「知的生産性」

「知的生産性」

出口治明

日本実業出版社

2019年2月20日 初版発行

 

図書館でたまたま目に入ったので、借りた本。

これは、あたり!

出口さんが、APUの学長になられた経緯や、若いときに異端児と言われたこと、等々。

出口さんは、自分に「寝る前に一時間本を読む」というルールを若い頃から実践しているとのこと。

これまでに読んだ本は、10000冊を越えていると思うと書かれていた。

 

10000冊?!

一日一冊読んで、一年で365冊。

10年でも、3650冊。。。

10000冊読むのは、27.4年かかる計算・・・。

いや、すごい。

そりゃ、縦横無尽に、地球の端から端まで、時代の端から端まで、、、話が飛び出し、つながるわけだ。

 

本書では、生産性を上げるために必要な

「考える技術」

「インプットとアウトプットの技術」

「マネジメントの技術」

「コミュニケーションの技術」

が、語られている。

 

その前提として、なぜ、日本の生産性は低いのか?日本は何をしないといけないのか?

日本の生産性を上げるためには、「工場モデルからの脱却が必要」という事を言われている。

これは、先日読んだ「コロナ後の世界を生きる」の中、

隈研吾さんの「ハコからの脱却」と同じ考え方だと思った。

megureca.hatenablog.com

あ、つながった!

って感じ。

 「ハコ」、高度成長期の象徴のようなもの。

 

高度成長期にあった、集団就職のような形で誰もが同じ仕事をする、労働を提供する、という形では、これからの日本の生産性をあげることは期待できない。誰もが同じことをやって、量で勝負する時代ではない。

サービス産業、アイディア勝負の世界になっていくだろうと。

すでに、「メシ・フロ・ネル」という時代ではないが、いつの時代にあっても、アイディア勝負の世界に必要な学びは、「人・本・旅」と、出口さんはおっしゃる。

 

同感!!

 

人、色々な人と出会うこと。

本、古典を読むことで原理原則を知ること。

旅、現場を知ること。

 

旅に出る、というのは、隈研吾さんの「歩く」とも通じるかもしれない。

 

 

 

「考える技術」のなかで、マイルールをつくって習慣化させる、という話があり、そこで、就寝前1時間の読書の習慣の話が出てきた。

そして、10000冊。。

 

「インプットとアウトプットの技術」の中では、インプットだけでなく質の高いアウトプットが必要だと。そして、スピードも大事。スピードをもって質の高いアウトプットをするには、健康を整えておくこと!と。

 

「マネジメント技術」の中では、ミッションを明確に持つというとともに、「先行指標」という言葉がでてきた。指標をさだめて、進捗を測ることの重要性。

出口さんは、APUの学長をされているわけで、大学というのは、「10年後の日本を移す先行指標である」と言われている。たしかに、と思う。

20代が30代になったとき、社会で活躍する中心になっていく。

新しい社会を作っていく。

そう考えると、大学のありようというのは本当に大切なんだと思う。

そして、その大学のありようは、小学校から高校までのありようによるのだろう。

 

「先行指標」は、先日読んだ、枝廣淳子さんの「好循環のまちづくり」にも出てきた言葉。

megureca.hatenablog.com

やっぱり、正しい指標で測るというのは重要だ。

 

 

「コミュニケーションの技術」では、ずばり、「人生で一番大切なことは正直であること」とある。

これは、田口佳史さんの「素直」を大切にしなさい、の教えとつながる。

megureca.hatenablog.com

 

 

出口さんの本は、読んでいると、色々な世界とつながる。

10000冊がつくった出口さんの頭の中。

30年かけたら、少しは近づけるだろうか?

 

やっぱり、人に会って、本を読んで、旅に出て歩く。

それが、健康につながるし、生産性向上につながるんだ。

がってん!

私の好きなことばかりじゃないか。

 

早く、旅に出たい。

でもいけない、コロナ自粛期間。

その分、本を読もう。

今年は、365冊読みたい。

現在、172冊。

おっと、一日一冊の指標からはビハインド!

 

試験が終わったら、いっぱい読もう。

出口さんの本を読むと、元気をもらえる。

今は、このエネルギーを勉強に!!

