豆つぶほどの小さな犬 コロボックル物語②
佐藤さとる
講談社
1985年11月13日 新版第1刷発行
2015年3月3日 第20刷発行
『だれも知らない小さな国 コロボックル物語 ①』が、やっぱりとても楽しかったので、シリーズの続きを、図書館で借りて読んでみた。
今回借りたのは 文庫本ではなくて、やや大きめの単行本で、児童書コーナーにあったもの。
表紙には、二人のコロボックルが・・・。
表紙の裏の袖には、「全国学校図書館協議会・選定図書」とあり、
” 小山に住むこびとの一族、コロボックルたちは、むかし豆つぶほどの小さな犬を飼っていた。 コロボックルよりも、もっとすばしこくて、りこうな動物だったという。
ところが、 死にたえたといわれていたそのマメイヌが、いまでも生き残っているらしい。
マメイヌさがしに、コロボックル たちの大活躍が始まった。
『だれも知らない小さな国』の 続編。”
と。
もくじ
はじめに
第一章 コロボックル通信社となかまたち
第二章 コロボックル通信社は動きだした
第三章 コロボックル通信社の事務所
第四章 コロボックル通信社が見つけたこと
第五章 コロボックル通信社に春がくる
あとがき
感想。
わーいわーい。身長3センチのコロボックルより小さなマメイヌ!どんだけ可愛い世界ナンダ!
楽しかった。マメイヌ飼いたい!
前作では、にんげんの「せいたかさん」と「おチビ先生」が、コロボックルの国を守る味方になったお話。
「はじめに」と「あとがき」、は佐藤さんのつぶやき。これがまた、ほんわかやさしい世界を包み込んでいる。
お話は、クリノヒコのあいさつから始まる。
”ぼくは、クリノヒコだ。背の高さは三センチ二ミリで、これでもコロボックルの中では高いほうだろう。
ぼくは、三年前からせいたかさんの連絡係をしている。”
せいたかさんがコロボックルに出会ってから5年目のお話。なんと、前作でせいたかさんと出会ってコロボックルの味方になったおチビ先生は、ママ先生になっている。5年前にせいたかさんのお嫁さんになって、コロボックルたちがおチャメと呼ぶ3歳になる女の子のママになったのだ。
今回も、さまざまな木の名前のコロボックルが登場。そして、一人ずつに特技や特徴を表したあだ名がある。クリノヒコは、風のようにすばしっこく、かつ小さいころに風に吹かれて行方不明になったことがあるので「風の子」と呼ばれている。
でも、せいたかさんは、「クリスケ、クリキチ、クリ太郎」とでたらめな名前で呼ぶ。
せいたかさんとママ先生、そしてコロボックルは小山で幸せな生活をしていた。ある日、クリノヒコは、せいたかさんがコロボックルのことを書き残したノートを見せてもらう。いつか 自分たちが死んでも コロボックルの味方をしてくれる人が理解できるように、書き残し ているのだという。
クリノヒコもまた、自分でもノートをつけるようになった。そして、クリノヒコが コロボックルの国の出来事を書き記したノートは、せいたかさんによって「コロポックル通信」と命名される。
そのコロボックル通信が壁新聞として発行することとなった第一号が「マメイヌ」の記事だった。
本作は、コロボックルたちが幻のマメイヌを探し出し、捕獲するまでのお話。
でてくるコロボックルもたくさん。
クリノヒコ(風の子):コロボックル通信をつくる編集長
スギノヒコ(フエフキ):笛を吹くのが上手。マメイヌ隊長
ツバキノヒコ:電気技師で、あたまがいい
サクラノヒコ(さくらんぼ):ツバキノヒコの弟子
カエデノヒコ(ハカセ):医者の家系であたまがいい
ヒイラギヒコ:世話役、大統領のようなひと
ハギノヒメ(おはぎちゃん):ヒイラギヒコの奥さん。おチビ先生の連絡係りをしていた
エノキノヒコ(エノキノデブ):世話役
クルミノヒメ(おチビ):おはぎちゃんにかわって、ママ先生の連絡係りに
ヤナギノヒコ(ネコ):狩り上手
マメイヌにまつわる伝説を調べていくと、せいたかさんの家に新聞配達をしてくれていたエク坊の祖先が、実はマメイヌに選ばれた家だったらしいことがわかる。でも、そのことを知っていそうな祖先は、ブラジルに移住してしまっており、詳しくは話が聞けなかった。それでも。せいたかさんは、手紙で連絡を取ることに成功する。そして、手紙だけだけれど、ブラジルと日本がつながっている感じが、なんだか昭和的でなつかしい。
コロボックルたちは、マメイヌが好きそうなものを考え、ひっそり隠れて住んでいそうな竹藪を見つけ出し、罠をしかける。どうやら、そこで密かに数を増やし続けているらしいのだ。
そして、カタツムリの殻に安全ピンを通した罠をつくり、マメイヌ生け捕り作戦を成功させる。
マメイヌ捜索に様々なアイディアを出し合うコロボックルたち。一方で、コロボックル通信からコロボックル新聞を出版するために、印刷工場の建設も始まる。子どもだから「おチビ」とよばれているクルミノヒメは、マメイヌ隊の仲間にしてもらいたくて、頑張り、コロボックル通信新聞印刷工場の工場にも就任。
最後は、無事にコロボックル新聞が「マメイヌつかまる!」を発表。
そして、せいたかさんのあいさつによれば、マメイヌ捜索を実行した「マメイヌ隊」が、マメイヌを飼いならし、ふたたびコロボックルのために役立つしもべとなった、とさ。
楽しいコロボックルの世界。本当にあったらいいのになぁ。
やっぱり、小人のお話は楽しい。鉄板ファンタジー。マメイヌにも会ってみたい。
読書は楽しい。
