にはモフモフの真っ白い毛に覆われて、まるで雪だるまのようにコロンとした大変可愛らしい姿を見せてくれる野鳥です。全長14 cm ながら半分が尾で体が大変小さく、体重も8g 程度しかありません。運が良ければ緑豊かな道内の至る所で見ることができるこの可愛い鳥ですが、北海道の厳しい自然の中で懸命に暮らしていることをそっと応援してあげたいですね”

この、シマエナガを実際に見ることができた今回の旅は、本当に幸運に恵まれていた。

 

釧路、タンチョウヅルに会いに行く旅の最終訪問地は、「白糠酪恵舎」釧路市中心から空港より少し西に位置する白糠町にある、チーズ工房。私が初めて酪恵舎のチーズに出会ったのは、札幌の友人宅。彼女の家から歩いてすぐのところに販売店があって、そのモッツァレラチーズの美味さに、悶絶。しかも、安いのだ。1000円以内でこのおいしさは、イタリアから輸入された2000円以上するようなモッツァレラチーズより、ずっとお手ごろ。都内では、ワインショップの「ヴィノスやまざき」で、週に一度空輸されているものを買うことはできるのだが、一度、現地を訪れてみたかった。車でないと行けない場所なので、今回はチーズ好きのKも行ってみたいというので、立ち寄ってきた。

小さな、小さなお店と工場だった。カーナビにも正確な場所がでてこないので、Googlemapを頼りに、だんだんと不安になりつつ走っていると、ちゃんとありました。

チーズを4000円くらい買い込んだ。また、新発売のチーズケーキがあったので、それも購入。Kは、チーズの他、乳清でつくったアイス最中を買って、寒いなかで食べていた。
「工場見学できるんですか?」と聞いてみると、
「今日はもう片づけっちゃっているかもしれませんが、建物外に見学できるようになっているので、裏にまわってみてください」とのこと。

行ってみると、確かに、製造後の清掃中だったけれど、設備を見ることができた。私たちが覗いていることに気が付いた作業中の人々は、「こんにちは!」と声をかけてくれた。素敵な感じ。こういう、素敵な人たちが、こういう美味しいチーズを作っているんだ、と思うと、またチーズの味わいがありがたくおもえる。
そして、酪恵舎を後にした。その前に、私はこの旅2回目の転倒・・・。しっかり尻もちつきました。かつ、そのときは手袋をしていなかったので、凍った氷で両手のひらにしっかり擦り傷。やっぱり、冬の道をあるく時は、手袋をしよう!保護具だ!

 

チーズに満足して、ちょっと早いけど、空港に向かうことに。やはり、日没前位に空港についていた方がいいしね、と。

レンタカーを返却し、無事に空港へ。空港の2階で、「釧路ラーメン」を食べて、最後の晩餐を締めくくった。しかも、沈む夕日をみつめつつ・・・。

 

大満足の3日間でした。
2023年は、もっと旅が出来るような気がして、うれしくなった。
今年は、もっと、旅をしよう。
美術館にも、博物館にも出かけよう。

コロナで控え目にしてきた色々な欲求が噴き出してくるような旅だった。

 

旅は、エネルギーを使うものではなく、エネルギーを充填するためにある。
心からそう思える旅だった。
運転してくれたKに心から感謝。

 

この3日間の幸運を2023年のエネルギーとして、今日から仕事も本格始動。

がんばろう!!