 

 

 

 

 

禅の一言。 差別(区別)と平等  色と空

今日の坐禅会。

教えてもらった、今日の禅の一言。


差別(区別)と平等  色と空
「二項併呑(にこうへいどん)」 は禅のこころ どちらにも偏しない 
ということ。

 

禅における差別というのは、一般用語の差別とはちょっと違う。
差別(区別)の側面 = 色
平等 の側面 = 空
ということで、色と空。


二つを別物と見ないで、二つを一つのものとしてみる。
心の基本的なスタンスは、区別のあるものを平等に見る。

有と無 
生と死 
明と暗 
個と全体 
意識と無意識

こういったものは、両側面であるけれど、
両側面を別々にみないで、それは一つのものだとしてみる。
ということ。

 

禅の指導で
放行と把住 (ほうぎょうとはじゅう)
という言葉がある。
禅の指導をするときに、全部開いて、自由にやらせるのが、放行。
ぎゅっと握って、押し込めて、一点にもっていくのが、把住。

 

自由と規律  
相対と絶対

 

事と理   
事実と原理  
現実と理論

世の中には、色々な相対する言葉があるけれど、いずれも、一つのものとして考える。

 

うん。

わかるような、わからないような。

でも、どちらか片方しかない世界はないのだと思う。

身近なところで言えば、

喜びと悲しみ

長所と短所

どちらかしかない人生なんてない。

 

全てのものについては、区別がある。 
区別があり、平等である。

 

最近、「個性」という言葉に、違和感のようなものを感じたことがある。

「個性」があるから、「区別」があっていいのだが、そこに一般用語でいう「差別」はないほうがいい。

 

最近、10代の大学生が語っていた言葉で、

「小学校から高校まで、協調性をもてとか、みんなと同じになることを指導しておいて、大学入試や就職活動で、いきなり『個性を発揮しろ』なんて言われても、戸惑う人はたくさんいる。教育者はそこに矛盾を感じないのか」

と。

なるほど、そりゃそうだと思った。

こうして、はっきりとそれを意見として10代から50代までの幅広い年齢が集まるとある場で発言できる彼女を、素敵だと思った。

責める言葉として発言したのではなく、あくまでも、私はこう思う、という大人の発言だった。

彼女の「人格」が、そう発言させているのであり、それは「個性」というものではないような気がした。

 

「個性なんてほっておいてもあるもんだ」と、養老孟子先生もいっている。

大切なのは、「個性」ではなく、「人格」ではないだろうか。

 

7つの習慣」(スティーブン・R・コヴィー著)に、「人格主義」という言葉があるが、ここでいう人格も、人にはそれぞれ区別、違いがあるということなのかもしれない、という気がしてきた。

それぞれの人の「人格」を認める。

ただそれだけのこと。

それが、「平等」、ということなのかもしれない。

 

色即是空

なんとなく、語感が好きで、旅先で遊んだ有田焼の絵付けをするときに書いてみた。

色即是空

 

色とか空って、広がる感じが好きだ。

 

区別しないとか、平等に考えるとか、

執着しない、という生き方ともつながるのかもしれない。

 

執着しないと、生きるのが楽になる。

でも、執着することで、楽しくなる人生もある。

これも、両面ということなのかもしれない。

 

今日も、好きに生きよう。

今日も、煩悩だらけの坐禅だったけど、

素読じゃないけど、見様見真似でやっているうちに、

いつかできるようになるかもしれない。

 

とりあえずは、まねっこでもいい。

やってみよう。

 

話が拡散してしまったが、これも、放行ってことで。。。。

 

 

 

 

「素読」という言葉に、また出あう。

図書館で予約していた本。

茂木健一郎さんと松岡正剛さんの「脳と日本人」。

2007年の本。

 

ぱらぱらと全体を見渡しているときに、また、見つけてしまった。

 

素読

 

ノーベル物理学賞を受賞されている、湯川秀樹さんについての話題。

 

物理学という非常に専門性の高い学問で、鋭く、俊敏な知性が必要な学問(茂木さんの表現)のノーベル賞受賞者。茂木さん曰く、その湯川さんが、

”幼少のころから漢文の素読をして育ち、漢籍について大変な素養をもっていましたね。もちろん、総合的な教養も身に着けていたわけです。つまり、ノーベル賞を受賞するような知のあり方の背後には、熱帯雨林のように豊穣で総合的な知性があったわけです。そういう知性がなかったら、エッジの立ったオリジナリティもありえなかったと思うのです。”

と言っている。

 

素読」から、身につく知性。

 

素読」でもいいから、とにかくたくさん読みたい、と思う。

 

今、私が猛烈に本を読みたいと思っているのは、総合的にものを考えられる大人たちにであったことがきっかけかもしれない。

出合ったのは、40代後半になってから。

 

50代の私から見ての大人の人たち。主には70代の方たちだけど、彼らと話をするといつも新しい発見や感動がある。そして、その方々は、もちろん私より人生経験豊富で、30年同じ会社にとどまっていた私からみると、本当に、大人なのだ。自分の頭で考えていらっしゃる。多分、ああいうのを総合的知性というのではないだろうか?

