『ジェレミー・フィッシャーのおはなし』 by ビアトリクス・ポター

ジェレミー・フィッシャーのおはなし
ビアトリクス・ポター さく・え
いしいももこ やく
福音館書店
1983年6月25日 発行
2002年10月1日 新装版発行
2019年11月5日 新装版改版発行
ピーターラビットの絵本ー17 

 

石井桃子さん翻訳の絵本をもとめて、ピーターラビット、シリーズ17。初登場のジェレミー・フィッシャーは、カエル。

16にでてきた女の子ルーシーより、カエルのジェレミー・フィッシャーの絵の方が、上手かも・・・。

シリーズ17は、なかなか、、、渋いお話だ。。救いようがないような、、あるような。


主人公のジェレミー・フィッシャーは、池のほとりの、キンポウゲの花に囲まれた、小さな 湿った家に住んでいた。

ある雨の日、フィッシャーどんは、みみずを少しつかまえて、釣りに行くことにする。

「小魚を取ってくることにしよう。5匹以上を釣れたら、 県会議長のカメハメハ・カメ氏イモリのアイザック・ニュートンをお呼びしよう。」といって、釣りに出かける。

雨合羽 とゴム靴を履いて出かけたフィッシャーどん。葦の茎を竿にして、スイレンの葉っぱによく似た ボートを漕いでいく。
釣りを始めたけれど、なかなか小魚はつれない。また雨が降り出したので、「チョウチョウのサンドイッチを食べて、雨のやむのを待つことにしよう」といって、サンドイッチをたべる フィッシャーどん。途中、ゲンゴロウやら、水ねずみの気配がするので、安全な場所へ移ろうとする。そして、移った先では、下ろしていた釣り竿のうきがものすごい勢いで、てんてこおどりだす!

小魚だ!しめた!と思ったのもつかのま、背中にとげがいっぱいあるトゲウオのジャック・シャープだった!

ジャックは、船の上でさんざんあばたあげく、 フィッシャーどんのゆびを傷つけ、水の中にかえっていってしまう。 フィッシャ ドンは惨めな気持ちでボートの縁に座り込み、痛めた指をなめなめした。

 

すると次に、もっと怖ろしいことが起こる!おおきなマスが、がば・ばしゃん、パクリ!!!

フィッシャーどんは、マスにたべられちゃう!!
え~~~!
絵本でしょこれ!!
主人公、食べられちゃうのって、あり?!?!?!

 

そう、絵本なのだ。
だから、、、

けれど、マスは、あまがっぱのあじが、とてもまずかったので、30秒もたたないうちに、フィッシャーどんをはきだしてしまいました。

と、、、とほほほ。まずかったから、吐き出されたとは・・・・。

 

そして、ほうほうのていでお家に帰るフィッシャーどん。。。せつない・・・。

「おれは もう こんりんざい 二度と つりになど いかないから」って。

小魚はつれなかったけれど、夕飯にアイザック・ニュートン・イモリ卿とカメハメハ・カメ議長がやってきた。

みんなは、テントウムシ・ソースをかけた、バッタのまるやきをたべました。
「それは、かえるには、特別のご馳走でしたが、わたしは とてもきもちわるいものだったろうと おもいますよ。」

おわり。

 

おぉ。。。。なんて、また、シュールな・・・。


フィッシャーどんがマスに食われなくてよかったけれど、、、、チョウチョウはサンドイッチにされ、バッタは丸焼き、テントウムシはソースに・・・。

まぁ、、、自然界の法則か。
やっぱり、テーマが謎なピーターラビット
でも、やめられない・・・。