『意思決定が9割良くなる 無意識の鍛え方』 by 茂木健一郎

 意思決定が9割良くなる 無意識の鍛え方
 茂木健一郎
ADOKAWA
 2022年4月28日 初版発行

 

図書館で、茂木健一郎で検索して出てきた本。表紙をめくった中表紙は、なぜか左の端が文字が切れている。。これは、デザインなのか?なんか、文字が左に落っこちちゃった感じで、、なんじゃ?って感じがしたけれど、、べつに、、、デザインなのかミスなのか??どうでもいいことなのか、よくわからん。



茂木さん曰く、
「無意識を鍛えれば 人生は変わる」と。で、無意識を鍛えることで、意思決定をよくしよう、、ということらしい。

 

目次
第1章  私たちの生活にある「無意識」を解き明かす
第2章 世界的にも稀有な「日本的無意識」とは
第3章 抑えきれない感情はコントロールできる
第4章 現代社会に適応した人間関係へアップデートする
第5章 個性という無意識を鍛える方法
第6章 「スピリチュアル」を科学的に考える
第7章 無意識 力が高まる「習慣」の作り方

 

感想。
う~~ん、無意識が重要なのはわかるけれど、それがどうして意思決定が9割良くなる、、、につながるのかは、イマイチよくわからなかった。まぁ、脳の負担をへらすことで、創造性を高めると、意思決定がよくなるってことかな。けど、「意思決定がよくなる」っていうこと自体、定義がぼんやりしている。なにが良い意思決定だったのかなんて、、、正解はないのではないか、、とも思う。


A大学に行く、A社に就職する、Aさんと結婚する、、、どれをとっても、その意思決定をしたことが良いことだったのかどうかは、、、本人がそう思えばそうなんじゃないの?ってきがしてしまう・・・。いやいや、ここでいう意思決定が良くなるというのは、あれこれ悩まずに意思を決定できるということで、決定の中身ではないのか?なんだか、ちょっと、ぼんやりしているけれど、ざーーっと読んだので、私の理解不足なだけかもしれない。まぁ、意思決定をしないで、ぐずぐずしているチャンスはどんどんなくなるから、さっさと決断できるようになる、ってことか。

 

と、なんとなく、論理的なようでいて、論理的でないような、、、。かつ、わりと軽い内容。あっという間に読める。これは、気分転換に読むくらいでいいかな。

 

第2章ででてくる「日本的無意識」とは、日本人だけが持つ「集合的無意識」のこと。食事の前の「いただきます」は、日本語にしかない。特定の誰ということなく、感謝の気持ちで「いただきます」と、口にするのは、、、、たしかに、無意識だ。食事の前だから、無意識に「いただきます」と口からでてしまう。

 

また、トイレにも、森にも神様がいるのが日本。宗教だけでなく、食文化でもなんでも、海外から取り入れても「自分たちの型」にするのが日本人。それも、日本的無意識といっている。なんとなく、日本という集合体としてこんなもん、っていう無意識があるのかもしれない。

 

日本的無意識から、日本語の文字の歴史の深さについて話がとんでいる。『古事記』の時代も、日本語が使われている。諸説あるが、日本に漢字が伝わったのは、5~6世紀頃といわれている。つまり、1500年も日本の文字は使われ続けているのだ。英語の文字としての歴史は、600年程度。それに比べると、はるかに歴史が長い・・・。私たち日本人は、日本語で過去の文献を読むことができる。古事記を読むことが出きる。まぁ、現実問題、、、、その解読には本居宣長だって大変な苦労をしたわけだけれど、、、。古代ヘブライ語を読み解くのとは違うということだそうだ。

 

また、なぜか、話は、江戸時代が「ディープエコロジー」の社会だったという話にも飛ぶ。それは、よく言われる。衣食住、どれもとことん使い倒した。リサイクルの概念が今よりずっとすすんでいた、、ともいえる。

 

第3章では、抑えきれない感情としての怒りについてもでてくる。怒りを感じたら、「まず座ること!」を薦めている医師がいるそうだ。座って、体の筋肉がリラックスすることと 副交感神経が優位になる。副交感神経はリラックスしている状態であり、それは、座る、とか物を食べる、とか、行為からリラックスさせると副交感神経が優位になる、ということでもあるらしい。
だから、「怒っている人」にとりあえず美味しいものを食べさせておく、っていうのも意外と的を得た策だそうだ。ぷりぷり怒りながら、食事をする人って、あんまりいないよね。。。

 

本書も、『ストレスフリーな脳になる』と似ていて、ようするに、脳の負担をかるくしてやることで、いざというときフルに脳が働ける、ってこと。

megureca.hatenablog.com

脳の負担を軽くするには、無意識で実行できることを増やしてやればいい。ルーティンを取り入れるというのも、そういうこと。リラックスのために、ルーティン。無意識って鍛えられるのか?!っていう疑問もあるけど、ルーティンによる強化学習を鍛えるっていっているのかな。

 

随分と、話題があちこちに飛んで、なんとも、雑記的な一冊だった。その分、何が大事かな?って自分に問いかけたくなるのかもしれない。

 

ルーティンにしたつもりが、いつの間にかやらなくなってしまっていること、、、見直してみようって思った。寝る前に、ダイニングの机の上から物をなくす、、っていつの間にか、また、やらなくなってしまっている。本とか、ノートとか、、、、だしっぱなしで寝てしまう今日この頃、、、。片づける場所が無いモノたちが机にあふれてしまう・・・。本の横積みは禁止にしようとおもっているのだけれど、、、ついつい、、、。メモ用の裏書き紙、ノート、電卓、筆記用具、、、いろいろなものが机の上に散乱・・・。

 

う~~ん、ダイニングテーブルの上の空白を維持するって、ルーティンにするというより、まず、ルールとして復活させよう、、、。朝起きてきて、すっきりなテーブルのほうがずっといい。よし!断捨離の気分になってきた。

 

何事も、空白があるって大事。視界に何か入ってくるだけで、脳は反応しちゃうんだよね。通訳をしているとき、無意識に目を閉じていることがある。音に集中するとき、目から他の情報をいれたくない、って感じるからだと思う。海や空が気持ちいのも、視界にごちゃごちゃと入ってこないからなのかもしれない。

 

空白、無意識、ボーっとする時間、、、無を大事にするって、大事。