職業としても色々なことを経験されている方たち。

短パンのお尻ポケットにいつも文庫本を持っている方。

今も現役で本の編集校正をされている方。

今も現役で介護の現場で働いている方。

 

「もっと本を読みなさい」

そう言ってもらえたことの幸せ。

 

素読」でもいいから、意味がわからなくてもいいから、いっぱい読んでみよう。

 

素読とは、音読すること、と田口佳史さんはおっしゃっていた。

 

音読というのは、ボケ防止によい、と通訳の先生はおっしゃっていた。

 

英語でも、日本語でも、読んだ文字を声をだして読み上げることで、

インプット → 視覚の利用

アウトプット → 口を動かすという行動

インプット → 自分の声を自分の耳で聞く聴覚の利用

 

活舌のよさは、若々しさにもつながると。

 

自分で受けるときめた資格試験まで、あと10日。

意味が分からないと言っている場合ではないけど、日本語、英語、両方の教本を音読してみよう。

そして、録音して聞いてみると、自分の発話の悪さに啞然とするのだ。。。。

これも一つの計測。

測らなければ管理できない。。。

 

発話の練習と、受験勉強と、一石二鳥だ。

あと、10日、口を動かす!

論述は筆記試験だけど、、、。

まずは、頭に入れよう。

 

それにしても、どうして頭に残る言葉と、残らない言葉があるのだろう。

バカの壁って、おもしろい。

どうやら私のアンテナは、今は「素読」という言葉に立っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大人の学習 素読の効用

素読」(そどく)

 

広辞苑によると

文章の意味・内容はさておいて、まず文字だけを音読すること。漢文学習の初歩とされた。そよみ。すよみ。

論語素読する」

 

「ぶれない軸を作る東洋思想の力」 田口佳史、枝廣淳子
光文社新書 2018年12月20日 初版第1刷発行

を読んで思ったことの覚書。

 

江戸時代は三歳くらいから素読で「百字百回」をした。

何を読むかというと、儒教の経典で重要な九種の書物、四書五経

四教、「大学」「中庸」「論語」「孟子

五経、「詩経」「書経」「礼記」「異経」「春秋」

 

これらを、意味は分からなくてもいいから百字ずつ百回読むのだそうだ。

とにかく、テキストを頭から覚えろ、ということ。

 

百字がどれくらいかというと、一般の新書の一行が40文字くらい。一日3行。

それくらいだったら、毎日覚えられそうな気がする。

しかし、意味が分からないことを覚えるというのはまた難しい。素読をしながら、百回も読んでいるうちに意味をかんがえたりするのではないだろうか。

 

また、現代の生活においては、気を付けていないと、いらない情報が目から耳から、どんどん入ってきてしまう。

素読は、情報が限られた時代だったからこそ、よかったのかもしれない。

でも、もちろん、今の時代でも。

意識して、余計な情報はいれない、という工夫が必要な気はするけど。

 

素読をやって、意味はともかく音として頭に入っているところで寺子屋に行って話を聞く。教科書がなくても、頭に入っているから、なんとなくわかる。

素読でわからなかった意味が、先生の説明で意味が分かる。

それは、楽しかっただろう、、、と思う。

意味など分からなくても、少し身近なものになっておく。

そして、ある時、点と点がつながる。

それは、現代においての私の読書の楽しみ方の一つである。

Megureca!(Megのエウレカ!) の瞬間。

 

よく、予習、復習の重要性を言われるけれど、

大人になってからの学習は、予習というよりは、自分が何に興味を持っているのかを自分で理解しておくことが重要のように思う。

内容の理解ではなく、これから何を学ぼうとしているかの理解。

素読ではないけど、フォトリーディングは大人の学習で、予習のように有効のように思う。

 

