映画好きな友人が良かった!と言うので観てみた。
『マイ・エレメント』
監督 ピーター・ ソーン
製作 ピクサー・アニメーション・スタジオ
感想。
久しぶりにディズニー映画、良かった!
字幕版がよかったけれど、近所ではみあたらなかったので、吹き替え版で観てきた。
”もしも、火水土風のエレメントたちが暮らす世界ががあった?”
先日、ジブリの『君たちはどう生きるか』を観たのだけれど、そのときに『マイ・エレメント』の広告を見て、ちょっと気になっていた。ディズニーアニメ。火と水が、、、どうなっちゃうのか?って。
まぁ、ディズニーのハッピーエンド映画ではあるけど、テーマが恋愛の愛だけでなく、多様性への寛容とか、親子や民族の間のブレインロックなど。
なかなか、よかった。
以下、ネタバレあり。
主人公のエンバーは、火の両親を持つ女の子。父さんは、故郷の火のエレメント村が災害で壊滅的になったときに母さんと二人で故郷を出て、新たなスタートのために、エレメントシティへやってきた。そしてそこで生まれたのがエンバー。火のエレメントのエンバーは、いつもカッカして気持ちは爆発しがち。
幼いころから雑貨店を営む父さんの手伝いをして、早くお店を継ぎたいと思っていた。でも、癇癪をコントロールするのが苦手なエンバーは、厄介なお客にかーっとなってそこらじゅうを燃やしちゃったり。
ある時、店のイベント「Big Sale day」を父さんから任されたエンバーは、張り切って店の切り盛り。父さんに言われた通り、カーっとなったら、深呼吸して気持ちを落ち着ける。でも、わがままな客にかーっとなって我慢の限界になったエンバーは、客の前で爆破しちゃいけないと思って店の地下に駆け込む。でも、押さえきれずに爆発してしまったエンバー。地下倉庫は、爆発のはずみに水道管が割れて、水浸し!!そこに割れた水道管を通って水とともに現れたのが水のエレメント、地区の検査官、ウェイドだった。ウェイドは、店の様子を見て、違法配管だと違反切符を上司に提出する。違反切符の提出をなんとか止めようとするエンバーだったけれど、間に合わず、、、。
店は、父さんが人生をかけて育ててきた宝物。でも、違反が多過ぎて、営業停止の危機に!!
エンバーは、お店がどれほど一家にとって大事なものなのかをウェイドに話す。水のエレメントのウェイドは、涙もろく、エンバーの話をきくとポロポロと涙を流しながら感動し、店の危機を一緒に救うために協力してれる。二人は、ウェイドの上司、風のエレメントであるゲイルの元を訪れ、店の営業停止を撤回してもらおうとする。ゲイルが二人に条件としたのは、今度の金曜日までに、街の水漏れの原因を探して修理すること。
エンバーとウェイドは一緒に水漏れの原因探索をして、それを修理することに成功する。修理は、エンバーの得意な熱をつかったガラスの造形だった。ウェイドはエンバーの勇気と美しいガラス造形に関心し、エンバーに惹かれていく。エンバーもまた、心優しいウェイドに惹かれていく。ある日、ウェイドの家族ディナーに招待され、一緒に食事を楽しむ。エンバーは幼い時、火のエレメントであることを理由に、エレメントシティで開催されていたお花の展覧会に入場さえさせてもらえなかった悲しい経験があった。水のエレメントであるウェイドの家族は、火のエレメントであるエンバーのことを何のこだわりもなく受け入れ、楽しい時間を共有してくれた。そして、食事の途中でわれてしまったグラスを、得意のガラスの造形で美しい水差しに造り替えたエンバーは、ウェイドの母から、世界的有名なガラス工芸会社にインターに行くことを薦められる。ウェイドの家族は、エンバーのスキルを高く評価してくれたのだ。
ガラス造形が大好きなエンバーは、心が揺れる。インターに行けば、父さんの店を継ぐことはできない。それは、父さんの夢を壊してしまうことに・・・。
