『美味しい 英国紅茶のお話』 by  田宮緑子 (グリン子先生)

美味しい 英国紅茶のお話 
イングリッシュ・ミルクティーの絵本 
田宮緑子 (グリン子先生)
テン・ブックス
2016年4月5日 初版 第1刷発行
2016年5月26日 第2刷発行

 

図書館で目に入ったので借りてみた。

 

ちょうど、今年のお正月に日本に帰国していたロンドンの友人から紅茶をお土産にもらった。昔から、ロンドンで飲むミルクティーはすごくおいしいのに、日本で飲むとそうでもないのはなんでなんだ、、、と思っていた。まぁ、水が違うとか、色々言われるのだけれど・・・。

 

本書は、絵本、ってことになっている。確かに、イラスト満載。横長のハードカバーで、A5サイズくらい?ちっちゃくって、可愛い本。

 

”紅茶の国の「イングリッシュ・ミルクティー」。
この世界一おいしい「キャラメル色」の紅茶は、お砂糖とたっぷりのミルクが入っています。”って。

そうそう、ミルクも、お砂糖もたっぷり。それが美味しいのよね。

 

そして、
”ミルクにぴったりな茶葉を選び、ミルクの風味に負けない淹れ方がわかれば、お水やミルク、そして風土がちがう日本でも、さらにおいしい一杯がいれられます。”って。

おっしゃ!おいしいミルクティーを飲もうじゃないか!

 

Contents
イングリッシュ・ミルクティーの世界へようこそ
 紅茶ってどんなお茶?
世界にかかるティーベルト
紅茶の国イギリス
ミルクティーを美味しくする水とミルク
ミルクティーを引き立てる 砂糖

ミルクティーにぴったりの茶葉
かしこい道具たち
美味しいミルクティーの入れ方
ティーバックでミルクティー
ミルクティーのバリエーション
 1  ロイヤルミルクティー
 2  チャイ
 3  アイスミルクティー
紅茶に合うお菓子

 

もう、目次をみているだけで美味しそうではないか・・・。
もっぱらコーヒー党の私だけれど、紅茶も結構すき。海外に行くと、コーヒーをお土産にすることはないけれど、紅茶は結構買ってくる。

 

そもそも、お茶の種類は大きく分けると、紅茶、烏龍茶、緑茶の3種類。いずれも、「カメリア・シネンシス」というツバキ科の樹からつくられる。

茶葉を発酵させれば紅茶、半発酵で烏龍茶、不発酵で緑茶となる。

 

ティーベルトというのは、北緯45度から南緯35度の地域。水が豊富で、昼と夜の寒暖差が大きい地域がよいらしい。

ちなみに、インベルは、「北緯30から50度、南緯20から40度」。なんで、南北一緒じゃないんだろうね??海流の影響かな?

ティーベルトの方が、赤道直下もふくまれていて、範囲は広い。ちなみに、イギリスはティーベルトからは大きく外れている。寒すぎるのだろう。だから、インドに紅茶を求めてやってきたんだね。いくら温暖化が進んでるとはいえ、まだロンドンがティーベルトになることはなさそうだ。ちなみに、ワインベルトは、昨今イギリスの南部は、素晴らしいスパークリングワイン産地になっている。なんせ、シャンパーニュ地方と同じ石灰質土壌だからね。シャルドネも、ピノノワールも、適した土地になりつつある。

 

イギリスで紅茶が美味しいのは、その硬水のせいといわれていたけれど、英国王立化学協会によれば、紅茶をおいしくするのは「軟水」なのだとか。硬水はミネラルが多く含まれているために、紅茶の成分が溶けだしにくく、風味をよわめてしまうのだそうだ。

そうか、日本の軟水の方が紅茶はおいしくなるのだ!!

 

加えるお砂糖は、クセのないラニュー糖が一番。

 

ミルクティーにぴったりの茶葉は、
アッサム:産地はインド。濃厚でパンチがある
ブレンド:さまざまなメーカーのブレンド
ウバ:産地はスリランカ。ハッカ臭ににた、スーと鼻をとおるような風味。強い渋みはミルクとあう。
キーモン:産地は中国。スモーキー・フレーバーがある。
ニルギリ:産地はインド。個性が強くないので、ストレートやアイスにも。ミルクティーにするとさっぱりとした飲みやすさ。
ティンブラ:産地はスリランカ。フルーティーな香りと控え目な渋み。

 

カップは、口の広がっているものがベター。コーヒーカップより飲み口が広くって、背が低いのが紅茶用。マグカップだって、分厚い素材は冷めにくいのでOK。

 

カップ一杯分には、ティースプーン山盛り一杯の茶葉で。ポットやカップは予め温めておく。茶葉をいれて、わかしたての熱湯を注いで3~4分、蓋をして蒸らす。ミルクを加えることを考えて、ストレートで飲む時よりもちょっと濃い目に。ポットから注ぐ前に、茶葉をバースプーン(カクテルなどを混ぜる時に使う長いスプーン、普通のスプーンでもOK)でひとかきして、美味しい成分を余すことなく抽出。あんまりぐるぐるすると渋みまで出ちゃうので混ぜすぎない。ティーストレーナーを使って、最後の一滴まで、そそぐ。

最後の一滴は、ベストドロップと呼ばれる。緑茶と一緒で最後の一滴にうまみがぎゅってことらしい。

 

ラニュー糖をいれて、ミルクを入れて、キャラメル色になったら美味しいミルクティーの完成!

 

別に、特別なことはないけれど、なんだか、この本をみていると美味しくミルクティーが入れられそうな気がしてくる。

可愛いイラスト付きで、気分はイギリス人?! 

 

紅茶に合うお薦めのお菓子は、

トライフル(Trifle):スポンジとフルーツ、生クリーム、カスタードを重ねたお菓子。

ブレッド&バタープディング(Bread&Butter Pudding):トーストしたパンにバターのぬて、卵、砂糖、ミルク、レーズンを混ぜた液につけてから火を加えたお菓子。

マーマレード(marmalade)夏みかんや甘夏のジャム、トーストにつけて。

イートンメス(Eton Mess):ベリー類とメレンゲ(市販)に生クリームと砂糖をかけて、ぐちゃぐちゃませて食べるお菓子。

 

どれも、甘そう、、、、、だけど、たしかに、コーヒーより紅茶に合いそう。

マーマレードは、コーヒーには合わない・・・・。

 

ということで、今朝は、ルーティンのコーヒーを飲んだ後に、さらに、ミルクティー

併せるのは、チョコだけどね。

 

美味しい一杯で始まる一日は、気分がいい。