そもそも、フォトリーディングは、

① 準備

② 予習

③ フォトリーディング

④ 復習

⑤ 活性化

からなり、②予習、というステップがある。

全体を見渡して、目次をみて、この本を読むべきかどうか決めるステップ。

この本から、何が得られそうなのかを把握するステップ。

 

私は、3年くらい前に2日で10万円というフォトリーディングの講習を受けた。すでにやり方は我流になっているし、5つのステップをちゃんとやっているわけではないけど。素読ではないけれど、ざっと中身を見渡す、というのは結構身についている気がする。

2日で10万円という、超高額講座。

詐欺かもしれない、と思いつつも、本当に本が速く読めるようになるなら、、、と思って受けた。

10万円の価値があったかというと、微妙。

受けたことは後悔していないけど、フォトリーディングに興味があって、知りたい!の気持ちを満足させてもらったという事で、一日1万円、2万円なら、大満足だったかも。

講座には、50人くらい?はいたと思うから、あれで講師は500万円稼いだのか、と思うとやっぱり、詐欺に近い気がしなくもない・・・。

フォトリーディング協会?のルールなのかもしれないけど。

最後に、ちゃんとポール・R/シーリィさんのサイン入りのcertificateをもらった。

 

と、話を元に戻そう。。。

 

大人の学習は、誰かに言われてやるのではなく、自分が好きでやること。

仕事で必要な資格だったとしても、好きで選んだ仕事だろう。

 

大人の学習こそ、素読に学んで、まずは、自分が知りたいことを自分に知らせてあげよう。

最初から理解できなくてもいい。

知りたいう気持ちが本物なら、必ず、身につく。

バカの壁は、いつまでもバカの壁

 

大人の学習は、自分を知るという事でもあるのかもしれない。

 

何を学ぶかも、自分で決めよう。

自分の頭で考える。

 

教養は幸運な時には飾りとなるが、不運の中にあっては命綱となる  

by アリストテレス

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぶれない軸を作る東洋思想の力」 by 田口佳史、枝廣淳子

「ぶれない軸を作る東洋思想の力」
田口佳史、枝廣淳子
光文社新書
2018年12月20日 初版第1刷発行

 

図書館で枝廣淳子さんの名前で検索して出てきた本。田口さんとの共著ということで2018年の本だったけどさっそく借りてみた。


田口佳史さんは1942年生まれ東洋思想研究者。

私が、彼の著書を初めて読んだのは、多分 「なぜ今世界のビジネスリーダーは東洋思想を学ぶのか」だったと思う。とても共感した。

特に、
「どんなに優れたビジネスプランを作っても、実行する人に徳がなければうまくいかない」
というところ。そこにとても共感した。そんな実態をま目の当たりにしていた時期だったからかもしれない・・・。


(話はそれるが、 Google ドキュメントの音声入力で上記1文を入力していたら「徳」が、「得」とと変換された・・・・・、恐るべし、ビッグデータAI・・・・)


枝廣さんのシステム思考と田口さんの東洋思想とが一緒になった本、どんなものなのか楽しみに読んでみた。


とてもお勧めの本。

私の中では星5つにしてもいいくらい。
購入して手元に置いておこうかな、と思っているくらい。

 

ほぼ田口さんの教えが書かれているといった感じ。


人生を春夏秋冬とした時、それぞれ
第1章「春」 幸せな子どもの育ち方
第2章「夏」 青年期の自分の育て方
第3章「秋」 人生の陰と陽を生きる成年期
第4章「冬」 人生の終章の行き方
とそれぞれのステージでの教えがあり、
終章 現代を生きるための東洋思想
で、まとめられている。


第1章から第4章、それぞれのステージで Q & A のようなページが設けられている。


枝廣さんの書かれた、「はじめに」によると、
”本書は、田口先生に私が様々な角度や切り口でお話を伺い、『人生100年時代を幸せに生きる糧に』と一緒に編み上げたものである。”
と。

 

たまたま図書館で見つけて借りた本だったけれども、私には、とても良い本だった。


タイトルを見たときから私にとってのブレない軸とは何なんだろうかという質問を持って本を読み進めた。
私にとっての原理原則とは?


