かげ
五味太郎
絵本館
1991年6月 初版
2006年1月 6刷
『世界をひらく60冊の絵本』(中川素子、平凡社新書)の 「第11章 地球と宇宙・二つの視点」からの紹介本。図書館で借りて読んでみた。
五味太郎さんの絵本、久しぶり!大好きだった。やっぱり、いい!
表紙は、なだらかな丘の上の二軒のお家と大きな木。白いキャップをかぶってあるく少年。そらをとぶ鳥。そして、影。
めくっていくと、猫と木。
ねこはねこのかげ
犬が登場
いぬはいぬのかげ
少年登場
しょうねんがあるくとかげもあるく。
自転車に乗った女の人。
かげも走る。
少年は地面におちてる棒をひろう。
かげをひろう
電信柱の影
かげをとびこす
かべのかげのなかにあるボールをひろう
かげのなかへ
ボールをころがすと、ボールは影の外へ。
ボールをなげると、かげがとんだ!
とんだボールは、お日様にすいこまれていく。
おどろいた少年の顔でおしまい。
きゃー。きゅん。
かわいい。
五味さんの世界だ。
よくみているなぁ、、、、。
そして、それをよく描くなぁ・・・。
表紙の「かげ」の文字にもかげがある。
あぁ、楽しい。
こういう絵本大好きだ。
影って、濃かったり薄かったり。。。
村上春樹の世界では、自分から切り離されちゃったり。
時々、雲の影もみえることがある。
離陸していく飛行機は、いつまでその影がみえるんだろう・・・・。
こどものとき、「かげふみ」って遊びがあった。
おいかけっこの一種で、かげを踏まれちゃうと負けなの。
今の子、知らないかもね・・・。
よく考えたら、鬼より太陽から遠くにいればいいだけなのに、なんで逃げ回っていたんだろう。。。○○秒以上とまってちゃいけない、とかあったかな?わすれた。
なんて単純な遊びでしょう。
つかまえようとしてもつかまらないかげ。
竹の影は階を履くけれど、塵をうごかさない。
かげだけで、いくらでも話が膨らみそうだ・・・。
そうやって、話がひろがるから、絵本は楽しいのかもね。
五味さんの絵本、また読みたい。
この色使い、丸い被写体、、すべてが優しい・・・・。