国内旅行 熊野 4日目 最終日

世界遺産熊野古道熊野三山、満喫の旅も最終日。

 

1日目:熊野古道・大門坂、熊野那智大社那智の滝。15,000歩。紀伊勝浦泊。マグロ丼。

2日目:熊野古道・発心門王子。熊野本宮大社と大斎原。21,000歩。川湯温泉泊。

3日目:熊野川川下り、熊野速玉大社と神倉神社、コトビキ岩、新宮城跡。13,000歩。新宮泊。サンマ寿司。

よく、歩いた旅だった。

 

最終日は、半日かけて帰宅するだけ。

 

新宮でとまったホテルは、大浴場付きだけれど残念ながら朝は大浴場はやっていない。

昨晩、21:00にはベッドに入ってしまったもんで、5:00には目覚めてしまった。

部屋のバスタブもそれなりの広さがあったので、部屋のバスタブで朝ぶろ。

 

新宮、さようなら。新宮にいると、すっかり神様の世界から俗世界に戻ってきたような気分になる。街だ。

 

 

今回の旅は、4日間、みごとな晴天。寒さ対策に持ってきたカーディガンやホッカイロは全く不要だった。雨傘も、一度も使わず。

 

駅前のコンビニでホットコーヒーを買って、新宮発 9:13 の特急にて名古屋を目指す。やはり、2両編成の特急。それなりに混んでいた。前日に指定席を取ったときに、窓際の席が取れなかったので、途中までは自由席で窓際を満喫。混んできたので、自分の指定席に移った。そして、気が付いたことがある。自由席は、一人で座っている人が多くて静かだったのだけれど、指定席はグループで座っている人が多くて、、、、うるさい・・・。おばちゃんたちのおしゃべりが延々と続く、、、。旅の感傷にふけろうと思ったけれど、それどころではない・・・・。イヤホンで音楽を聞きながら読書にて過ごした。落ち着きなく歩き回っていた中国人グループは、途中の駅で降りて行った。ちょっと、ほっとしちゃったりして。。。名古屋に到着したのは、12:40頃。途中、関西線での列車の遅れの影響で、ちょっと遅れて到着。

名古屋でお昼のお弁当を買ってから、新幹線に乗り、予定通り品川着。無事に帰宅。

ちなみに、名古屋での乗り換え時間があまりなかったので、目についたヒレカツサンドを買ったのだけれど、「予約の取れない店のヒレカツサンド」とのことだったけど、まぁ、、、普通だな・・・。マイセンのヒレカツサンドの方が好きかも・・・。特徴的なのは、中に粒マスタードが入っていて、別添で「わさび」が付いていた。まぁ、、、こんなもんか。。。ちょっと、ぱさぱさ・・・。

930円もしたけど・・・。

 

今回、熊野に行ってわかったのは、とにかく、外国人観光客が多いということ。これは、コロナ前からそうなのだそうだ。こんなに素敵なところになぜ日本人が少ない?とおもうけれど、やっぱり、アクセスに時間がかかるからなのだろう。私だって、行きたい、行きたいと思って、何年もいけなかった。新宮から名古屋までの電車には外国人は比較的少なかったことから、おそらく、関西空港など西からのアクセスで南紀田辺から熊野に来る外国人が多いのだろう。関西拠点なら、京都や奈良にも行きやすいしね。

 

熊野古道が「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界文化遺産に登録されたのは2004年。熊野古道のような「道」が世界遺産として登録されたのは、スペインとフランスを結ぶ巡礼の旅「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼道」に次ぐもの。現在、熊野古道サンティアゴ・デ・コンポステーラは、2014年に観光交流協定を結んでいる。本宮大社にある観光館で関係する資料が展示されていた。サンティアゴ・デ・コンポステーラは、カトリック神職だった友人が、あんなに素晴らしいところはない、、、といっている。伊集院静の『白い声』で主人公の二人も目指した聖地だ。

