昔話『コウノトリのおくりもの』 

ウズベキスタンへの旅の前、図書館で「ウズベキスタン」で検索したらでてきた本、『コウノトリのおくりもの』。

 

なんでも、ウズベキスタンの昔話らしい。児童書コーナーに、紙芝居として蔵書されていた。児童書というか、、、幼児コーナーというか、、、。いったい、どうやって探したらよいのかもわからず、係りのお姉さんに「この本はどこですか?」と聞くと、丁寧に「紙芝居ですね、こちらです」と案内してくださった。

 

図書館の紙芝居コーナー、初めて見た!!

ビニールの分厚い袋に入って、ちゃんと、貸し出しもできるらしい。

しかし、、大きい、、、、。さすがに、借りて帰るのは面倒だと思って、図書館でその場で読んでみた。。。

 

読むというか、、、そうだ、紙芝居って、こうだった、、、、って。紙芝居の裏面に読み原稿がかかれているのよね。おぉ、、、。しかも、各ページに各ページの原稿ではなく、ちゃんと、順番にめくったときに、最後のページの裏に、今表になっている絵のお話が書かれている。いったい、、、、紙芝居なんて何十年ぶりにみただろう。。。

 

とにかく、読んでみた。観てみたっていうのか???

 

お話は、こうだ。

 

ある村に、一人の貧しい農夫が住んでいた。男は、畑仕事の最中にケガをしたコウノトリを見つける。農夫は、コウノトリを手当してあげる。無事にケガが治ったコウノトリは、無事に飛んでいく。そして、何かの種を農夫の元に届けに来る。

その種を畑に植えてみると、ぐんぐん育って、大きなスイカの実がなった。近所の仲間と一緒に食べようとして、スイカを切ろうとするけれど、固くて全然切れない。マサカリをもってきて、エイヤっ!とスイカを割ると、中から金貨がざっくざく!!農夫は、みんと分け合って、楽しく暮らしました。

その話を聞いた、隣の欲張り男が、飛んでたコウノトリをつかまえて、わざとけがをさせる。「しめしめ、これで、コウノトリが金貨がなるスイカの種を持ってきてくれるぞ。」ケガが治ったコウノトリは、やはり、男の元に種を落としていった。種は大きく育ち、大きなスイカの実を12個もつけた。「しめしめ」と、嫁と二人で独り占めしようと考えた男は、スイカの実を収穫すると、自宅に持ち込み、誰にも見つからないように窓を閉めて、こっそりスイカを割ってみた。すると、中から出てきたのは金貨ではなく、ぶ~~~ん、と蜂だった。そんなはずはない、と次のスイカを割ったら、次も蜂!!次から次へとでてくるのは蜂ばかり。二人は、窓を閉め切った家の中で、蜂にさされて大変な目にあいました、とさ。

 

と、何とも、、、どこかで聞いたことのあるようなお話だった。

 

そう、なんと、同日の朝、NHKラジオ第二放送9:45~の「お話でてこい」で放送された「恩をかえしたつばめ」と、同じ構成のストーリーだったのだ。

 

NHKラジオ第二放送9:45~の「お話でてこい」は、9:30~の「ニュースで学ぶ現代英語」の後に放送される子供向け番組で、この日はいつになく、英語の勉強をしたあとそのままラジオを音をつけっぱなしにして、聞くとはなしに「お話でてこい」を聞いていた。あら、意外と面白い、、とおもって聞いていたのだ。

恩返しの話っていうのは、そのあとそれを真似っこした悪い奴がひどい目にあう、っていう、結構えげつない話だなぁ、、なんて思いながら聞いていたのだ。ただし、「つばめ」の話は、最後はハッピーエンド。日本らしいというのか。

 

「恩をかえしたつばめ」は、出てくる二人は兄弟で、兄が欲張り野郎で、弟がいい人。二人の父親が死んで、兄は父の財産全部を独り占めしようと、家から弟を追い出してしまう。しかたがなく、田舎にボロ家を建てて生活を始めた弟。春になると、ボロ家にはつばめがやってきた。そのつばめの一羽が、脚をけがしてしまう。弟は、つばめの脚に添え木をしてやり、看病する。元気になったつばめは、飛んでいく。そして、翌年に帰ってきたつばめは、弟のもとに種を落としていく。種を植えると、それは大きく育って、弟の貧しい家を華やかにしてくれる。大きな実がなり、弟がそれを割ってみると、そこから出てきたのは、大勢の大工さん。なんと、あっという間に豪華な家をつくってくれた。次の実を割ると、今度は身の回りの世話をしてくれる多くの人たち。弟はあっという間に貧しい暮らしをぬけだせるようになる。

それをうわさに聞いた兄は、「それなら俺も」と、つばめをつかまえて、わざと脚を折る。看病してつばめを放し、翌年、種を持ってくるつばめをまった。つばめは、種をもって帰ってきた。兄がその種をうえると、これまた立派にそだって、大きな実が。兄が「しめしめ、これで俺もさらに大金持ちだ!」とその実を割ると、中からできたのは悪党の泥棒軍団。あっという間に、金目の物をもって逃げていく。そんはずはないと、

もう一つの実を割ると、今度はべらんめぇの酔っ払い集団。。。兄は家財も家もすっからかんになって弟のところへ逃げ込む。

優しい弟は、兄を招き入れ、以降は二人で仲良く暮らしましたとさ。

 

とまぁ、、、コウノトリウクライナのお話、ツバメは日本のお話。

どちらも、欲張りはいけません、ってお話。

 

同じ日に、二つの似たようなお話にであって、思わず、何かの警めか?!?!と思ってしまった。いやいや、何かを独り占めにしようとか、楽してもうけようとか、、私はおもってないぞ。。。。

 

ウクライナには、コウノトリがいるんだね。日本人がツバメをみて季節を感じるように、ウクライナの人はコウノトリに季節をかんじたりするのだろうか?日本では、絶滅の危機にあるコウノトリだけれど、ウズベキスタンの空には今もとんでいるのか?見てみたいな、、、と思っていたけれど、実際のウクライナの旅で、コウノトリの本物を見ることはなかった。でも、ブハラの街にはコウノトリの置物がいっぱい。町のあちこちに張りぼてコウノトリがいた。そして、わたしがお土産に買ったハサミも「コウノトリ」の形を模したハサミ。ガイドブックにもでていた。

 

そして、「スイカ」もウズベキスタンの名物らしい。朝ごはんのビュッフェには必ずあったし、お店だけでなく、道路の脇やリヤカーを引いたおじさんもスイカを売ってた。日本の大きなスイカのサイズで、俵型にした感じ。しかも、甘くておいしい。みんな大好きスイカって感じだった。

 

 

昔話『コウノトリのおくりもの』 

久しぶりの紙芝居は、なかなか、感慨深いものがありました。

ところ変われば、恩を返す鳥は変わるけど、教訓は同じだろう。

欲張りは良くないね。

私は、あまり欲深いほうではない、、と自分では思うけど、、、、。

わからないね、自分では。

少なくとも、欲張りな人に巻き込まれないようにしよう。。。

 

自分の身は自分で守る。

これも、大事。