『AI時代を生き抜く5  ネットワーク・通信のしくみ』  by 土屋誠司

AI時代を生き抜く5
プログラミング的思考が身につくシリーズ
ネットワーク・通信のしくみ
土屋誠司
創元社
2021年5月20日 第1版第1刷発行

 

図書館のティーンズのコーナーで目に留まった本。

 

最近、会議通訳の仕事で、IT関係の内容が多いのだが、語学力の前に、日本語でも何をいっているのかチンプンカンプンだったりすることがあり、いくつかIT関係の本で勉強してみている。だがしかし、、、私には基本がなさすぎるのだ。製造現場でのIoTの導入などの仕事はしてきたけれど、あくまでも利用者としてのデジタル活用であり、そのインフラそのものの仕組みの話になると、よくわから~~ん!となってしまうのだ。でも、仕事で関わる以上、理解できているに越したことはない。ということで、特に最近必要に迫られているネットワーク、無線関係の基本についてお勉強しようと、手にとってみた。

シリーズもののようだが、本書は、第5巻。あえて、「ネットワーク・通信」を選択。

 

もくじ
1 インターネットの歴史
2 ネットワークとインターネット
3 コンピュータをつなぐ線(有線接続)
4  コンピューターをつなぐ 目に見えない線 (無線接続)
5 アナログと デジタルを変換する(変調と復調)
6 標本化(サンプリング)
7 量子化と符号化
8 インターネットのしくみ
9 TCPUDPIPアドレスMACアドレス
10 インターネットと通信技術
用語集/さくいん

 

むむむ、、、、。もくじの言葉からして自分の言葉で説明することができない・・・。標本化? 量子化? 符号化? TCPUDPIPアドレスMACアドレス、、、聞いたことはあるけれど、中身がよくわからない・・・。

いやぁ、AI時代を生き抜けないわ、、、。といってもいられないので、本書で、やさしくお勉強。でも、やさしくなかった・・・。

 

インターネットの歴史は、アメリカの国防総省高等研究計画局(ARPA:Advanced Research Project Agency)が、最先端の科学技術を軍事(戦争)に利用しようと考えてARPANET(Advanced Research Project Agency Network)』と呼ばれるネット―ワークを開発したことに始まる。それは、1967年のこと。私が生まれる1年前。

 

インターネットは、もともと軍事目的に作られたのだ。それが今では平和的に利用され、人々の生活を便利に豊かにしている。

戦争目的で開発された技術が平和目的に活用されている例が紹介されている。電子レンジは殺人目的の技術だった、コンピューターは大砲の弾がどこに飛んでくるかを予測するためだったドローンは爆撃や偵察のために開発された、、、、などなど。。。電子レンジが殺人兵器だったとは知らなかった・・・。

そして、インターネットの歴史の年表のようなものが掲載されているのだが、ほんの数十年のことなのだ。。。

 

1989 世界でインターネットが普及
1993 日本でインターネットが普及
1995 OS WIndows95
1996 ポータルサイト 「Yahoo!JAPAN」
1997 検索サイト「Google
2000 通販サイト「Amazon」日本語版
2001 Wikiperia(日本語版)
2004 SNSFacebook
2005 動画共有サービス「YouTube
2006 SNSTwitter
2007 スマートフォン登場
2010 SNSInstagram
2011 「LINE」
2012 4G
2020 5G

とまぁ、、、Facebookで20年の歴史、、、LINEもまだ十数年なのだ。。。でも、LINEもYouTubeもない生活は、今の若者には考えられないのではないだろうか・・・。

 

コンピューターをつなぐ、ということで言うと、以前はLANケーブルをつかった有線接続でないと速度が出なかったけれど、今では無線以外で繋ぐということがほとんどなくなっていて、ルーターの先は有線ということを忘れてしまう。でも、あくまでもどこかの拠点までは有線でつながっているのだ。

 

無線については、「電波」をつかっている。電波は言葉の通り波。音も波の一つで、大きな波は大きな音、小さな波は小さな音になるように、電波にも大きい波と小さい波がある。それが周波数。周波数が高いほど、通信の速度は早くなる。でも、速度が速くなるほど、障害物によって波が止まってしまう。一般にスマートフォンなどで使っている周波数は2.4GHz。これは、1秒間に24億回振動している波ということ。

アナログからデジタルへの変換はちょっと難しいので、、、パス。ま、デジタルは0と1だけで表現するので、曲線ではなく直線のつながりになる、、、。直線化、整数化するのが、標本化、量子化するということ。まぁ、ここは、プログラムでもしない限り、理解できていなくても、困らないかな?

 

標本化と量子化のイメージ図がわかりやすい。

 

インターネットはプロトコルというルールが決められている。よくつかっているプロトコルが、TCP」と「IP]。併せて、「TCP/IP」。

例えば、Aさんにデータをケース。
まずは、Aさんにデータを送ることについて、先に了解をもらう。
どの「アプリケーション」でデータを送ったのかがわかるように「ポート番号」をつけて「セグメント」という塊にする。
「セグメント」に、Aさんのコンピューターの住所である「IPアドレス」を書いて、「パケット」という塊にする。
さらに、Aさんのコンピューターの名前である「MACアドレス」を書いてさらに大きな「フレーム」という塊にする。
そして、TCPを通じて、「送っていい?」「いいよ」「じゃぁ送るよ」とコンピューター同士が相談してからデータが送られる。


おぉぉ、、、そうだったのか。。。事前に確認なんてしていたのか、、、。

 

この、確認をして送ることを「コネクション型」とよび、「コネクションを張る」といったりする。確実に送れるけれど、手間や時間がかかる。そこで、もっと手間をかけず、はやくデータを送る方法として、いきなりデータを送りつける「コネクションレス型」というものがあり、それが、「UDP」というプロトコル

IPアドレスは、コンピューターの場所や住所。
MACアドレスが、コンピューターの名前。MACアドレスは、私たちの名前と同じように、コンピューター一つ一つに工場出荷時につけられて、変わらないもの。

へぇ、、、そうだったのか、、、。

 

MACアドレスは、48ビットで表現されていて、IPアドレスは32ビットで表現されている。32ビットとは、32個の0と1で表現されているのだけれど、このままではわかりにくいので、8ビットずつにわけて、表現することが多い。「192.168.10.20」とか・・・。

なるほどなるほど、なんか、PCを無線LANに設定するのに、昔はIPアドレスやらMACアドレスをマニュアル入力していた。今では、ほとんど自動的にアプリやソフトがアドレスを検出して登録してくれるので、こういうアドレスで管理されているということを忘れてしまいがち。


まぁ、この1冊を読んだからといって、AI時代を生き抜けるとはまったく思わないけれど、、、、ちょっと勉強になった。

 

けどなぁ、やっぱり、利用者でいるということと、管理者や開発者として理解するのとは、大きな壁があるなぁ、って思った。しかし、利用者であってもその原理原則をしっておくのは、大事なことのように思う。少なくとは、私は原理原則が知りたい。そうでないと、理解が追い付かないのだ。

もうちょっと、ITのお勉強をしてみようと思う。

 

ティーンズ向けも、侮れない。私には、これくらいでちょうどいい・・・。