読み進めて思ったのは、唯一絶対の解などないということ。。。。それでいいのだ。
それでいて、東洋思想で大切にしなさいと言われることに、強く共感する。
では東洋思想とは何なのか?
東洋思想において、ひとつの軸は「根源」を大切にするということ。
物事の本当の本質は何なのか。


「外側にあるものすべて、内側の産物、心の産物」というのが東洋思想の考え方。
外見で見えているものだけではなくて、内在する根源を考えるということ。

それが、禅の教え。
私なりの理解だけれど。


そして一人一人の考え方の軸となるのは、やはり内在する根源によるものなのだと思う。
人のものの考え方を育むのは、やはり幼少の頃の教育ではないだろうか。
幸せなことに、私は家族に恵まれ、のびのびと育ててもらった。
「慈愛」も「義愛」も、ふんだんにもらって育ててもらったと思う。
特別に、何か優れた家庭だったとかいう事ではないけれど、自由に育ったおかげで、そんなにへそ曲がりに育たなかったのではないかと思う。

 

第1章の 幸せな子どもの育ち方、のところで出てくるはなしが、人としての基本を作るはなし。


江戸時代の寺子屋は「清掃・応対・進退」の大切さを教えていたとか、意味が分からなくても素読(とにかく読む)ことで、いつか理解につながるとか、「孝と徳」が、愉快な人生をつくるとか。

盛りだくさんの生きるヒントがある。

 

覚書にしたいことがたくさんありすぎるのだが、

今日は、この興奮、良書に出合えたという興奮を覚書にしておこう。

 

Meguruca!

清掃の3つの効用

「整理整頓能力が身につく」、「すがすがしい、がわかる」、「愛着心」

 

さて、今日は、机の上の清掃をしてから、勉強しよう。

 

能ある鷹は、何隠す? 大人は、何隠す?

「能ある鷹は爪隠す」

 

かっこいい言葉だ。

隠す爪があったら。

 

先日、元上司含めた仲間との4人の会話で、私自身を元上司(A氏)の新規事業構想に売り込むのに、

私:「ほら、私を秘書に採用してみたら?お安くしておきますよ。」

  (もう、ぷー太郎一年なので、そろそろ稼ぐネタを探したい私)

A氏:「お前は、なんでも質問ばっかりだからめんどくせー。秘書はYesマンがいい」

  (20年来の付き合いで、あーいえばこーいうで、いつも議論してきたA氏と私)

私:「いや私だって、秘書させたらすごいですよ。Yesくらい言えますって。

   ほら、能ある鷹は、尻隠すって、、、」

B氏、C氏:「だろっ!」

宴会中の会話。

 

「いやいや、知ってるって、、、爪隠したのよ、、」

 

いや、本気で尻隠す、って思っていたわけでなく、

とっさに出てこなくて、「尻隠す」になっちゃった。

でも、意外とありそうじゃない?

「能ある鷹は尻隠す」

意味が全然通じないけど。

 

頭隠して尻隠さず。

尻もやっぱり出ちゃいけないけど、でちゃうってところが爪と共通じゃないだろか。

 

広辞苑によると、

 

能ある鷹は爪隠す

才能や実力のある者は、軽々しくそれを見せつけるようなことはしないというたとえ。

 

頭隠して尻隠さず

悪事や欠点などの一部を隠して、全部を隠したつもりでいること。

 

ということはだ、

「尻」が、悪事や欠点などだとすると、

「能ある鷹は尻隠す」とは、

才能や実力のあるものは、悪事や欠点などのすべてを隠す。

 

ということか?!

 

仮に、「能ある鷹は、尻隠す」というのは、

才能や実力がある人は、悪事や欠点を見せつけるようなことをせず、かくすことができる、という事だとすると、だんまり、通せる。余計なことは言わない。

大人の対応をする、ってことか?

 

おぉ。

新しい言葉の完成。

 ちょっと、いやらしい感じ。

あんまり、使いたくないね。

やっぱり、能ある鷹は爪隠す、がいい。

 

隠すような爪はないけど・・・。

 

人は、なぜ動物を使う比喩をつかうのだろう。

そうえいば、「頭隠して尻隠さず」、と言われて、私は「ひよこ」を頭に描くのだが、言葉の中には「ひよこ」とは一言も出てきてない。

なにかの辞書に、絵が付いていたのだろうか?

 

さて、一般的には、「頭隠して尻隠さず」と言われて何を頭に描くだろうか?

 人間の子供?

ひよこ?