自分が癇癪を抑えられない理由は、ウェイドがいう通り心が何かを伝えようとしてたのだった。「本当は、店を継ぎたくない。もっとガラスの勉強をしたい」そんな自分の気持ちに無理やり封印しようとするエンバー。父さんの夢を壊すことは、自分の気持ちを抑えるよりもつらい・・・。自分のやりたい事をすればいいというウェイド。あなたに私の気持ちなんてわからない!といって、仲たがいをしてしまう二人。
そして、父さんが引退を決心し、エンバーに店を譲るという発表パーティーの日を迎える。火のエレメントの友人たちは、みんな盛大にお祝い気分で集まってくれた。そこに、ウェイドがやってくる。
「僕と一緒にならない理由はたくさんあるかもしれない。でも、一緒になったほうがいい理由だってあるはずだ!」と。そこでも、「あなたの事なんて好きじゃない」と、心にないことを言ってしまうエンバー。しかも、ウェイドは水のエレメントで、もともと水道配管を壊して店を壊したのはウェイドだと思っている父さんは、ウェイドを「デキン」にしたはずなのに、「なんでお前がここにくる!」と。そして、配管を壊したのは実はエンバーだったことが父さんにばれると、「オレの引退は取り消しだ!」といって、パーティはー台無しに・・・。
エンバーの心は、ぐちゃぐちゃだった。。。
エンバーの心が沈ん行くのと同時、街の溝漏れを修理したはずのガラスの修理箇所が決壊してしまう。火のエレメントの街に大量の水が流れ込む大ピンチ!!!
必死で、街や父さんと母さんを守ろうとするエンバーは、危機をみんなに知らせるために、走る。そして、店にも水が流れ込んで大ピンチ!!そこに、仲たがいをしたばかりにもかかわらず、助けに来てくれたのはやはりウェイド。
ウェイドとエンバーは、必死の思いで火のエレメントにとって大事な「青い火のエレメント」を守ろうとする。ウェイドが必死で抑えていた店のドアもとうとう決壊。流れ込む水に流され、二人とも店の奥へ。そして、瓦礫の中で閉じ込められてしまう。青い火を消さないために必死で水もれを封じようとするエンバー。エンバーの熱で、閉じ込められた空間はだんだんと熱くなる。そしてウェイドは、その熱に耐えられず、、、蒸発してしまう・・・・。
水がおさまった後、瓦礫の中から父と母に救出されるエンバー。そこには、ウェイドが蒸発してしまったと泣き崩れるエンバーの姿。。。。
二人が閉じ込められていた空洞の天井から、ぽたぽたと、、涙のような水滴が・・・。
泣き虫ウェイドがそこにいるに違いない!エンバーは、ウェイドが大泣きする話を次から次へと天井に向かって語りつける。ぽたぽたぽたぽた・・・。
そして、水たまりは、ウェィドに!!!
「お店は継ぎたくない。お父さんの夢を壊してごめんなさい」というエンバーに、「
私の夢は、お前だ」という父さん。
エンバーは、ウェイドとも父さんとも仲直り。
そして、ウェイドとともに、あらたな旅立ちへ!
なかなか、泣ける。
泣かせてもらった。
笑わせてもらった。
うまいことつくるなぁ、、、って思う。
エレメントシティ。
火、水、風、土。それぞれのキャラクターがでてくるけど、自分は何に近いかな?なんておもってみてみると、それはまた面白いかも。そして、年をとると涙もろくなるってことは、みんな人生のどこかのステージで、水のエレメントになるのかな、なんて。
そして、最後は土の落ち着きか・・。
映画館は、子供たちの笑い声が。
たまにはこういうのも、いいなぁ、って思った。
いつから、映画館で大きな声で笑わなくなったんだろうか。
子供の遠慮のない笑い声も、映画館のたのしいところだな、なんて思った。
それにしても、アニメーションも進化したものだ。
そして、ディズニー映画のよいところは、悲惨な結末になることがないし、おどろおどろしい暴力シーンなどがないので安心して観ていられること。
ほっこり、にっこり、それでいてなかなか深い。
楽しい映画だった。
観てよかった。