『教科書に出てくる最重要人物185人』 学研のまるごとシリーズ

教科書に出てくる最重要人物185人
増補改定版
学研のまるごとシリーズ
学研
1994年1月17日 初版第1刷発行
2013年6月9日、増補版改訂第1刷発行


歴史の総復習に図書館で借りてみた。大判の本で、辞典みたい。でも、厚さはそれほどでもない。

 

分野ごとに分かれていて、日本人だけでなく外国人も記載されている。1人につき見開き2ページ程度で漫画とともに紹介されているので、かなりポイントが絞られている。これはパラパラと眺めながら、自分で説明できそうにない所だけを確認するのでも、結構頭の体操になる。


目次
武将や政治家、74人
芸術家 38人
小説家、宗教家、思想家 40人、
科学者、発明家 33人

 

全部で185人が紹介されているわけだが、中でも小学校学習指導要領に指定されている人物42 =太字になっているので、よりわかりやすい。

小学校で習うはずの42人果たして説明できるだろうか?と、不安に思ったけど、一応、知らない人はいない、、、って感じ。


ほんとに基本の基本、キーワードだけ覚書。

 

卑弥呼  邪馬台国の女王
聖徳太子  天皇中心の政治を目指す。法隆寺四天王寺、遣隋使。
小野妹子  飛鳥時代の外交官。日本で最初の遣隋使。
中臣鎌足  蘇我入鹿を倒し、中大兄皇子とともに大化の改新藤原氏の祖。
中大兄皇子  後の天智天皇。667年大津に京移す。近江令
聖武天皇  仏教の力で、国を治める、東大寺正倉院
藤原道長  このようばわが世とぞ思う望月の欠けたることもなしと思えば
平清盛  平治の乱源義朝を討つ。安徳天皇の祖父。
源頼朝  壇ノ浦で平氏を全滅。鎌倉幕府を開き、武家政治を開始。
源義経  頼朝の弟。奥州平泉で自殺
北条時宗  鎌倉幕府の第8代執権。文永の役弘安の役、元の大軍を退ける。
足利義満  室町幕府、第3代将軍。北山文化金閣寺勘合貿易。明との貿易。
足利義政  室町幕府、第8代将軍。東山文化、銀閣寺。後継争いから応仁の乱が始まる。
織田信長  桶狭間の戦い今川義元を破る。安土城本能寺の変
豊臣秀吉  信長の死後、天下統一に乗り出し、後に関白、太政大臣大阪城聚楽第
徳川家康  江戸幕府初代将軍。江戸城関ヶ原の戦い
徳川家光  江戸幕府3代将軍。武家諸法度、参勤交代、島原天草の一揆鎖国の完成。家康を祀るために東照宮を作る。
勝海舟  蘭学者。海軍伝習所。咸臨丸の艦長。江戸城無血開城
西郷隆盛  薩摩藩尊王攘夷派。征韓論南北戦争
大久保利通  薩摩藩。西郷と幼なじみ。富国強兵。殖産興業。廃藩置県
木戸孝允  長州藩吉田松陰薩長同盟版籍奉還廃藩置県
板垣退助   征韓論。自由、民権運動。自由党
大隈重信  早稲田大学創設者。板垣退助とともに最初の政党内閣。
伊藤博文  長州藩大日本帝国憲法草案作り。初代総理大臣。
陸奥宗光  伊藤博文内閣の外務大臣不平等条約の改正。
東郷平八郎  薩摩藩日露戦争、軍艦三笠。バルチック艦隊全滅。
明治天皇  王政復古の大号令大日本帝国憲法発布。
小村寿太郎  明治時代の外交官。陸奥宗光に認められる。ポーツマス条約締結。
ペリー  1853年黒船にて来航。日米和親条約

 

雪舟  岡山県生まれ。相国寺山口県大内氏。明に留学、水墨画秋冬山水図。
歌川広重  江戸時代終わり、浮世絵師。東海道五十三次。遠近法。

 

行基  奈良時代聖武天皇。大仏。
鑑真  奈良時代。唐から。唐招提寺
紫式部  源氏物語藤原道長の娘、彰子の家庭教師
清少納言  枕草子藤原道隆の娘、定子に仕える。
近松門左衛門  江戸時代中頃、浄瑠璃、歌舞伎の作者。曽根崎心中、冥途の飛脚、女殺し油地獄
本居宣長  古事記伝。江戸時代・国学者。医学。賀茂真淵古事記研究を進められる。
福沢諭吉  中津藩(大分県)。蘭学緒方洪庵の弟子。学問のすすめ慶應義塾
ザビエル  スペインの宣教師。イエズス会ポルトガル大の命令でインドへ。

杉田玄白  オランダ語ターヘル・アナトミア』翻訳、解体新書。前野良沢
伊能忠敬  50歳から測量開始、日本列島の正確な地図。
野口英世  アメリカ合衆国で博士号。ヘビ毒、黄熱病。


以上の42名。

 

他にもたくさんの人が出ているのだけれど、結構、端的にまとめられていて、わかりやすい。見開きのうち、1/4が説明文で、のこりが、説明マンガ+写真など。
最後には、人物カードなるものもついていて、切り取ってカルタのようにあそべそう。既成フラッシュカードだ。図書館の本だから、まさか切り取るわけにはいかないけれど、これは、子供の遊びにも楽しそう。

 

これは、確かに良い本だ。図書館で検索して出てきたので借りてみただけだけど、さすが、1994年の初版から、改訂版、増刷されているわけだ、と思う。学研、やるなぁ。

夏休みにこの一冊を制覇したら、そうとう歴史通になれそう。 

 

下手に創作せず、重要なことだけ書かれているし、キーワードは太字になっている。詳細が自分で説明できない言葉は、別途調べればいい。なかなか、秀逸な児童書だった。なんなら、一家に一冊あってもいいかも。名前は知っていても、自分で説明できるほどに理解していない人物もいる。結構、勉強になる。

欲を言えば、教科書にこだわらずにさらなる増補改訂版を作って、最近の人も加えてほしい。近現代版ができたらいいのに。

 

調べ物をネットで終わらせてしまうと、本をペラペラめくって入ってくる雑学のような周辺情報を目にすることが少ない。やっぱり、本って貴重だと思う。

 

ちなみに、市場ではもう中古品しか、手に入らなそう。

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