オペラ「サロメ」を観てきた

新国立劇場で、オペラ「サロメ」を観てきた。

 

サロメ」 リヒャルト・シュトラウス
全一幕/ドイツ語上演/日本語・英語字幕付き
原作:オスカー・ワイルド
ドイツ語翻訳台本 ヘドヴィッヒ・ラッハマン
作曲:リヒャルト・シュトラウス

指揮 コンスタンティン・トリンクス
演出 アウグスト・エファーディング
管弦楽 東京フィルハーモニー交響楽団

制作 新国立劇場

 

原田マハさんの『サロメ』を読んでから、サロメのオペラの舞台が見たいと思っていた。

megureca.hatenablog.com

 

新国立劇場で上演されるので、都合が付けば行きたいなぁ、、とおもいつつ、チケットを取ることを忘れていた。
新国立劇場での公演は、5/27、5/30、6/1、6/4 と4回の予定。数日前になって、ネットの広告に新国立劇場がでてきた。アルゴリズムに感謝。チケットはまだ残っていた。初回にいってきた。

コロナになってから、舞台を観に行くのは初めてだし、新国立劇場も何年も足を運んでない。どの席にするか、ちょっと悩んだけれど、久しぶりだし、S席を奮発。22,000円。Web上で、シートも指定できるので、せっかくS席をとったのに見ずらくてがっかり、なんてこともない。
映画館、新幹線、飛行機もそうだけれど、座席を自分で指定できるようになったのは、インターネットのおかげだなぁ、と思う。やはり、ありがたい。
Webで予約して、セブンイレブンQRコードから発券。便利だ。ほんと、昔は、ぴあチケットセンターに並んだり、電話で予約したりしたもんだけど、ネットのおかげで簡単にチケットが手に入る。お金も、クレジットカード払いだと、払ったという実感がないままに決済が済んでいく・・・。


私がとったのは、1階席、14列。オペラグラスを持っていこうか、、、悩んだけれど持っていかなかった。結果的には、やっぱり、あればあったで、もっと表情が見えてよかったかな。。。と思う。

 

新国立劇場へは、新宿駅から京王新線に乗り換え、「初台駅」で直結。京王新線に乗り換える時、来た電車に飛び乗ったものの、あ、急行?!止まらない?!と思ったけど、急行も初台駅にちゃんととまった。あぁ、よかった。地下の駅から直結なので、迷子になることもない。無事に到着。

昼間、14:00~の公演だったので、早めにいって、ロビーでワインでも飲むか、、とおもっていたのだけれど、出かけにバタバタしてしまい、なんだかんだ、着いたのはギリギリになってしまった。トイレによって、着席。私がチケットを買ったときには空いていた隣の席を含め、ほぼ満席。一回の公演でいくらの売上何だろう、、、なんて、ゲスなことを考えてしまう。

オペラやバレエで生の演奏があるときは、開演前からオーケストラの音がずっと聞こえる。あの、何とも言えない、雑多な音が響き渡る感じが、ワクワク感をそそる。
舞台は、1時間40分で、休憩なし。

 

時間になると、オーケストラの音がぴたりとやみ、場内の明かりが消される。

音楽とともに幕が上がる。

 

あっという間の1時間40分だった。

 

感想。
いやぁ、楽しんだ。ドイツ語で、意味は全然わからないけれど、やはりオペラは生の声に限る。舞台の両側に、日本語と英語と、それぞれ字幕がでるのだけれど、そっちに気をとられていると、肝心な舞台の上の歌手を鑑賞するのがおろそかになる。ストーリーは、ほぼわかっているので、字幕は、チラ見だけで、できるだけ舞台に集中するようにして鑑賞。

ま、そうすると、、、心地よく、、、だんだん、瞼が重くなってきたりして、、、。いかんいかん、22000円分、楽しまなくては!と、歌手の音に合わせて、ちょっとブツブツシャドーイングしてみたりしながら、鑑賞。

会場で無料で配布されていたキャスト表の裏に、あらすじが紹介されていた。まぁ、なんてうまく要約されているのでしょう。勉強のために、覚書。


サロメ
全1幕 ヘロデ宮殿、大きなバルコニー

第1場 
ガリラヤの4分割領主、ヘロデ・アンテイパスの宮殿では、この日も盛大な宴会が開かれている。衛兵隊長を務めるナラボートは、ヘロデの後妻ヘロディアスの連れ子である王女サロメに憧れを抱き続ける。庭園の井戸には、予言者ヨハナーン((洗礼者ヨハネ)が閉じ込められており、名前こそあげないものの、明らかにヘロデやヘロディアスの悪行を責め立てる。だが、ヘロデは預言者に手をかけることを恐れていたため、生かしたまま閉じ込めている。

