「Z 世代 若者はなぜインスタ TikTok にハマるのか?」 by  原田曜平

「Z 世代 若者はなぜインスタ TikTok にハマるのか?」
原田曜平
光文社新書
2020年11月30日 初版1刷発行

 

図書館の棚で見つけたので、借りてみた。
言葉としては 「Z 世代」って聞いたことがあるけれど、なんとなく一番最近の年齢層という認識しかなかったので 、ちょっと情報収集。

 

著者の原田曜平さんは1977年東京都生まれ。慶應義塾大学商学部卒業後、博報堂入社。博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダー等を経て、現在はマーケティングアナリスト。テレビ出演多数だそうだが、テレビをほとんど見ない私には、全く、、顔がアタマにうかばない。

検索してみたけれど、やっぱり見たことのない人の気がする。
とはいえ若者研究所リーダーということなので、とりあえず読んでみた。

 

本書の後ろの方に、「2019年上半期トレンド辞典」~「2020年上半期トレンド辞典」というものが、年表のように期待されているのだが、どの言葉を聞いても、ほとんど何のことだかわからない。一体どこでいつ流行っていたんだ????という感じで、さすがに自分の年齢を感じる。

 

原田さんによると 、
「『Z 世代』については実は明確な定義はなく、概ね1990年代中盤(または2000年代序盤)以降に生まれた世代を指します。彼らは『スマホ第1世代』であり、ほぼ全ての SNS 利用率が中高年に比べて圧倒的に高いという特徴があります。
『 Z 世代』は、日本では絶対人口が少なくマスマーケティングではメインターゲットになりにくいのですが、デジタルマーケティングでは生活のデジタル化が中高年より進んでいるため、メインターゲットになりやすい。また仮に彼らがターゲットでない商材でも、彼らは他の世代への情報の拡散役、いわば媒介者として、ある意味でのインフルエンサーとして多くの企業の注目の的になり始めているのです。」
とのこと。

 

なぜ、「Z」というかと言うと、単純に、アメリカでその前の世代を、「ジェネレーションX」(1960~1980頃の生まれ)、「ジェネレーションY」(1980~1990頃の生まれ)ということで、その次の世代だから、という事らしい。又それとは別に、「ミレニアム世代」(1980~2000年ころ生まれ)という言い方もある。

 

本書の中では、「2001年以降」の生まれを、「Z世代」として、話が進む。

日本では、若者と言えば、「ゆとり世代」と言う言葉もある。これも諸説あるようだが、1987~1995年生まれ、として、本書の中で語られる。
ゆとり世代」は、学力低下につながったと批判されて、2008年には、学習指導要領が改定された。

 

たしか、円周率を3とした、とか、色々言われているけれど、円周率を3.14としようが、3としようが、あまり根本的な学力低下と関係ない気がするけど、、、。まぁ、なにも、3にすることも無かろう、、とも思う。安易だ。

 

そして、本書で言いたいのは、人口比率は低いけれど、「Z世代」を重要なマーケティング対象とするべき、ということ。

確かに今は少子高齢化で、人口の厚い層が、マーケティングの対象になりやすい。セカンドライフ世代、60歳前後といったらいいのか、あるいはそれよりも高齢の高齢者といわれる人たち。人口が多く、かつ金銭的にもゆとりがうまれる歳になりやすく、お金があるからターゲットにされる。
ただ、やはり、高齢者の層は、いずれ今の若者に入れ替わる。
そして、彼曰く、人の嗜好と言うのは、高齢になったからと言って突然変わるものでもないので、若い時から興味のあった物が、高齢になっても興味の対象、つまりは消費の対象になっていくはずだから、やはり若者世代、「Z世代」の特徴をつかんでおくのは大事なのだと。

 

「Z世代」の特徴キーワードがいくつか挙げられている。
間接自慢」。
間接自慢とは、直接的・ストレートに他人に自慢するのではなく、弯曲的に他人に自慢したいという欲求や、間接的に自慢する行為のことを指すとのこと。具体例があげられている。

たとえば、ある OL さんが「東京出張行ってきました」という書き込みとともに、東京~高崎間の新幹線のチケットの写真を撮ってインスタグラムに投稿したとする。彼女が投稿した写真は、なぜか引きの絵で取られていて、端っこの方にマイケル・コースのブランドの財布が映り込んでいる。

と、話は出張だけれど、自慢したいのはお財布、という事らしい。

まぁ、なんて面倒くさい。

レストランの食事をインスタにアップするときにも、さりげなく、料理以外の高級品が写っているとか、、、。

まぁ、なんて面倒くさい。

そして、そういう間接自慢をつかって、自己承認欲求を満たすのだそうだ。

まぁ、なんて面倒くさい。


と、まぁ、色々書かれているのだけれど、Z世代が身近にいない私には、まったくもって未知の世界だった。

涙マスカラ、ピュレグ、フラワーサンド、#時を戻そう、わらびもちは飲みものです、、、、、はぁ????

 

いつの時代も、世代間のギャップというものはあるものだ。
そして、世代間だけでなく、結局はひとりひとりの個性の違いがある。


「Z世代」とひとくくりにして、考えてしまうのも危険な気がするけれど、企業などのマーケティングとしては、必要な分析なのかもしれない。

 

なるほどね、と思う本だった。
けれど、それはそれ。

 

私は、やはり一人一人を「世代」や「性別」、「国籍」等の枠でくくることなく、それぞれの人と付き合っていきたいと思う。

しかし、日本語も変化するなぁ、と思う。

日本人にも分らない日本語が増えていく。

文化がかわると、言葉も変わる、ということか。

 

でも、

わらびもちは飲み物、、じゃないよ。。。。ファミリーマートの商品だったそうだが、わらびもちは、食べ物じゃ!!

 

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Z世代 若者はなぜインスタ・TikTokにハマるのか?