「多読術」 松岡正剛さん。
非常に読みやすい。日本語がこなれている感じ。さすがだ。
それにしても、また、読みたい本が増えてしまった。
本ではないが、松岡家によくあったという「主婦の友」、「文藝春秋」も手にしてみよう。
そうだ、2Bの鉛筆をかってこよう。
「読書とは編集すること」。
そう、Megurecaも、頭の中の整理、編集のために書き始めたのだったと、思い出させてくれた。
言葉の編集。
本好きな人なら、きっと誰もが憧れたことがあるであろう松岡正剛さん。
私が初めて正剛さんの本に出会ったのは、ほんの2年くらい前だろうか??
最初のきっかけは、佐藤優さんの「君たちが忘れてはいけないこと」を読んだ中で興味をもってこの人のことをもっと知りたいと思った。しらべてみると、松岡さんの「宗教と資本主義」という本の中で、須賀敦子さんのことを書いているという事がわかって、ますます興味を持った。
私にとっては、
佐藤優さん ⇒ 軸のブレない思想が勉強になる。
須賀敦子さん ⇒ カトリックの教職者だった友人の先生で、友人がベタホメしている人。
ということで、
松岡正剛さんは、すごい人に違いない、と思った記憶がある。
それから、箱根本箱に行った時に、松岡さんの「擬」という本を見つけて、それはそこでもざっと読んだのだがさっぱりわけがわからなくて、帰宅してから Amazon で購入しいつか向き合おうと思ったまま、まだちゃんと向き合っていない。
ちなみに、「擬」の花布と表紙厚紙は真っ白。
そんな私の何となく憧れの人である松岡さんの「多読術」を読んだ。
「多読術」は昨日(2021/4/8)紹介した「本を味方につける本」の中でも紹介されていた本だった。
これはたまたま。
「多読術」は2009年4月10日の出版、ちくまプリマー新書。
まず、松岡正剛さん流の本の読み方。
本は2度読む。
鳥瞰力と微視力。著者にも興味をもつ。
鳥瞰力って、抽象化するという事ともつながってくる。
松岡さんでも、一度読んだだけでは、内容が思い出せないことがあるそうだ。
松岡さん曰く
「読書というのは書いてあることと自分が「まざる」ということなんです」。
自己編集でありかつ相互編集でもある。
また読み方の方法として面白い紹介が、「本をノートにする」ということ。
つまり、本にどんどん書き込め、ということ。
私は本が増えると家に置き場が無くなるので、最近は電子書籍であったり、一旦は図書館の本を借りて読むことが多い。すると本に書き込みすることはできないのだが、やはり、これは手元に置いておきたい!と思った本は、紙の本として購入する。
でも、買った本でも、なかなか実際にペンを入れるというのは、結構心のハードルが高い。別に古本屋に売るためにと思っているわけではないけれども、本が汚くなってしまったらと思うとなかなか実際には書き込みできない。
書き込みするのに2 B の鉛筆を使うと。養老孟司先生が2 B の鉛筆を使って書き込みをするので、手元に2Bの鉛筆がないと、本に集中できないそうな。
でもとにかく本に書き込むというのは本をよく読む人がよくやる事なんだと思う。
私は本に書き込む代わりに、本を読む度にマインドマップを書いている。
自分で書いたマインドマップなのに後から見るとよくわからないことはよくあるのだが…。
今回、「多読術」を読んでやっぱり良かったなと思ったのは読んでみたいという本がいくつか出てきたこと。
正剛さんが本を読む最初のきっかけが、母親からプレゼントされた「ノンちゃん雲に乗る」というなんとも可愛らしい本だったということも微笑ましく思った。
それから音読から黙読ができるようになって、読むスピードは飛躍的に上がったというのもとてもよくわかる。
後は、読書とは編集することという考え方から、本をマッピングする、年表を作る、フレーズ・センテンスを書きとって、引用ノートにする。
結構面白かった。
「あとがき」から読んでも良い。そりゃそうだよね。
私も時々そうする 。
また、明治の小説を読むときは、渋茶と塩煎餅を食べながらに限るという松岡さんにも共感する。
本はその中身もそうだが、どんな環境でどうやって読んだかも結構重要。
ベッドの上で読んだのか、電車の中で読んだのか、はたまた机に座って割と真剣に読んだのか。
なにはともあれ、本をたくさん読んでいると、いろんな言葉と出会うことができる。
「読書とは編集することである」
なかなかうまいなぁ。なんて、失礼か。さすがです。
読書の中でもキーブックを作るというのもいいと思った。
私の中ではキーブックというものはないけれども、最近は著者を一つのキーにしてみたりすることはある。
自分が選んだ本のマッピングをしてみるのも面白いかもしれない。2021年に一度だけやろうと思ったのに1月でやめてしまった。マップが広がりすぎて、書いていたノートに収まりきらなくなったから、全体像がわからなくなって、やめてしまった。
松岡さんの本、もっと勉強したくなる。
もっと、読みたくなる。
まったく編集できていないけど、とりあえず、自分の中にインプットしてみよう。