第2場
サロメが宴会から逃げ出し、外へとやってきて、月夜の美しさを称えると、ヨハナーンの声が響く。そのたくましい声に興味を抱いたサロメは、その預言者とやらを井戸から出すように命じる。ヨハナーンに接する事はヘロデが厳しく禁じていたが、ナラボートが自分に恋心を抱いていることを知るサロメは、ナラボートの心を巧みに操り、隊長の権限で外に出させてしまう。

第3場
外に出されたヨハナーンは早速、大声でヘロディアスの姦淫の罪を責め立てる。サロメはその様子に恐れを成しつつも、やがて恋心を抱く。サロメはなんとしてもヨハナーンの気を惹こうとするが、彼は答えないよ。ヨハナーンに夢中になっていくサロメの様子に、ナラボートは耐えることができず、ついには自分の命を絶ってしまう。ヨハナーンもしつこいサロメの求愛に業を煮やし、「呪われよ!」と言う一言を残し、自ら井戸の中へと戻ってしまう。ヨハナーンをあきらめられないサロメ。その心には、ある決意が芽生える。

第4場
いつまでも宴会の場に戻らないサロメを捜し、ヘロデがバルコニ―にやってくる。不機嫌に押し黙っているサロメの気を惹こうと、あの手この手を尽くすがうまくいかず、妻のヘロディアスにはあしざまに貶(けな)される。ヨハナーンをめぐる神学論争がユダヤ人、ナザレ人を巻き込んで始まり、辟易するヘロデ。ヨハナーンを殺してしまえと迫るヘロディアス。その矛先をかわそうと、ヘロデはサロメに踊るように願う。サロメは気乗りしないが、「望みものを与えよう」というヘロデの言質を取り、踊ることを約束する。(7つのヴェールの踊り)
 踊って見せたサロメに心から満足するヘロデ。望みのものを、と言うヘロデに対し、サロメは銀の皿に乗せた「ヨハナーンの首」を要求する。ヘロデは何とかして翻意させようとするが、ついに要求に屈し、許可を与える。
 首切り役人ナーマンがヨハナーンの首を落とし、サロメのもとへ持ってくる。自分のことを見向きもせず、拒み続けたヨハナーンに対し、サロメア罵詈雑言の限りを尽くす。やがてサロメは「自分はきちんと見たならば、ヨハナーンも自分を愛したはずだ」と本心を顕わにし、その生首にくちづける。やがて唇を離したサロメは、愛する人に口づけできた喜びを爆発させる。その様子を見たヘロデは兵士にサロメを殺させる。

 

THE END

ロディアスは、元々は、ヘロデの兄の妻だったけれど、要するに不倫で弟に寝返った。ヨハナーンは、そのことを責めている。そして、今ではヘロディアスより、連れ子のサロメに興味をもっているヘロデ。最後に、踊り終わったサロメが「ヨハナーンの首」を要求した際、国の土地、エメラルド、様々な他の褒美を並び立てるヘロデのセリフは、長々とよく覚えているなぁ、、、と。今回の歌手の中では、ヨハナーン役のトマス・トマソンさんがすごかった。もちろん、他の皆さんも素晴らしかった。舞台の中盤から後半にかけて、どんどん盛り上がってきて、発声がパワフルになり、、、疲れをしらない皆さん、すごかった。

 

舞台の奥に宴会場が、手前に井戸のある庭が配置されていた。舞台の真ん中にドーンと、井戸の蓋があり、ヨハナーンが登場するときには、その蓋が開く。なかなか、大掛かりなセットだった。一番楽しみにしていたのは、7つのヴェールの踊りだったのけれど、オペラ歌手がそんなに踊るわけがなく、、、、踊りは踊りで、クラシックバレエで見るのがいいな、、、と。

 

音楽と歌と舞台セット、十分に楽しみました。

言葉のわからない舞台は、やはり、先に物語のあらすじを知らないと、チンプンカンプンになっちゃうな、と思った。生の管弦楽団が入っているのは、音楽も楽しめてよい。

 

そういえば、マスクをしているひとも、ちらほら、、、くらいで、もう、コロナの雰囲気はほぼなくなったのかな、と思う。

 

ま、コロナに限らず、手洗いうがいの基本を守って、楽しくお出かけしましょう!!