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観光客の中には、アジア人と思われる人(中国、韓国、タイ)もいたけれど、多くは西洋人で、英語、ドイツ語、スペイン語、が聞こえてきた。やはり、キリスト教の人が多いのか?でも、熊野の神様は誰でもOK!という寛容の心で受け入れてくれるそうだから、みんなやってくるのだろう。

 

熊野古道を歩きながら感じたのは、日本人にとって自然崇拝というのは、祖先崇拝と同じくらい、日常生活とつながっていて、身近だったんだろうなぁ、ということ。だから、蟻の熊野詣。そして、熊野三山は、本地垂迹(ほんじすいじゃく)そのものだったのだ。本地垂迹とは、「神様の本体は仏」という思想で、「神」というのは人々を救うために仏が姿を変えて現れたもの、という考え。だから、熊野那智大社のお隣には、青岸渡寺があっても自然なのだ。神仏習合。そして、祭祀起源として、那智本宮大社には熊野川、熊野速玉大社にはコトビキ岩、熊野那智大社には那智の滝がそれぞれある。コトビキ岩は、3日目に私も触ってきた神倉神社の御神体。川、滝、岩を神様と思えるのは、日本人ならではなのか。ちょうど、帰りの電車で読んでいた本(『逝きし世の面影』渡辺京二)の中に、「草木国土悉皆成仏(そうもくこくどしっかいじょうぶつ)」の言葉が出てきて、ほんと、なんでも神様だなぁ、、、という気がした。今回旅行中にとった写真の中に、自然の中に、緑の光が差し込んだようなものが数枚取れた。これは神様のいたずらかも、なんて思った。

 

日本は、台風もあるし、地震もある。火山の噴火もある。日本人は昔から、人間は自然にはかなわないってしっているのだ。ちなみに、川舟のガイドさんによると2011年に熊野のあたりは台風で大変な被害にあったのだそうだ。平成23年紀伊半島大水害として、

人的被害: 死者56人、行方不明者5人、重傷者5人、軽症者3人の計69人

と記録されているとのことだが、同年、3.11の東北大震災の報道がまだ続いている中で、紀伊半島の災害は、全国的にはあまり大きくは報道されなかったらしい。

 

でも、その時の土砂崩れで新たにできた滝も今回の川下り中にみることができた。ガイドさんは、「まだ12歳の滝です」といっていた。外国人には、よくわからなかったみたい。突然、滝ができるなんて、、、大陸では考えにくいことかもしれない。

ちなみに、船でいっしょになった外国人の女性は、私に「侍はもういないのか?」と聞いてきた。「今はいない」というと、「でも孫とかいるでしょ・・」って。。まぁ、子孫はいても「侍という位はもうないんです、、、」って。まさか、ちょんまげを期待していたわけではないと思うけど、いつまでたっても、日本は侍の国だとおもわれているのかもしれない・・・。それはそれですごい・・・。

 

現地に行ってみないと、気が付かない歴史ってたくさんあるんだなぁ、と思う。歴史だけじゃない。今ある財産も。

 

紀伊勝浦から新宮に向けて海岸線を走る電車。目の前に海。こんな素敵な環境で通学している幸せに、電車で出会った高校生たちは今は気が付いていないんだろうな、って思った。将来、この街を離れることがあったら、毎日あたりまえのようにあったこの美しい海を懐かしく思い出すのかもしれない。

 

日本にも、まだまだ魅力的な観光地はたくさんある。つくづくそう思う。

 

旅が終わると、次の旅を考えてしまう。

お昼を食べた先から、晩御飯を考えるようなものか。。。

 

そうして、時間は流れていく。

遊んでいても、働いていても、何をしていても、一日は過ぎていくなぁ、、、と思う今日この頃。何をして過ごすのかを自分で決められるのは幸せなことだ・・・。

 

さて、4日間遊んだからには、明日からは働かねば・・・。

 

でも、やっぱり、旅が好き。

 

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