いずれにしても、幼い生き物のような気がする。。。

 

大人は、「頭隠して尻隠さず」なんてしちゃいけないのだ。

 

大人になるというのは、尻も爪も隠すということかもしれない。。。。

大切なことは話すけど、余計なことは話さない。

人の話をよく聴こう。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

「好循環のまちづくり!」 by 枝廣淳子

好循環のまちづくり!
枝廣淳子 著
岩波新書
2021年4月20日第1刷発行

 

図書館で”新着ご案内”の所に並んでいた。

枝廣さんの名前を見つけて借りてみた。
まちづくりをテーマにした本ではあるけれども、枝廣さんのシステム思考を垣間見ることができてなかなか面白い本だった。組織運営という視点でも、勉強になった。

 

枝廣さん曰く、まちづくりにおいて大事なものは、その一つは共通のビジョンをつくるということ。
そしてシステム思考(つながりをたどって現状の構造を理解する)で、つながりの好循環を考える。
悪循環を断って、好循環を強めるためのプロジェクトを考えて実行する。


ビジョンづくりをホップ、システム思考でのつながりをステップ、好循環を強めることジャンプ。
ホップ・ステップ・ジャンプの3ステップと枝廣さんが説明している。

 

テーマは街づくりだけれども、これは組織における事業運営にも同じことが言えるように思う。

 

ビジョンづくりで大切なのはバックキャスティングで考えるということ。

今ある、今できることからフォーキャストで考えるのではなく、どうなりたいのか、ありたい姿を考え、目的地から現在地へバックキャスティングで考える。

ビジョンと手段を混同しないことも大事。

また、ビジョンはつくったビジョンを共有するだけでなく、作るプロセスの共有も大事だと。

 

ビジョンを作るプロセスのヒントとして、「最悪シナリオ」から考えてみるというのも面白い。「絶対に、こういう未来にはなりたくない」という「最悪シナリオ」を共有することで、じゃぁ、もっとこうしよう!という、明るいビジョン設定が共有しやすくなると。


企業の成長のシナリオを書くときも同じだと思う。
個人の成長のシナリオもそうかもしれない。
ありたい姿を考えなければ、ありたい姿にたどり着くことはない。

やりたいことリストを作るとき、やりたくないことリストから作るのやりやすいのと同じかも。

 

そしてプロジェクトを実行していくにあたって指標を正しく設定するというのも大事ということが書かれている。


まさに「測らなければ、管理することができない」(by エドワーズ・デミング)だ。

計測することが、結果をもたらす。


そして何を指標にするかは目的次第であり、 進捗が分かるような指標が必要である。
指標には先行指標遅行指標がある。
例えば人口減少に苦しむ市町村が人口そのものを指標としても、それは遅行指標でしかない。つまり何かのアクションをとったとしても、すぐに結果としてその数値の変動が見えてくるものではないということだ。なので指標には先行指標と遅行指標とバランスよく設定することが必要である。

 

ダイエットするときの、今日一日の摂取エネルギーの記録が先行指標だとすれば、体重は、遅行指標だろう。

 

サラーっと読める本で、なかなか、当たりだった。

本当に地方創生をしていきたいと思っている人には、とても良い教科書になると思う。

枝廣さん自身、自分がすべての地方都市に直接貢献できるわけではないので、この本を書いた、とおっしゃっている。

文字にするというのは、すごいことだ。

 

私が初めて枝廣さんのシステム思考に出会ったのは、彼女の翻訳本だった。
世界はシステムで動く」 by ドネラ・H・メドウズ, Donella H. Meadows,

なぜ、その本を手にしたのかは忘れてしまったけれど、その年の一番おすす本といっていいくらい、私には目から鱗が、ポロポロ、、、。頭がすっきりしたのを覚えている。


久しぶりにシステム思考という言葉を思い出し、かつ、つながりのループで複雑な関係を図に示していくという作業を思い出した。

事業計画を考えるときに書き直してみようと思う。

 

本当に地方再生をしたいと思っている人にお薦めの枝廣さんTips。

【地域経営力】
① 将来を見据える力
② 考える力
③ 議論する力
④ 変化を作り出す力
⑤ 伝える力
⑥ つながるつなげる力

 

一人一人の成長にもつながると思う。

ちょっと、社会に対して、がんばろうかなぁ、という気がしてきた。

 

とりあえず、、、、という手短な目標ではなく、長期の自分のビジョンを見つめなおそう。

そうだ、6月末で、脱サラ一年。

記念すべき、独立記念日

いや、独立に向けての準備記念日だ。

 

自分の人生づくり、長期視点で考えよう。

人生、150年時代!!