『カルアシ・チミーのおはなし』 by ビアトリクス・ポター 

カルアシ・チミーのおはなし
ビアトリクス・ポター さく・え
いしいももこ やく
福音館書店
1983年6月25日 発行
2002年10月1日 新装版発行
2019年11月5日 新装版改版発行
ピーターラビットの絵本ー18

 

石井桃子さん翻訳の絵本をもとめて、ピーターラビット、シリーズ18。カルアシ・チミーは、太って、気のいい、ハイイロリス。初登場、かな。

 

カルアシ・チミ―には、カルアシ・カアチャンという奥さんがいる。冬眠の準備のためにクルミを集めている。集めたクルミを、木の穴などに隠す二人。他のリスたちは、とったクルミを地面に埋めるので、埋めたところがわからなくなって、結局は半分くらいはなくしてしまう。特におバカなのは、ギンイロシッポというリスだった。カルアシ・チミ―たちは、賢く隠した。

 

でも、「おれのクルミほったやつぁだれだぁ」と歌う鳥につられて、他のリスたちは、チミーたちにクルミを取られたと思って、チミーを追いかける。そして、ギンイロシッポは、木の上にチミ―を追い詰めると、木の穴にチミーを押し込んでしまう!
穴の中で転げ落ちたチミーは、自分たちが集めたクルミの山の上に落ち、倒れてしまう。

 

うちにかえってこないチミーを心配するカアチャン。カアチャンは、「カルアシ・チミー!!」と叫び、森中を探し回った。でも、チミーは見つからない・・・。

 

そのころチミーは、木の穴の下で、ちいさいシマリスに介抱され、大変親切にされていた。シマリスは、木の穴からクルミがふってきた話をした。それは、チミーたちが隠したクルミだった。それを聞いたシマリスは、大笑い。たくさんクルミを食べろとチミ―にすすめてくれる。痩せないと、穴から出られないことを心配するチミ―・・・。

 

カアチャンは、チミーが見つからないままに、クルミを隠していた場所へやってくる。そこにあらわれたシマリスのハッキー奥さんに出会う。ハッキー奥さんは、だんなのチピー・ハッキーが行方不明なのだとカアチャンに話す。でもきっと、キツツキの穴の下にいるはずだ、、と。チピーは奥さんとケンカしていたので、帰りたくなかったのです。

 

そして、カアチャンとハッキー奥さんが木の穴を覗くと、穴の下の方からリスの声が・・・。中を覗いて、「カルアシ・チミー!」とさけぶカアチャン。すると、「おまえか、カアチャンや!」とチミ―の声が!

チミーは、木の中を上ってきて、あなから顔をだしてカアチャンにキス。でも、太ってしまったので、穴から出ることができなかった。ちょうど、嵐がやってきて、木がぶっつりと折れてしまう。おかげで、木の中から飛び出して、チミーはカアチャンといっしょにお家に帰りました。

 

一方の、チピーは、奥さんとケンカ中なので、もうちょっと木の中でじっとしていたけど、クマが近づいてきたので、やむなく、奥さんの元に帰りました・・・。


また、なんちゅう、話や!!!
おデブになって、穴から出られないチミ―・・・。
クマが怖いから、奥さんの元にすごすごかえるチピー・・・。

チミーは、早くカアチャンにあいたいけど、チピーは奥さんから隠れていたい。

そんなオスたち・・・。

オスの方がおまぬけってことか。。。

 

リスの絵は、可愛い。

 

まぁ、結局、どちらのカップルも、元の生活にもどったということ。

日常は、無常・・・。

 

ピーターラビットシリーズ、これは子供の絵本ではない。。。。

楽しすぎる。