『くみたて』  by 田中達也

くみたて
田中達也
福音館書店  日本傑作絵本シリーズ
2022年6月5日 発行

 

『世界をひらく60冊の絵本』(中川素子、平凡社新書)の 「第12章  人間の作り出した世界」からの紹介本。図書館で借りて読んでみた。

 

ページをめくるたびに、思わず、にやにやしてしまう。
そして、読み終わって、「たのしぃぃぃ!!!」と思わず叫んだ。
すごい、楽しい!
私の大好きな世界!!

 

作者の田中さんは、ミニチュア 写真家、 見立て作家。 1981年熊本 生まれ。2011年 ミニチュアの視点で日常にあるものを別のものに見立てたアート「MINITURE CALENDAR」を開始。以後 毎日作品をインターネットで発表し続けている。国内外で「MINITURE LIFE展  田中達也  見立ての世界」を開催。 主な仕事に2017年 NHK連続テレビ小説ひよっこ」のタイトルバッグ、 日本橋 高島屋 SC オープニングムービー 、2020年 ドバイ 国際博覧会日本館展示 クリエイターとして参画など。

しらなかったぁ。でも、見たら、あ、、、見たことある!!ってなった。
ブロッコリーを森の木に見立てたり、カステラを畳に見立てたり、、、。

 

『世界をひらく60冊の絵本』の中川さんの解説によれば、ミニチュアであるということだけでなく、「見立てる」というところが日本文化のながれなのだ、と。

 

古くは、古今和歌集紀貫之
「春来れば宿にまづ咲く梅の花 君が千歳のかざしとぞ見る」

梅の花を、思う人の髪飾りに見立てている。

そして、枯山水も水の流れを見立てた砂の庭。

そうか、日本人は何かに見立てるというのを、ごく日常のようにしてきたのかもしれない。盆栽文化も、ミニチュアの見立て文化だ。華道も、天地人を見立てて花を生ける。日本固有なのかはわからないけど、、、もっと言えば、山や森の木々を神様に見立てちゃうのも日本人。日本人のDNAか?


そして、本書では、ミニチュアの世界で様々な日常品が組み立てられていく。その様子の楽しいこと!!

 

絵本の中では、ちいさな人形が洗濯ばさみを組み立てたり、セロテープカッターを組み立てたり。そして、それらを色々な形に立てて、ブランコ、ヘリコプター、売店スタンド、、、などなど。歯ブラシの組み立ては、こうしていたのか!という発見も。

どれも、めっちゃ楽しい!!!

思い出した。私は、子供の頃ミニチュアのおもちゃを集めるのが大好きだった。大人になってアジアに遊びに行けば、ミニチュアのお料理模型や屋台模型、色々かい集めた。いつの間にか、、、、引っ越しを繰り返すうちに断捨離してしまったのか、、、なくなってしまったけれど。ガラスの小さな小人ともたくさん持っていた。
あぁ、、、小さいものが好きなのだ。

 

夢の世界が広がる。
私には、たまらない、ワンダーランド!

 

そして、絵本の最後は、この絵本そのものが組み立てれらる様子が・・・・。
たのしぃぃ!!!!

こういうの、大好き。


そして、こういうミニチュアもついつい、、、欲しくなる。。。
いやいや、、、、どう考えてもほこりにまみれる・・・。
大人買いする資金はあっても、買ってはいけないものリストの一つだ・・・・。

こうして、本で眺めているだけでも楽しい。

 

あぁ、、、こういうミニチュア、自分で作りたい!!
洗濯ばさみの1/4の大きさしかない人間模型とか、、、心躍る。

田中達也さん、すごいなぁ。Instagramのフォロアーもすごいらしい。でも、見ると自分もやりたくなっちゃうから、フォローするのはやめておこう・・・・。

 

楽しい一冊!

子どもと一緒に、どこになにが隠れているか探しながら読んだら楽しそう!