「知的生産性」
出口治明 著
2019年2月20日 初版発行
図書館でたまたま目に入ったので、借りた本。
これは、あたり!
出口さんが、APUの学長になられた経緯や、若いときに異端児と言われたこと、等々。
出口さんは、自分に「寝る前に一時間本を読む」というルールを若い頃から実践しているとのこと。
これまでに読んだ本は、10000冊を越えていると思うと書かれていた。
10000冊?!
一日一冊読んで、一年で365冊。
10年でも、3650冊。。。
10000冊読むのは、27.4年かかる計算・・・。
いや、すごい。
そりゃ、縦横無尽に、地球の端から端まで、時代の端から端まで、、、話が飛び出し、つながるわけだ。
本書では、生産性を上げるために必要な
「考える技術」
「インプットとアウトプットの技術」
「マネジメントの技術」
「コミュニケーションの技術」
が、語られている。
その前提として、なぜ、日本の生産性は低いのか?日本は何をしないといけないのか?
日本の生産性を上げるためには、「工場モデルからの脱却が必要」という事を言われている。
これは、先日読んだ「コロナ後の世界を生きる」の中、
隈研吾さんの「ハコからの脱却」と同じ考え方だと思った。
あ、つながった!
って感じ。
「ハコ」、高度成長期の象徴のようなもの。
高度成長期にあった、集団就職のような形で誰もが同じ仕事をする、労働を提供する、という形では、これからの日本の生産性をあげることは期待できない。誰もが同じことをやって、量で勝負する時代ではない。
サービス産業、アイディア勝負の世界になっていくだろうと。
すでに、「メシ・フロ・ネル」という時代ではないが、いつの時代にあっても、アイディア勝負の世界に必要な学びは、「人・本・旅」と、出口さんはおっしゃる。
同感!!
人、色々な人と出会うこと。
本、古典を読むことで原理原則を知ること。
旅、現場を知ること。
旅に出る、というのは、隈研吾さんの「歩く」とも通じるかもしれない。
「考える技術」のなかで、マイルールをつくって習慣化させる、という話があり、そこで、就寝前1時間の読書の習慣の話が出てきた。
そして、10000冊。。
「インプットとアウトプットの技術」の中では、インプットだけでなく質の高いアウトプットが必要だと。そして、スピードも大事。スピードをもって質の高いアウトプットをするには、健康を整えておくこと!と。
「マネジメント技術」の中では、ミッションを明確に持つというとともに、「先行指標」という言葉がでてきた。指標をさだめて、進捗を測ることの重要性。
出口さんは、APUの学長をされているわけで、大学というのは、「10年後の日本を移す先行指標である」と言われている。たしかに、と思う。
20代が30代になったとき、社会で活躍する中心になっていく。
新しい社会を作っていく。
そう考えると、大学のありようというのは本当に大切なんだと思う。
そして、その大学のありようは、小学校から高校までのありようによるのだろう。
「先行指標」は、先日読んだ、枝廣淳子さんの「好循環のまちづくり」にも出てきた言葉。
やっぱり、正しい指標で測るというのは重要だ。
「コミュニケーションの技術」では、ずばり、「人生で一番大切なことは正直であること」とある。
これは、田口佳史さんの「素直」を大切にしなさい、の教えとつながる。
出口さんの本は、読んでいると、色々な世界とつながる。
10000冊がつくった出口さんの頭の中。
30年かけたら、少しは近づけるだろうか?
やっぱり、人に会って、本を読んで、旅に出て歩く。
それが、健康につながるし、生産性向上につながるんだ。
がってん!
私の好きなことばかりじゃないか。
早く、旅に出たい。
でもいけない、コロナ自粛期間。
その分、本を読もう。
今年は、365冊読みたい。
現在、172冊。
おっと、一日一冊の指標からはビハインド!
試験が終わったら、いっぱい読もう。
出口さんの本を読むと、元気をもらえる。
今は、このエネルギーを勉強に!!